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12月のひかり。おふたりの結婚指輪をつくり始める日 #屋久島でつくる結婚指輪

12月になると、景色のトーンが、いくぶん穏やかになった。

島に暮らすようになってからは、海面に伸びるひかりの道を眺めるのが、とても好きになった。

眩しいほどの輝きと、冷たい冬の影が生み出すコントラストが、気持ち良い。

 

小さなリングの中にも、いくつもの表情が同時に存在すれば素敵だろうな、と思うようになったのは、とても自然なことだったように思う。

それは、永遠に紡がれゆくリズムであり、儚い夢のような時間なのかもしれない。

 

屋久島サウスでは、年末とは思えないほどに、あたたかな日が続いている。

海は煌めき、大好きなツワブキの花も、あちらこちらで咲き始めている。

 

おふたりの結婚指輪を作り始めるのに、これ以上ないタイミングだったように思う。

 

おふたりが結婚指輪の素材に選んでくれたのは、プラチナだった。

プラチナの作業温度は、とても高い。

酸素トーチの炎に包み、1000度以上まで上昇させながら、溶接作業を進めていく。

部屋を暗くし、真っ赤になるまで温度を上げたリングが放つ強い光を、直接目にしないように、濃いサングラスをかけておく。

 

サイズと幅の異なる2本のプラチナリングを手の中にすると、

これまで長く、おふたりとデザイン作りをご一緒してきた日々のことが思い出され、胸が高鳴った。

いよいよ、始まったのだな、と。

 

そしてここは、表には見えなくなるけれど、

無事に溶接作業を終えたのち、リングの表面と側面を金槌で、均一に打ち付けておいた。

凸凹模様がつくまで、何度も強く叩き、プラチナに安定した強度を持たせておく。

これから長くお使いいただく結婚指輪だ。

体に響く部分を、しっかりと支えておきたい。

 

夕暮れ時の光の中で眺めたプラチナリングは、みずみずしくて、綺麗だった。

 

足元には、ツワブキの花が、まるで黄色い光のドットを集めたように、可愛く咲いている。

そのまっすぐな佇まいを眺めているだけで、なんだか、とても元気になった。

 

今年は、なかなか良い場所に咲いてくれたなあ、なんて思っていると、

今この瞬間が、いっそう大切なものに感じられてきた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

素敵なご縁にありがとう。今年をしめくくる結婚指輪の相談会 #屋久島でつくる結婚指輪

今年をしめくくる結婚指輪の相談会は、山茶花と雨音に囲まれて。

素敵なご縁に紡がれるようにして咲いた、あたたかな時間でした。

海を越えてアトリエにお越しいただき、本当にありがとうございました。

 

思えば、2025年もアトリエでは、いくつもの出会いがありました。

お二人の物語と、屋久島の季節とが重なり合い、まるで花が色づくようにして、カラフルな結婚指輪が生まれました。

 

もちろん、同じスタイルのデザインもあるのですが、

お二人の暮らしや、“好き”に寄り添うようにお作りすると、そのひとつひとつが、ひとつだけの色彩を宿して出来上がるのだから、不思議です。

 

この日、大阪と東京から来てくれたお二人は、鹿児島空港で待ち合わせをして、そこから一緒に屋久島まで、飛行機で渡ってきてくれたそうです。

 

「水がテーマの旅なので、やはり雨が降りました」

と、嬉しそうに話してくれました。

 

雨の日が好きだな、と感じるようになったのは、きっと島に暮らし始めてからのことだろう。

何気なく海を感じながら過ごす、そんな時間も気持ちいい。

 

雨が山々に降り注ぎ、川が海へと流れ、やがて太陽が顔を出して、虹がかかる。

自然の中に漂う巡りのような指輪になれば、嬉しい。

 

水が無限の形を持って、私たちに見せてくれているものは、幾重にも重なり、響きあう時間そのものなのかもしれません。

 

大切な気持ちを分かち合いながら、わたしたちは、いよいよ始まりの一歩を踏み出しました。

島のリズムに身をゆだねながら進める、ゆっくりとした結婚指輪作りを、

皆さま、どうぞあたたかく見守っていてください。

 

 

 

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12月の虹を眺めて

十年ぶりに訪れた気温の高さだ、とは、毎年のように耳にしている気もしますが(笑)、

アトリエでは、南国ならではのあたたかな日が続いています。

窓の向こう、山際に虹がかかると、いよいよクリスマスが近づいてきた合図です。

皆さま、どうぞ素敵な週末をお過ごしください。

屋久島の時間。おふたりと出会い、結婚指輪をつくること #屋久島でつくる結婚指輪

山際に、一日ずっと虹がかかっていた。

12月中旬を過ぎた屋久島サウスは、暖かな光に溢れている。

 

