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屋久島の友人にお届けする、ピンクゴールドとプラチナの結婚指輪。すっきり細身、スクエアシェイプでお揃いに #屋久島でつくる結婚指輪

お二人の結婚指輪が出来上がったのは、わたしたちが共に暮らす屋久島が今年1番の寒波に包まれた日のことでした。

お気に入りの椿の下に佇んでリングを手の中に眺めていると、

冷たい霧雨が降り注いでピンクゴールドとプラチを静かに煌めかせました。

 

 

同じ屋久島に暮らすお二人とご一緒した結婚指輪作りだったので、分かち合ってきた季節に懐かしみを覚えながら。

屋久島の友人に届ける結婚指輪作り、お二人と小さな一歩を踏み出しました #屋久島でつくる結婚指輪

 

暖かな夕暮れ時には浜辺も歩いたし、寒い夜には星空も眺めることができた。

島リズムの指輪作りにお付き合いをいただきましてありがとうございました!

お二人の暮らし、大切な想い。幸せな結婚指輪が生まれるとき。#屋久島でつくる結婚指輪

 

指輪が出来上ると、ああこれから新しい暮らしが始まるのだなあと、わたし自身も幸せな気持ちに包まれます。

お届けをするまでの短い間ではあるけれど、お二人とご一緒できる日々もまた宝物のようだと思います。

 

お二人の大切な想いから生まれた結婚指輪です。

溢れる希望を感じながらお作りいたしました。

 

2本のリングをそっと隣り合わせに並べてみる。

彼のプラチナはマット仕上げ。彼女のピンクゴールドは光沢仕上げ。

緑の隙間を抜けて差し込む陽光を受けて静かに輝いています。

 

リング幅を1.7mmでぴたりと同じにお作りしたからでしょうか。

お揃い感がむっちゃ素敵。

すっきり細身、スクエアシェイプのデザインであります。

 

シンプルなデザインだからこそ大切にしたいことがあります。

 

リングの内側にはお二人のイニシャルと大切な言葉を刻印したのですが、

それがいっそう特別なものに見えました。

 

つるりと丸く造形した指触りもそうですし、

内側に向かう部分はお二人だけのもので、そういった心と体に響くところが日々を豊かにしてくれるのだろうな、と思うのです。

 

ささやかな喜びを大切な人と分かち合うことができると、日々は幸せに包まれる。

新しく始まるお二人の暮らしに、この小さなリングがずっと寄り添ってくれますように。

 

お二人からいただいたリクエストをいただいて、リングの厚みを思い切って薄く作ってみたのも大正解だったなあ。

軽やかで、それでいて金属の確かさのようなものを手の中にしっかりと感じることもできました。

 

リングを重ね合わせてみると、ぴたり。

出会うことってなんだとっても素敵です。

 

この日は雨が降ったり止んだりで、山々にはずっと虹が掛かっていました。

きっとお二人もこの虹を眺めているに違いない。同じ空を眺めながらの指輪作りが楽しかった。

 

指輪作りはひと段落ですが、お二人にとってはまた新しい始まりですね。

それは寒波の到来が来るべき春の訪れを予感させるように、巡り新しくなり続けるリズムなのかもしれません。

 

偶然ような、必然のようなこのひと時を、お二人とご一緒できたことに感謝します。

ご結婚おめでとうございます!!

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

ピンクゴールド×プラチナ、すっきり細身のスクエアシェイプ #屋久島でつくる結婚指輪 #動画

同じ屋久島に暮らすお二人とご一緒した結婚指輪作りだったので、分かち合ってきた島時間に懐かしみを覚えながら。

彼のプラチナと彼女のピンクゴールド。

ぴたりとお揃いのデザインである。

 

すっきり細身のスクエアシェイプが素敵。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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花束を手渡すように。彼女が大好きな花をかたどるエンゲージリング “ガーベラの指輪” #屋久島でつくる結婚指輪

 

