1日がぐるりと巡り、新しい朝がやってきた。クリアに澄み切った屋久島サウスです。冬の空気を心地よく感じるのも巡る思想感ではあるけれど、その中に今までとはまた違った何かを発見できるように心を育んでいたいと思う。
お二人の結婚指輪は途切れることなく、ぐるりと繋がるデザインで作っている。巡るけれど、螺旋を描くように常に登り続けるイメージのお話。
屋久島に暮らすようになって、ジュエリーのアイデアやモチーフはいつも暮らしのすぐ近くにあるようになった。星を眺めながら神話を描くように、自然がすべての始まりで全てのイメージの源になっている。
お二人とは、そこから生まれた感動だったり、そこに少しでも近づこうとする気持ちでつながっているような気がする。屋久島でお会いして交わしたのは抽象的な言葉ばっかりだったけれど、デザイン作りはとてもスムーズに進んでいったのをよく覚えている。
その言葉たちが形になりつつある瞬間を前にできるのは作家ならではの幸せだと思う。
作業机ではリングとなったプラチナの洗浄を終えて、これからさらなる造形を加えてゆく。つけ心地やビジュアルを決定する大切なところ。
紙やすり一枚を挟んで手の感覚を伝えてゆく。ずっと変わらない、でも今だけしか無い作業がここにある。
雨が上がった。おやおや、ツワブキの新芽がもう!
夕暮れ時、浮かび上がったアウトラインをチェックして、ほっといと息。今日も一日ありがとう。
作業もいよいよ折り返し地点を通り過ぎた頃だろうか。シャープなライン感と、そしてソフトなつけ心地とが一つとなるように。お二人が選んでくれたシンプルなスタイルを、一つだけのものに仕上げていきたいと思う。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547