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今しかできないこと。オーダーメイド、お二人だけの結婚指輪作り。[屋久島、制作編]

冬の屋久島は鳥がいい。

アトリエの周りではメジロがいっぱいで、

ここ最近はチュチュチュと鳴き声に包まれながら作業机に向かってる。

空気もキリリとしているし。

お野菜も美味しいし。

物作りに集中するにはぴったりの季節だ。

2019年末から2020年始にかけて続けてきたシルバーでの結婚指輪作り。

作業も後半に差し掛かると、

お二人と出会ったことや、

メールで打ち合わせを重ねたこと、

夏から秋、そして冬に移り変わった季節のことなどなどが思い出されて、グッとくる。

 

ふとしたきっかけがあって、お二人がギャラリーに来てくれて、

そこから長い時間をかけて、

小さなリングが生まれようとしているのだから、出会いってすごい。

これから出来上がるお二人の指輪はホント、今しかできないものなんだなと思う。

いくつかの金型に当てて木槌で叩いて、柔らかにカーブさせたリングを中指の上に乗せてしばらく眺める。

フォルムが自然のリズムに近しくなるほどに、ほっこりと安心感が漂うものなのかも。

丸くて柔らかなラインって、自分ながらにやっぱり癒されるー。

そして、彼のリングと並べてみる。

アウトラインは微妙に違っているのだけど、

ぴったりお揃いを感じるのは、

素材も一緒で同じ一つのテーマを抱いているからだろう。

 

違ってるけど、一緒。

違ってるから一つ。

あとちょっとで出来上がるリングを見ていると、なんだかお二人そのもののようにも思えてきます。

よし。

ここから少しだけ時間をあけて、最後の仕上げを進めていこう。

 

年始のいろいろある時期ではありますが、

美味しいもの食べて、じっくりいきましょう。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

制作編

屋久島の森で結婚を決めた。しずくギャラリーでのお二人との出会いと結婚指輪作り。

屋久島の森で結婚を決めた。しずくギャラリーでのお二人との出会いと結婚指輪作り。

春と間違えたのかな?

庭先でスミレの花が咲いてました。

今年は、いや、今年もまた、

驚くほどにあたたかな冬に包まれている屋久島サウスであります。

ご近所の鬼塚農園さんに行くと、

サツマイモやポンカンに混じって、菜花やブロッコリーなんかも。

冬と春が一緒に並んでた。

鬼塚さんでは

キャベツとニラ、サツマイモにポンカン、ブロッコリー、そして名物ミックス野菜を買い求め、

その中からミックス野菜とサツマイモを使って朝食といたしました。

 

 

さてさて

今日のジュエリーづくりです。

去年の夏のことです。

屋久島旅で、森の中で、

結婚することを決めたお二人がいました。

そのお二人とは、

島の友人を通じて、裕子さんの作品を通じて、森の巨木繋がりがあって、

次の日にしずくギャラリーでお会いすることができた。

ギャラリーでは森の巨木のお話や、写真の話で盛り上がり、

それはふわりとした感覚だったけど、

どこか確かなものを感じたのをよく覚えてる。

そんな偶然のような必然のような、

素敵な出会いがきっかけで、

お二人の結婚指輪をお作りすることになりました。

 

今日は彼女のリングの造形作業を。

ざっくりと形をとったシルバーのリングを120番と荒い番手の紙やすりをかけることから始める。

表面を滑らかに。滑らかに。

 

ここから紙やすりを400番、600番、800番と持ち替えてゆき、

さらに、内側にも柔らかなカーブをつけた。

内側に加工を施したのは着け心地良くするためなのです。

 

ずっと長くつける結婚指輪ですものね。

彼女はお仕事の関係で、指輪をつけたり外したりすることが多くなるということだったので、つけ外しの際にストレスなく、むしろ気持ちいいくらいのフィット感を作りたかった。

 

磨き上がったリングを持って庭に出ると、

キリリとした空気中にハイビスカスも咲いていて、陽だまりがポコポコで、

ああ、南国の冬だなあと、屋久島を感じた夕暮れ時。

柔らかな曲線。

リングのリズムが現れ始めた。

 

彼女のリングはここからさらにもうひと作業、加えていきますよ!