お二人とご一緒したオーダーメイドで、

はじめてのかたちに出会うことができました。

 

彼女が大好きな花をかたどったエンゲージリング。

ガーベラの指輪。

 

 

花をモチーフに作っているだけで元気になれる。

春の色とりどりがとても綺麗だった。

心躍る制作の日々にありがとう。

屋久島の花々を眺めながら花をモチーフにジュエリーを作る幸せ。ガーベラをかたどる婚約指輪。

 

たしかにガーベラをモチーフにジュエリーを作ったことはこれまでなかったかもしれません。

彼女から初めてリクエストをいただいた時に、実は少し悩んでしまった。

この複雑な造形をうまく作り上げることができるのだろうか、と。

 

それと同時にワクワクしている自分がいることにも気がついたのです。

きっとこれはチャンスでもありチャレンジでもあり、そしてギフトなのだ。

 

お二人との出会いがあって、かたちのない何かからかたちのあるジュエリーが生まれてくるまでの時間もまた喜びで、ずっと夢中になっていました。

大切な想いから始まるオーダーメイドのジュエリー作りはいつも新しい発見に満ちています。

 

さて、

出来上がったばかりの小さなリングは島の緑の中にそっと置いて眺めてみる。

 

 

k18イエローゴールドとダイヤモンド。

とてもシンプルな素材の組み合わせが彼女もお気に入りなのです。

 

花びら全体は約10mmほどととても小さい。

手に取るととても繊細で、精巧なジュエリーに仕上がっています。

 

それでも華やかに感じるのはガーベラの持つ個性だろうと思うのです。

ダイヤモンドは静かで、そして力強く輝いていて、

深い緑の中で本当にそこに咲いている花のように見えました。

 

そしてその花を摘んで大切な人に手渡すように。

ああこれは幸せなひとときだな、と喜びが込み上げてきます。

 

どんなお二人なのだろう。いつかお会いしてみたい。

海のずっとずっと向こうに想いを巡らせつつ。

 

 

横から眺める佇まい。

 

細身のリングを合わせてあるので、つけ心地軽やかで楽しい。

カジュアルなシーンにも、もちろんフォーマルなシーンにも

これならきっとたくさんお使いいただける!

 

エンゲージリングはどうしても重たい印象になってしまいがちなところがあるので、

そこは一番気を付けていたところかもしれません。

せっかくの記念のリングなので、登場回数多いと嬉しいですよね。

 

そのようなフィーリングも彼女と意見があったところなのかな、と一人思っています 笑。

 

 

花のある暮らしが大好きです。

 

あるいは私自身が癒やされているのかもしれません。

島の花々に出会い溢れる喜びを分かち合うことができればと、

ジュエリーを作り始めたきっかけはそうだったように思うのです。

 

雨の日も晴れの日も、朝も夜だって、

ふとした瞬間に、この喜びを手の中に見つけていただけると嬉しい。

 

 

屋久島からタイにお住まいのお二人に。

 

デザイン作りの間は彼女とメールでたくさんの言葉を交わしてきたのだけれど、

「バンコクは日々変わり続けていて凄いです!」と言ってくれました。

 

たしかに、こんなにも距離が短く感じられる垣根のなさが最近はある。

それでも、私たちはいつも心の奥の方で誰かと繋がっていることを変わらず求めている。

 

今だからこそ色彩を持って生き生きと表現される、大切にしたいことがあるのかもしれません。

 

 

またいつか屋久島にもきてください。

できれば山々や花を眺めながら一緒にコーヒーでも飲みましょう。

 

おめでとうございます!

楽しいジュエリー作りをありがとうございました。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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南の島の冬ごもり #屋久島日々の暮らしとジュエリーと

今日も一日おつかれさまでした。

日中はシャツ一枚でも大丈夫なくらいにあたたかな屋久島サウスでしたが、明日からいよいよ寒波がやってくるようです。

南国の冬ごもりは短い、山々には雪が積もるだろう、今のうちにお鍋も食べておかなくっちゃ!

