しとしと雨降りで、空も水面もグレーに近い色合い。台風が運ぶウネリがどすんと押し寄せて来ていて、重厚な空気感に包まれていた今日の海。
毎日を繰り返していると、こんな日もあります。
10年目に作る指輪。
制作の方は早くもクライマックスを迎えるところで、
綺麗にアウトラインが出来上がった2本の指輪の表面に金槌をコンコンと打ちつけてキラキラの表情をつけてゆくところ。
この作業は、この瞬間、この力具合、このタイミング、
全てがたった一つしかない奇跡のようなもの。
出来上がるものも、ここに一つしか無いオリジナルとなるのが面白い。
ピカピカに磨き上げた金槌の表面。
コンコンコンとリズムよく叩いてゆき、
新しい個性がここに生まれました。
まるで今、呼吸が始まったみたいだ。
小さな凹み、大きな出っ張り、カーブしているところ、太いところ、細いところ、
雨の日だったり、晴れの日だったり、
いろんな瞬間が集まって、一つなのですね。
そう思うと、今、この瞬間が、たとえどんな瞬間であっても宝物のように思えてきた。
今日もブログにお越し頂きましてありがとうございました。
皆さま、どうぞ素敵な週末をお迎えくださいね。
ありがとう!