
夜明けにスコールが通り過ぎたようだ。
植物たちは夏の雫を纏い、ダイヤモンドを散りばめたように輝いている。
入道雲の隙間から降り注ぐ陽光に緑が照らされ、新しい一日が始まる。
雨上がりの情景の中で、そのシルエットを眺めるひととき。

心を躍らせながら、リングを手にして庭先に出てみる。
雫とプラチナ。
変わり続ける永遠が、今ここにある。

丸く削り出したプラチナリングのアウトラインに、緩やかなカーブを施した。
小さなリングの中には、ひとつの“巡り”のようなものが生まれ、
それは不思議と、果てしのない時間を宿しているようにも感じられた。
この雨と緑と、プラチナと。
あるいは、わたし自身もまた、同じ永遠の中にあるのだと思うと、なんだかとても心励まされる。
指輪作りの工程は、これから彫刻作業、石留め、磨き仕上げと進んでいくわけだが、
島に流れる時間のように、ありのままの美しさを大切にしながら、仕上げていくことができればいいと思う。

ふと空を見上げると、西の空に虹がかかっていた。
眺めているうちに、それはダブルの虹になり、
そして、ほどなく青い空の中へと消えていった。
それは、深呼吸をするくらいの、ほんのつかの間のことだったように思う。
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