 

みなさまどうぞ温かくしてお過ごしください。

素敵な冬の日々を。

幸せな気持ちに包まれる。屋久島からオーダーメイドでお届けする、菜の花のジュエリーたち #屋久島でつくる結婚指輪

ナノハナの指輪 18k yellow gold, diamond

 

ふわり、

あたたかなひかりを纏うように。

菜の花をかたどったゴールドリング。

 

三つのお花にダイヤモンドを散りばめて、

k18イエローゴールドで作りました。

 

お気にりの菜の花畑に持ち出して

黄色いひかりのドットとともに眺めた風景は、やっぱり素敵。

 

まるで屋久島に降り注ぐ祝福のように見えました。

 

 

こちら屋久島ではなんと!

まだ寒い12月から咲き始めます。

 

散歩道に、海岸沿いに、車窓の向こうに、 日々の暮らしの中で、とても馴染みの深い風景が広がります。

 

なぜでしょう、

菜の花畑を眺めていると

喜びがいっぱい溢れてきて、

幸せな気持ちに包まれる。

 

そんな気持ちを、皆さまとも分かち合いたくて、

これまでにたくさんの菜の花をモチーフにしたジュエリーを作り続けてきました。

 

ナノハナのネックレス 18k yellow gold, diamond

 

小さく一輪。

さりげなくて印象的なネックレスが大好きです。

 

それにしても、イエローゴールドとダイヤモンドの組み合わせは、
いつの時代も変わらない魅力がありながら、常に新しい喜びを感じさせてくれます。

 

いつもの日々にきらりと輝きを与えてくれるようなネックレス。

 

耐久性が高く、変色しない素材なので、

お守りのように、ずっとつけっぱなしできるのも嬉しいところです。

 

 

ナノハナのジュエリーは

サイズをお好みに合わせ、お好きな素材でアレンジし、オーダーメイドでお届けいたします。

ご予算に応じたご提案も承っております。

 

サイズゲージの貸し出しも行っておりますので、

こちらにご連絡を頂けますと

細やかな対応をさせていただけるかと思います。

 

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
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tel: 0997-47-3547

 

ナノハナのピアス 18k yellow gold, diamond

 

まるで、野に咲く花を摘んで手渡すように。
素敵なプレゼントにお選びいただいた思い出もあります。

 

大切な人に、

「ありがとう」の気持ちを込めて、

そして愛を込めて、

お花を贈る日は、何よりも幸せに思えます。

 

 

指先に収まるくらいの小さなお花。

 

ピアスは、自分ではなかなか見えないものですが、

その存在が周りの人たちの心をふっと華やかにしてくれる。

まさに、花のような魅力があります。

 

中央にセットしたクリアカラーのダイヤモンドの輝きは眩しいくらいで!

 

小さいからこそ、気になって、
ついつい魅せられてしまう、そんな不思議を持っているのです。

 

 

長くお使いいただいて、お磨き直しをして、また長くお使いいただく、

そのようなリズムを繰り返すうちにジュエリーは味わいを増してゆきます。

 

長い時間もまた一つの装飾となり、ジュエリーは世界に一つだけのになるのかもしれません。

 

実は、お選びいただいたジュエリーが日々味わいを増してゆく時間に、このようなメンテナンスの作業を介してお付き合いをさせていただけることも私自身の楽しみになっているのです。

 

ジュエリー作りを行っている間は、わたし自身の手でメンテナンスの作業をさせていただきますので、何かあればぜひお声がけいただけると嬉しいです。

 

 

 

お花好きとして、とくに素敵に思うのは、

お花にちなんだお名前をお持ちの方です。

 

どんな気持ちなのだろう、

自分と重なり、自然と繋がっているような感覚なのかもしれません。

 

そのお花には、きっと特別な想いが込められているのでしょうね。

なんだか、ちょっと羨ましく思います。

 

