ピンクゴールドとシャンパンゴールド、どれだけ色合いや表情が違っているのか、今日も結婚指輪の造形を進めながら、自然が作った色の世界を探検しようと思う。
6月の花々に包まれた屋久島サウスのアトリエより。
黄色は希望や未来を感じる色。
暑くなってきてランタナの花も道沿いに見かけるようになってきた。
島では雑草だったりするものの、ふわりとした素敵な気持ちになる。みんなついつい贔屓にしてしまう。
花の色は暮らしの中で、知らず知らずに、でもしっかりと心に響いているのだなと思う。
そして、ジュエリーの素材もそう。
昨日は毎日つける結婚指輪の色合いについて、2色のゴールドの話をしていました。
素材を試していただくために、屋久島から仙台に暮らすお二人に送ったサンプルリング。
その中には色の異なるコールドが数種類入っていて、
届いた時、きっと直感的に、すっと手が伸びたのかなと想像している。
色って、思考を飛ばして心にダイレクトに響くところが好き。
シャンパンゴールドを選んだ彼女。ピンクゴールドを選んでくれた彼。
どんなお二人なのだろう。
まだ会ったことはないけれど、はるか海の向こうに思いを巡らせて、作業机に向かっています。
黄昏色のシャンパンゴールド。
丸く柔らかに造形を進めています。
削り出す工程ではこんなにも金属片が生まれるのですよ。
生まれた粉は集めて、精製して、また配合、そして次のリングへとバトンタッチされます。
夕暮れ時の淡赤色。ピンクゴールド。
彼のリングも同じラウンドシェイプ に。
目指しているのはとてもとてもシンプルなアウトラインです。
シンプルなラウンドシェイプ の結婚指輪は、ジュエリーの中でも最も普遍的なスタイルの一つだろう。
はるか昔から、世界広く、たくさんの人々に愛されてきたデザインだと思う。
シンプルなスタイルだからこそ、そこに作り手の意思が反映されるし、
オーダーメイドだとつける方の想いやライフスタイルも造形に映し出される。
作り手としてはとても制作意欲に満たされるのであります。
それはまるでケーキ屋さんでいうところのショートケーキでもあり、中華料理屋さんの焼き飯のようでもありますね。
これを食べると、店のスタイルがよくわかる、的な存在でもあるのです。
削り始めたシャンパンゴールドとピンクゴールドのリング。
柔らかに、そしてすっきりと。繊細に、そして頑丈に、
お二人の暮らしに寄り添うような曲線をイメージしています。
6月が始まりましたね!
庭の菜園では新しい芽生もありました。
ささやかな希望が少しずつ、広がってゆきますように。
いつもここにきていただきましてありがとうございます。
Go! Go!