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プラチナとシャンパンゴールドの静かな響き #屋久島でつくる結婚指輪

眩しかった若葉の緑。プラチナとシャンパンゴールドの静かな響き。
造形を終えた指輪を朝の光の中で眺めたひととき。

 

春に煌めく菜の花をモチーフに、花と葉っぱの指輪を作っています。

ふたつが重なり、ひとつになる婚約指輪と結婚指輪。

プラチナの若葉。シャンパンゴールドの花。 #屋久島でつくる結婚指輪

 

これから長くお使いいただく結婚指輪なので、若葉をモチーフにした繊細でやわらかなデザインではあるが、強く、安定感のある仕上がりになるよう、いくつもの工夫を凝らした。

初めての取り組みではあったけれど、その過程を感じさせることなく、初めからそこにあったような姿に仕上げたいと思っていた。
ぽんと卵から生まれたように。

おふたりとの指輪作りで初めて生まれたシルエットだ。
その細部を眺めていこう。

リング部分は、菜の花の茎をモチーフにした。
細い線で作るリングなので、螺旋状に造形することで強度を高めた。
マット仕上げのプラチナが、島の緑をやわらかく映している。

 

7号サイズなので、小指に合わせてみる。
春のやわらかな日差し。のびのびと育まれゆく若葉。雨上がりの雫。

光沢仕上げを施し、粒の中にアイスブルーのダイヤモンドを添えたとき、またひとつ新しい表情が生まれるのだろう。
少し先の未来を思い描き、静かに胸が高鳴る。

そして、長い時間を経てリングが完成を迎えることは、実はおふたりにとって、新しい時間が始まる合図でもあったりする。

色づきゆく果実を眺めているような楽しい日々に、ありがとう。

さて。ここで少し、時間を巻き戻そう。

シャンパンゴールドで菜の花の指輪を作り始める、その前のこと。
3つのリングの素材を分け合うため、まずは彼のプラチナリングから作り進めていた。

 

2.6mm幅。シンプルなラウンドシェイプのリング。

ここで使ったプラチナの一部分は、のちに花のリングの大切な装飾へと形を変えることになる。

プラチナをたっぷりと使い、真っ白なキャンバスを前にするような新しい気持ちで、作業机に向かっていた。

ラウンドシェイプは限りなくシンプルなデザインで、だからこそ、素材の質感やつけ心地、ほんのわずかなフォルムの違いまで、素直に伝わってくるように思う。

普遍的なものほど、作り手の考えや技術が際立つのは、白いシャツにも似ているのかもしれない。
あるいは、いちごのショートケーキも。

プラチナも、もともとは広い大地から生まれたものだ。
その豊かな響きをそのまま感じられるように。
心地よい手触りのリングになればいいと思う。