お二人の結婚指輪が出来上がったのは、わたしたちが共に暮らす屋久島が今年1番の寒波に包まれた日のことでした。
お気に入りの椿の下に佇んでリングを手の中に眺めていると、
冷たい霧雨が降り注いでピンクゴールドとプラチを静かに煌めかせました。
同じ屋久島に暮らすお二人とご一緒した結婚指輪作りだったので、分かち合ってきた季節に懐かしみを覚えながら。
暖かな夕暮れ時には浜辺も歩いたし、寒い夜には星空も眺めることができた。
島リズムの指輪作りにお付き合いをいただきましてありがとうございました!
指輪が出来上ると、ああこれから新しい暮らしが始まるのだなあと、わたし自身も幸せな気持ちに包まれます。
お届けをするまでの短い間ではあるけれど、お二人とご一緒できる日々もまた宝物のようだと思います。
お二人の大切な想いから生まれた結婚指輪です。
溢れる希望を感じながらお作りいたしました。
2本のリングをそっと隣り合わせに並べてみる。
彼のプラチナはマット仕上げ。彼女のピンクゴールドは光沢仕上げ。
緑の隙間を抜けて差し込む陽光を受けて静かに輝いています。
リング幅を1.7mmでぴたりと同じにお作りしたからでしょうか。
お揃い感がむっちゃ素敵。
すっきり細身、スクエアシェイプのデザインであります。
シンプルなデザインだからこそ大切にしたいことがあります。
リングの内側にはお二人のイニシャルと大切な言葉を刻印したのですが、
それがいっそう特別なものに見えました。
つるりと丸く造形した指触りもそうですし、
内側に向かう部分はお二人だけのもので、そういった心と体に響くところが日々を豊かにしてくれるのだろうな、と思うのです。
ささやかな喜びを大切な人と分かち合うことができると、日々は幸せに包まれる。
新しく始まるお二人の暮らしに、この小さなリングがずっと寄り添ってくれますように。
お二人からいただいたリクエストをいただいて、リングの厚みを思い切って薄く作ってみたのも大正解だったなあ。
軽やかで、それでいて金属の確かさのようなものを手の中にしっかりと感じることもできました。
リングを重ね合わせてみると、ぴたり。
出会うことってなんだとっても素敵です。
この日は雨が降ったり止んだりで、山々にはずっと虹が掛かっていました。
きっとお二人もこの虹を眺めているに違いない。同じ空を眺めながらの指輪作りが楽しかった。
指輪作りはひと段落ですが、お二人にとってはまた新しい始まりですね。
それは寒波の到来が来るべき春の訪れを予感させるように、巡り新しくなり続けるリズムなのかもしれません。
偶然ような、必然のようなこのひと時を、お二人とご一緒できたことに感謝します。
ご結婚おめでとうございます!!
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