屋久島の森を歩いて、
大きな大きな樹の下で、彼が彼女にプロポーズを果たした翌朝のこと。
わたしのことは知らなかったけど、
色々なご縁が重なって、
その次の日にしずくギャラリーに来てくれたお二人がいます。
その大きな大きな木はちょうど裕子さんが描いていた屋久杉だったこともまた
偶然のような、必然のようで、
運命めいた何かに突き動かされるように、
今、お二人の結婚指輪を作っています。
今日は彼のリングの造形作業。
角ばったシルバーの線材を丸くリング状にしたところまでは昨日書きました。
これからそのリングのアウトラインを造形するところ。
始まりから最後まで、たった1本だけ使う鉄鋼ヤスリを手にとって、
お二人と一緒にイメージした形を思い浮かべていた。
丸く、指あたり柔らかに、すっきりと、しっかりと、優しくて、シャープでもあり、きらり。
お二人のリングを表現するとこのような言葉となりました。
イメージを言葉に現すのと同じように、
イメージを指輪と造形する。
そんな指輪作り。
今回はシルバーでの制作となりますので、いきなり本番の作業であります。ドキドキ。
そうそう、この日の作業はまだ暗いうちから始めておりまして、
ここで夜明けとなりました。
清々しかった1日の始まり。
雨にまつわる色々に接していると、
こんなにも心おだやかになるのはなぜだろう。
これまでも丸い形のリングを作ってきたけれど、
お二人の暮らしやスタイルに合わせてゆくと、
いつも違った形が生まれてくるのが面白い。
側面から側面まで、ぐるりとリング一周、
全て曲線で柔らかく包み込むようにアウトラインを造形する目標を抱いてる。
リング幅2.5mm ラウンドシェイプ
つい先日、東京に滞在しているときに、
わたしも同じ2.5mm幅のリングをずっとつけておりました。
「すっきりと軽やかだな。でも、むっちゃつけてる感はあるな。」
という印象だったのをよく覚えてます。
お二人のリングはここからさらに装飾が加わるので、
シルバー素材に艶やかさを加えてくれるだろう。
それにしてもシルバーを手にしていると、
その素朴さや温かみが伝わってきて、
久しぶりのシルバーでの結婚指輪作りに夢中になってます。
制作編
ハンドメイド×オーダーメイド!シルバーで結婚指輪をつくる。屋久島秋の色々。アトリエより、今日の道具紹介
夕方、作業をひと段落して島の最北端の海へ。
この浜辺は時計で言いますと、11:55のあたりに位置する場所で、
ここで30分ほど波に乗ってから、
そこから右回りにぐるりと、7:30の場所まで移動。
屋久島サウスは栗生・sungun burgerさんにやってまいりました。
大好きな沢田ナオヤさんのライブ。
1曲目からグッときて、2曲目で完全に涙目になってしまった。
8年ほど前にしずくギャラリーのお向かいレストランででライブをしてくれた時の曲に懐かしさを感じたり。
でも今の感じがもっと好きな感じになってて嬉しかった。
東京から、なんと手ぶらで屋久島空港に降り立ったというナオヤさんんと、
この日、とっても爽やかだった、くまちゃんと。
寒くて星が綺麗に見えた、11月の夜。