夏がもうそこまで近づいている。屋久島サウスのアトリエです。
もう外を散歩するだけで汗ばむほどに暑い。
梅雨も、夏も、本土よりも早く訪れるのが南の島の特徴だろう。
この夏の気配が数日、数週間ののちに届くのだろうと、お二人のことを思っては山際のずっと向こうを眺めたり。
このリアルな距離感もなかなか心地よいものだなと思う。
屋久島から東京のお二人に、アトリエでは結婚指輪づくりが進んでいます。
彼のリングに続いて、今日は彼女のリングの造形を始めることに。
サイズ10号で、2.3mm-1.5mmのリング幅を目指すホワイトゴールドの輪っかは繊細で、手に取るととても小さい。
彼と少しだけパターンを変えて表面に切り込み模様を施して、リングにリズムと抑揚をつけるように。これから始まる作業の流れをイメージしています。
あともう一つ、ホワイトゴールドの素材づかいも楽しみにしていたところなのです。
鉄鋼ヤスリを入れた瞬間、彼のプラチナとは別の手触り感が伝わってきて驚いた。
ホワイトゴールドは優しい金属だなと思う。
芯は強いけれど、手触り感がとてもデリケートで、ほんの少しのヤスリの角度を、ほんの少しの手の力具合を、ダイレクトに造形に響かせてくる。
作業はいつもより少しだけ柔らかに。手の中でふわりと覆うようなタッチを心がけている。
彼のプラチナと比べて、色の違いはどうだろうか。
ベースは18kゴールドなので、その奥にイエローを感じることができる、銀白色のホワイトゴールド。
造形が終わって磨き仕上げを経て、二つのリンングを並べてみよう。また違った色合い表情が生まれるはず。わくわく。
そんな造形を続けながら、休憩時間にはサンカラホテルさんのケーキをいただきました。
キューっと集中続く細かい作業なので、時々こうしてふわりと緩めるスタイルでやっております。
6月のフルーツソートケーキが好評だったので、7月のバスクチーズケーキから月替わりの恒例となるらしい!これは魅力。
最近はなかなか外出することが減って、家でパンケーキなどを主に焼いていたけれど、やっぱりふわりとしたケーキは最高ですね。
皆さま、そちらの甘いもの事情はいかがですか?
*
造形がひと段落すると、太陽の光の下で眺めることにしています。
夕暮れ時、木々の間から差し込む光をスポットライトがわりにして、アウトラインをチェック。
こうすると、自然との距離感というか、ナチュラルな造形のバランスを確かめることができる。
日々の暮らしにスーッと溶け込んでくるようなリングになればいいと思う。
ずっと長くつけていただく結婚指輪だから。時には小さな傷もつくし、それもまた思い出深い装飾になるような、楽しい余白を残しておきたい。
白いキャンバスのようなシンプルさも。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547