結婚指輪の内側には、彼女のお名前にちなんで菜の花模様を彫刻いたしました。

 

外側からリングを見ると、とってもシンプルなのですが、

心の奥の方へと響くような装飾に仕上がりました。

 

日々に豊かな彩りを添えてくれるのは、

ほんの少しのアイデアや、ささやかなひらめきなのかもしれません。

 

 

風に揺れる菜の花を眺めていると、

なんだかとても優しい気持ちに包まれます。

 

さりげないけれど、

日々にそっと輝きを与えてくれる菜の花が大好きです。

 

この小さな幸せを、皆さまと分かち合えますように。

 

屋久島から心を込めて。オーダーメイドでお届けいたします。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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屋久島の季節を纏うように。島で出会う草花や海、月星をモチーフにしたジュエリーを作っています

海の向こうの皆さまに、オンラインでオーダーメイドのご相談を承っております。

 

お二人だけの結婚指輪が出来上がるまでの流れ、素材、価格

 

インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!

 

 

お二人だけのプラチナリング, 美しい花のような結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

プラチナのリングに力を加える前には酸素トーチの炎に包んでリングを真っ赤になるまで加熱してする。

キュッと固くなっていたプラチナがふわりとその緊張を解く。

プラチナは元々とても素直な金属なので、鉄製の曲面台に乗せて強い圧力を加えるとそれに沿うように曲がってくれる。

なだらかなカーブから段階を経て急なカーブに移行していく。

途中にリングの中心円をきちんと整えながらイメージしていた曲線になるまで少しずつ。

 

およそ目指していた造形にたどり着いたところでそっとリングを薬指に合わせてみる。

彼のサイズが自分の指よりも大きかったので途中で支えながらクルクルと回してみたりする。

大切なつけ心地を試してみたかったからだ。

 

リングを手にしていると、気持ち良い冬の光が差し込んでくる。

ブラインド越しには屋久島サウスの山々が見える。

 

お二人と一緒にこの指輪を作り上げてきた。

秋のアトリエでお会いしてから3ヶ月、あるいはインスタグラムを見てくれていた頃からなのかもしれない。

 

今までずっとありがとう。

お二人とご一緒した時間が生み出してくれたプラチナリングなのだと思う。

 

時間は花のように美しいものだと思うのだけれど、

心や身体性を伴う物作りというのは今はもう少なくなってきている。

それでも同じ何かを感じている仲間がいる。繋がりを信じて作っていこうと思う。

 

リング作りはここでひと段落になるのだけれど、少し時間を置いて新しい目でもう一度眺めてから最後のタッチを加えたいと思っています。

 

島の季節と共にリングを眺めるのもとても楽しみ。

 

この続きはまた別のお話で。

出来上がりはもう少し先のお楽しみに。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

シンプルな日々、お二人に寄り添う結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

出会い編

屋久島の秋から冬へ、お二人との結婚指輪作りが始まります #屋久島でつくる結婚指輪

シンプルな日々、お二人に寄り添う結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

山の裾野を越えて海の向こう側、水平線からオレンジ色の光が広がっている。温もりを帯びたその光は徐々に世界を明るくし、一日の始まりを告げる。

車のバックミラー越しにその情景を眺めていたのだけれど、思わず車を路肩に停めてドアを開き屋久島サウスの空を見上げた。

夜明けの空気が冷たい。けれどもその中には温度を持った息吹のようなものが徐々に広がりつつあるのを感じられる。

また同じように一日が始まろうとしている。

 

いつものビーチでは仲間と一緒に波に乗った。

そしてアトリエに戻って熱いカフェオレを二人分作ってフレッシュな気持ちで作業机に向かう。

ただそのシンプルな出来事に感謝の身持ちでいっぱいになった。

 

 

お二人の結婚指輪づくりはこれから第二幕へ。

日々の暮らしへ、柔らかなプラチナリングへ #屋久島でつくる結婚指輪

 

