寒気が近づくとこうして晴れることが多くなる屋久島。
びゅんびゅん北風の音を聞きながら、今日も朝から作業机に向かっていた。
“月の指輪”の制作は序盤の工程が始まり、
イエローゴールドの線を丸めてリングを作り進めてゆくことに。
この部分が月の輝きとなる部分であり、サイズを決める基準となる部分。
作品の土台となる大切な部分なのでじっくりと時間をかけて作り進めてゆく。
丁寧に手を動かしていると、心の中まで穏やかな気持ちになってきた。
シンプルなアウトラインのリング。
今までにも何度も何度も作ってきたけれど、その都度微妙な変化が現れて、
その変化に対応するように作業を進めていると、まるで生き物を相手にしているように感じる事がある。
ちょっとした温度や湿度、私自身のコンディション、たくさんの条件が交わって一つのものが出来上がると思うと、手作業がとても貴重なものと思えてきた。
30年前の生活を思うと、今の生活とは驚くほど違っていて、
たぶんこの先30年後になったら、手作業というものの立ち位置も大きく変化していると感じている。
コンコンコンと、微妙な変化を今は楽しむ作業は
無くなりはしないけれど、どんどん少なくなってゆくだろう。
ここにあるジュエリーたちは、今だからあるジュエリーなのだ。
綺麗に出来上がって、一安心。
これからいよいよ核心部へと進んでまいります。
年内には完成する予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
今日のおやつはサツマイモとカフェオレでした。
皆さまも美味しい冬をお過ごしくださいね。
最後に今日の短い動画。
金の線を丸めてリング状にしてゆく工程です。
35秒です。
よろしければご覧下さいね。
今日もブログにお越し頂きましてありがとうございました。