この場所に虹が出るようになると、クリスマスが近づいている合図だ。

島のリズムに波長を合わせるようにして、お二人の結婚指輪作りも、いよいよ後半に差し掛かっている。

 

窓から差し込む光が心地よく、ブラインドをすべて上げて、陽光に包まれながら、コツコツと手を進めていた。

 

削り出しの作業をひと段落した彼女のリングを、再び炎で焼きなまし、そして木槌で打ちつけながら、柔らかなカーブを与えていく。コンコン。

小さなリングの中には、幾重にも重なる、柔らかなカーブが生まれてくる。

そのフォルムを眺めながら、島の暮らしの中で感じる時間そのものだな、と思う。

 

ジュエリーのスタイルには、スタンダードで普遍的なものがたくさんあって、それはとても好きなのだけど、屋久島に暮らすようになってからは、もっぱら自然に影響を受けてきたように思う。

 

それは季節の巡りだったり、波のリズムや、月の満ち欠けだったり。

一日が始まり、そして終わってゆく、その重なりが織り成す色彩だったりする。

 

おふたりのリングにも、もちろん、そのエッセンスが大きく含まれているように思う。

今までずっと、ジュエリーを見てくれて本当にありがとう。

 

作業のあいだ、まるでチアリーディングがカラフルなポンポンをふるように、ずっと励ましてくれていた庭先の山茶花にも、ありがとう。

 

二本のリングの表面を、紙やすりでざっと磨き上げた。

そのフォルムを、昼間の太陽の下で眺める。

 

ピンクゴールドは、花のように艶やかで眩い光でもあり、同時に、緑の中に溶け込む深い影でもあった。

 

これから更なるタッチを加えていくのだけれど、

完成のイメージはより鮮明になり、その印象が手に届くような気がして、穏やかな希望に包まれた。

 

あと少し。

年を越える制作になりそうだけど、それもなかなか楽しい。

森の音や香りを感じながら登山道をハイキングするみたいに、残りの工程もじっくりと進めていこう。

 

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制作編

つながりの指輪。雨とピンクゴールドの余韻 #屋久島でつくる結婚指輪

つながりの指輪。雨とピンクゴールドの余韻 #屋久島でつくる結婚指輪

いよいよあと少しとなった2025年を、愛おしむようにして、日々作業机に向かっている。

 

おふたりは鹿児島から海を渡り、アトリエまで会いに来てくれた。

真っ白なキャンバスに絵の具を自由に重ねてゆくように進める結婚指輪のオーダーメイドだから、ひとつひとつの出会いだったり、一緒に過ごした時間までもが、デザインの大切なエッセンスになっていくように思う。

 

あの日の屋久島でお会いしていなかったら、このリングもまた、違ったものになっていたのかもしれない。

そう思うと、今という瞬間が、いっそう大切なものに思えてくる。

 

作業台の上にはピンクゴールドのリングが置かれ、作業によって生まれた金属片が、きらきらと散りばめられている。

リングは鉄工ヤスリを使い、表面の二箇所に三日月の形を削り出した。

最初は粗い目のヤスリで、大きく、思い切りよく。

そして次に細かい目のものに持ち替え、表面を丁寧に整えていく。

一度手を進め、削り出してしまえば、もう戻ることはできない。

 

そして内側にも、丸くて柔らかな造形を加えていく。

大まかな造形が取れたところで、全体に精密ヤスリをかけ、なめらかな表情に仕立てたところだ。

 

いくつかのラインが、小さなリングの中に重なり合い、ひとつの流れのようなものを生み出すように。

ここまでは手を止めることなく、一気に進めていかなくてはならない。

 

リングに刻み込んで切るのは、今という時のイメージなのかもしれない。

 

彼のリングはシンプルなスクエアシェイプ。

彼女のリングはいくつかの曲線が重なり合い、軽やかなリズムを描いている。

 

そのふたつのあいだに感じる、確かなつながりとは、どのような表現なのだろう。

そのようなチャレンジが、新しい世界へと踏み出す勇気を与えてくれる。

 

素材は同じピンクゴールドを選び、リング幅も2.3mmで、ぴたりと揃えた。

こうして並べてみると、寄り添う感じが生まれてきたような気がする。

 

おふたりとともにイメージしてきたリングが、今、手の中で、少しずつリアルな形になりつつある。

 

その喜びを、画面越しに、手を繋ぐようにして分かち合っている。

 

今日の屋久島は、一日雨降りだった。

しとしと雨音に耳を傾けながら作業を進める時間は、いつも心地よい。

 

ありがとう。

明日もまた、ジュエリー作りだ。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

ツワブキが咲いた朝。ピンクゴールドの香り。やわらかなスクエアシェイプ。#屋久島でつくる結婚指輪