彼女のリングと彼のリングはお揃いのプラチナでお作りするのだけれど、実のところ細部のデザインは少しずつ違っている。

サイズはもちろんだけれど、その他にもリング幅や表面のラウンド具合などをそれぞれのお好みに合わせてデザインをした。

やっぱり毎日身につけるものだから、日々を快適に感じられることが一番かな、と思う。

 

一緒に何十年もお使いいただけますように。

お二人の結婚指輪をお作りできることは私にとっての宝物だと思う。

 

さて、今日も作っている。

 大きな鉄鋼ヤスリが2本と精密ヤスリが2本、小さいものはいつもどこにあるかわからなくなってしまうので、ルーペは同じものがいくつかある。あと、リングにはラインをけがいて寸法に沿ってプラチナを削り落としていく。

 

作業の途中に庭先でリングのアウトラインを確認しておく。

ときどき立ち止まってクールダウンをしておく。

 

彼のリングは表面を丸くカーブさせておきながら、側面にはしっかりと平面を残して仕上げるイメージだ。

彼女のリングと同じように柔らかさを感じられるし、すっきりとシャープな印象もある。しっかりとボリュームを取るともできるので、タフにお使いいただけると思う。

 

それにしても、オーダーメイドでデザインが生まれるプロセスはとても興味深い。

相談会でお二人とご一緒した時に、彼も彼女が何気なく手にしたサンプルリングがとても近しいデザインだったのをよく覚えている。

リングを形作るものは、あるいはお二人が共に過ごした時間や分かち合った想いなのかもしれない。

リングを眺めていたら、西陽が差し込んできて、プラチナリングとポツリと咲いていてたランタナを強く輝かせた。

もう少しで夜がやってくる、そしてまた新しい始まりを繰り返していく。そのようなシンプルな日々を、大切な人と一緒に迎えることができればいいと思う。

 

 

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日々の暮らしへ、柔らかなプラチナリングへ #屋久島でつくる結婚指輪

夢中になってタッチを積み重ねていた作業から、ふと我に返って一息をつくとプラチナリングはこんなにも丸くシェイプされていた。

全体をなめらかなカーブで覆う造形作業では途中で手を止めるわけにはいかない。

そのような集中状態にあるとしばしば没頭しすぎてしまうこともあるので、ときおり目の前でパンと手のひらを叩くように自分自身を解いてあげるように気をつけている。

なんと言っても、アトリエでは朝から夕方までずっと一人なのだ。

静かに作業机に向かっているようではあるけれど、内側では実にいろいろな事が起こっていてとても賑やかだったりもする。

 

 

一人での作業ではあるけれど、向かう場所がはっきりとわかっているから歩いて行ける。

いつもオーダーメイドに寄り添っていてくれるお二人にありがとう。

耐久性と愛おしさと、プラチナが持つ時間について #屋久島でつくる結婚指輪

 

新しい何かに出会う事ができるオーダーメイドのジュエリー作りはいつも楽しい。

お二人とのデザイン作りにもまた発見があったように思う。

挑戦できる日々は素晴らしい。

 

いつもはどこかにシャープな印象を残して仕上げるのだけれど、彼女のリングはどこまでも柔らかに仕上げたい。

リングからはフラットな面を一切取り除いて全てを曲面で構築することにした。

 

表面と側面と、そして内側を鉄鋼ヤスリで丸く造形した後に、思い切りよく力をかけてアウトラインをカーブさせるとリングに更なる動きが与えられた。

新しくアプローチしたカーブのバランスもいい具合だ。

小さなリングには川から海へと注がれる水のように静かで力強い動きを感じる事ができた。

 

ここからは紙やすりに持ち替えて細部を整えるように磨き上げていくことにしよう。

つけ心地に響いてくる大切な作業だ。

日々快適にお使いいただけるように、時間をかけてじっくりとタッチを重ねていきたい。

初めて大地を踏んだのがようやく夕暮れ時になってからだったけれど、そんな日もある。

ずっと遠くを眺めて深呼吸。

今日も屋久島にありがとう!

