朝一番、海に入ってアトリエに戻り、朝食を食べて作業机に向かう日々。屋久島サウスのアトリエです。
自然からいただいたバイブレーションがジュエリー作りの時間に余韻として響くと嬉しい。
まるで夏のような暑さも。
島での暮らしでは、自然の持つじっくりだけど休まないリズム、そのスピード感にインスパイアされている。形の向こう側にある見えないものを求めている。
香りにまつわるお仕事だったり、体の奥を看るお仕事だったり、お二人との繋がりに思いを馳せながら、ゆっくりと、少しずつ、作業を進めていこう。
さて、指輪作りの色々は、彼と彼女が選んでくれたプラチナを加工始めたところまで書きました。
繋がり円になるリングという形状は、独特の力を感じる造形だと思う。揺るぎない硬さの中に、流れるような動きがある。
1本の細い線をくるりと巻いてリングをつくると、これまでには感じなかった何かが生まれる不思議。
今日はそんな作業を振り返りながら。
プラチナの配合は90パーセントが純プラチナ。残りは6%のパラジウムに4%のルテニウムを加えて、強度を高める配合を選びました。
これで頑丈にお使いいただける。
糸鋸でプラチナの両端をカットして
高温状態にしてつなぎ合わせる。道具だけがアップデートされてゆく世界観の中で、遥か昔から変わらない時間軸にいる。
山々を背景に眺めるお二人のリング。10月の夕暮れ時。今日も屋久島にありがとう。