 

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耐久性と愛おしさと、プラチナが持つ時間について #屋久島でつくる結婚指輪

くるりと巻いたプラチナを酸素トーチの炎に包んで繋ぎ合わせたのは、作業が始まって三日目の朝だった。

いよいよこれからだな、というイメージが形になっていく喜びを伴う実感と。

今を大切にしなくっちゃ、という一度だけの指輪作りを想う愛おしさと。

 

 

お二人にとってはこれが始まりの合図でもある結婚指輪作り。

会話から生まれるお二人だけの結婚指輪 #制作編 #屋久島でつくる結婚指輪

 

プラチナの作業温度は約1400度ほど。耐久性はとても高い。古くはビクトリア様式のジュエリーが今もその頃の形をそのままに保管されていたりもする。

かといって固すぎるわけではなくて、どちらかというとしなやかで柔軟な強さが特徴的でもある。個人的にはその適度な重たさも確かさを感じることができて好きだ。

体や暮らしに寄り添うように馴染んでくれるプラチナはダイヤモンドやゴールドと共に、広く愛されている素材なのである。

そしてもちろん、それらは私たちよりもずっと長い時間をあり続けることになる。

 

今日も自然が奏でるハーモニーの中で。

 

夕方前にはリングのフォルムを綺麗に整えることができた。

時計を見るとまだ4時前だったので、「今から車を走らせれば間に合うのでは」と思って島の東側にあるカフェまでケーキを買いに行くことにした。

作業でキューっとなった頭を甘いものを食べてふわりと解きたかったからだ。

あと、そのカフェ、雪苔屋さんは冬季休業に入る前の最後の営業日ということだったので、お店の二人にも会っておきたかったのもある。

 

その日、島ではちょうどマラソン大会が行われていて、車を走らせると道路の流れはかなりスロー。

ケーキのことが気になってそわそわなオレ。

それでもなんとかカフェにたどり着いて、扉を開いてすぐ左側にあるショーウィンドウに目をやると、最後に残っていてくれた二つのパウンドケーキ。

ケーキが待っていてくれたみたいだね、と思わず声に出して笑う。

ほんの細やかではあるけれど、何気ないラッキーが嬉しかった。

 

せっかくだからとお願いしたコーヒーを持ってきてくれた彼女の手にはもう何年も前にお作りしたゴールドの結婚指輪。

そんな身近なお付き合いも島暮らしならではのあたたかさである。

彼女の腕の中では赤ちゃんが幸せな笑みで一杯になっている。

あの頃と今とが繋がった瞬間。

 

きっと作業机に向かっている今日もまだ見ない未来と繋がっているに違いない。

かたちだけだけではなくて、時間の美しさのようなものを創造するジュエリー作りであれば最高だと思う。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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会話から生まれるお二人だけの結婚指輪 #制作編 #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスのアトリエです。

そういえば、お二人は幼馴染だというお話をしてくれたな。

作業机に向かっていると、去年の秋に屋久島でお会いすることができたお二人や、その時交わした会話が鮮明な印象として蘇ってくる。

 

 

あれからクリスマスも、お正月を越えて、季節は冬に。

冷たく張り詰めた空気のところどころに始まりの気配を感じながら、お二人の結婚指輪を作り始めている。

始まりの予感に包まれて、お二人の結婚指輪を作り始めています #屋久島でつくる結婚指輪

 

何気ない会話の中に、デザインのヒントのようなもに出会うことがしばしばある。

それがオーダーメイドならではの楽しさでもあるのだと思うけれど、お二人との相談会もとても貴重な時間だった。

 

それぞれに人を支える大切なお仕事をされているというお二人。

ふわりと春の陽気に包まれたような、優しい雰囲気の奥の方に強い芯のようなものを感じることができたのも、なるほど。

お二人の指輪作りのイメージをしっかりとキャッチできた瞬間があったように思う。

 

それは冷たく張り詰めた空気の冬からポカポカ陽光に包まれる春へと向かう、ちょうど今島で過ごしている季節のようなフィーリングではないだろうか。

強さと柔らかさと。

 

菜の花が咲いていることに気がついたのは、実は去年のクリスマス頃のことだった。

県道沿いにゆらゆら、北風に揺られている黄色い花に心和む。

 

空をかける犬みたいな。

冬の澄み渡る空気が好きだ。

 

 

さて、今日も作っている。

手前が彼女のリングで、金槌とヤスリを使ってプラチナの太さに抑揚をつけてある。

くるりとリング状になると、いよいよ始まったのだな、と緊張感に包まれる。

 

数種類のハンマーと数種類のペンチ、そのほかにも実にたくさんの工具を使い、小さなリングをキューッと圧縮させていくと、フラットに整えておいた面をぴたりと合わさった。

 

細やかな作業ではあるけれど、綺麗にできるとやっぱり嬉しい。

この喜びを積み重ねていくように、一つ一つじっくりとタッチを重ねていこう。

明日もまたジュエリー作りだ。

 

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始まりの予感に包まれて、お二人の結婚指輪を作り始めています #屋久島でつくる結婚指輪

アトリエから西へ車を5分ほど走らせて大きな川を渡ったすぐのところ、県道沿いの山側にこの辺りで一番早く花を咲かせる緋寒桜の木があります。

 

新しい指輪作りを始める日の朝にお二人が選んでくれたプラチナを眺めたり。

冷たい北風の中に始まりの季節がすぐ近くまでやっていている気配を感じたり。

 

 

お二人とは屋久島のアトリエお会いすることができました。

数ヶ月越しの想いが叶った日。

海を越えて会いにきてくれてありがとう!

屋久島の秋から冬へ、お二人との結婚指輪作りが始まります #屋久島でつくる結婚指輪

 

秋から冬へ、長くお付き合いをいただきながらのオーダーメイドになるけれど、

お二人と分かち合う指輪作りの日々もわたしにとっては大切な時間となっています。

 

そして、リングが出来上がる頃にはもう春の予感に包まれているのだろうなあ。

お二人の新しい暮らしが始まるのだなあ。

そんな思いを巡らせるのも楽しい。

 

気がつくと時間を区切ることに一生懸命になりがちなこの頃ではあるけれど、どこかにふわりと安らぐスペースのようなものがあればいいと思うのです。

 

指輪作りの日々もそうですし、もちろん、そうして出来上がる結婚指輪もお二人にとっての癒しであると素敵だなと思います。

 

そう、それは熱いハーブティーをひと口飲んで体や心の芯の方にじわじわと響いてくるような感じかもしれません。

時間の美しさを感じられるような結婚指輪になればいいと思っています。

 

さてさて、アトリエでは作業のファーストタッチです。

硬いプラチナを酸素トーチの炎に包んで柔らかくしてから金槌でコンコンと叩く。

すとんと均一だったフォルムに細いところ、太いところの抑揚を与えていきます。

 

考えてみると遥か昔からずっと変わらな手作業であります。

道具の精度が上がりとてもやりやすくはなっているけれど、このコツコツとしたリズムがとても好きだなあと思うのです。

なんだか時をしっかりとキャッチできているような気がしてホッとします。

 

ともあれ、わたしたちはいよいよ指輪作りの第一歩を踏み出しました。

これまで一緒に抱いてきたイメージがリアルな形を持ってここに生まれようとしています。

 

出来上がりまでのまだまだ長い道のりが、もうかけがえなく感じられるのが不思議ではありますが 笑

喜びを分かち合いましょう。

 

海の向こうで新しい暮らしを始めたばかりのお二人とご一緒する結婚指輪作りの日々を、皆さまどうぞあたたかく見守っていてください。