一つずつ、一つずつ、進んで行こう。

明日もまた、ジュエリーです。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

制作編

屋久島で感じるリズムが好き。海と星とシルバーと、今日の結婚指輪づくり。

屋久島で感じるリズムが好き。海と星とシルバーと、今日の結婚指輪づくり。

今日はいつものビーチで2020年初の波乗りを。

 

波とか、月の満ち欠や、星の位置とか、

島で感じるリズムが好き。

 

アトリエに戻って朝の余韻に包まれながら、

シルバーリングの造形作業を進める。

 

感じたこといろいろを一つにまとめて、

そっと差し出すような作業です。

 

 

silver950 wave ring, work in progress

 

細いところ、太いところがあって、

緩やかな流線型のアウトラインをデザインした彼女のリング。

波のように、スムーズな曲線を与えてゆこう。

今日の海にありがとう。

冬のキラキラはなんて素敵なんだろう。

お正月は終わったのに、まだまだのんびり気分すぎる笑

 

制作編

お二人の大切なこと。屋久島、星空、シルバー、オーダーメイド結婚指輪づくり。

お二人の大切なこと。屋久島、星空、シルバー、オーダーメイド結婚指輪づくり。

春の嵐??

ごおごおと強風が吹き続いた屋久島サウス。

 

一度海をチェックしようと出かけてはみるものの、

いつものビーチも大荒れで車からでれないほどだった。

 

こんな時はじっくり作業ができるぞ!と思い立ち、アトリエに戻る。

そんなこんなで、島の季節に流されるように、

2020年のジュエリー作りが始まった。

庭先でシルバーのリングと、これから始まる作業の素材となるシルバーを手にすると、

時々強く差し込む木漏れ日がキラリと照らした。

山茶花も風で揺れて、花びらいっぱいだった。

 

彼のリングは去年のうちに造形が終わっていたので、

年を挟んで、七夕前の織姫と彦星みたいな状況になっておりましたが、

いよいよこれから彼女のリングを作ることに。

 

そういえば、お二人のリングは星をテーマとするものだったなあ。。

 

屋久島を旅して、出会うこと。しずくギャラリーで出会ったお二人に結婚指輪を作ってます。

まずはシルバーの線に火を入れて柔らかに

ローラーでくるりと伸ばして

幅2.9mm 厚み1.5mm 長さ60mmの素材を作る。

 

今年もまた、手作業でじっくりのジュエリー作りです。

彼女のリングはアウトラインに太いところと細いところ、抑揚をつけてデザインしました。

 

最終的に幅2.8mm-1.6mm×厚み1.4mmの寸法に仕上がるのでありますが、

こんなにも細かく数値を得ることができたのは、

サンプルリングを何度もお試しいただいて、

コミュニケーションを密にデザイン作りを進めてきたからだろう。

 

しっかりとリング幅があって、でも細い所があると、手を握った時に付けている感覚を感じないほどフィットして良い感じだった、と彼女が言ってくれました。

彼女の理想を見つけることができて、小さくガッツポーズです笑

 

サイズは8.0号よりほんの気持ち小さく、7.8号にいたしましょう。

サイズ選びではこんな会話もありました。

「ほんとですか?微妙な調整感。それは助かります!」

 

オーダーメイドの指輪作りでは

指輪が出来上がるまでに何度も会話のやりとりがあって、

時には毎晩のように、お仕事終わって、お二人と私とで「今日もお疲れ様でした!」

などと言いながら素材やサイズのお話をすることもあるけれど、

そんな指輪作りのあれこれも、

私にとってはかけがえのない時間で。

お二人の暮らしと、屋久島の時間が

溶け合うように指輪が出来上がってゆけばいいなと思ってる。

形の向こう側というか、言葉のもう少し向こう側に、

何かお二人だけの大切なものを見つけたい。

 

それにしてもお二人の指輪作りは物語感あふれてて。

お二人の大切な時間から生まれたデザインを形にするのが、

僕も今から、とても楽しみです。

使った道具はこのようでした。

今年もシンプルにいきたいですね。

明日もまた、ここで。

 

屋久島でつくる結婚指輪

大阪→屋久島2020

大阪は雨。

伊丹空港までリムジンバスで出発する時は6度だった。

でも、雲の上まで登るとすぐにこんな色彩にも!

屋久島に帰る時がやってきて、

いよいよ感がハンパなかった。

 

大阪伊丹空港から屋久島までは

約660km、410マイル。

小型のプロペラ機でおよそ1時間50分と、

一瞬に思えてしまう近さなのだけど、

まるで別の時代の別の国に行くような感覚に、

毎度のように包まれる。

 

機内では昨日本屋で手に取った“新潮 1月号”を最初から順番に読んでいって、

村上龍さん、角田光代さんと読み終えたところで眠りに落ちてしまった。

 

目を覚ますと、

まるでまだ夢のなかにいるようにも思えた屋久島の姿が窓の向こうに広がっていた。

 

そしてそして、いざ空港に降り立つ。

 

屋久島、むっちゃ暑いです!

 

iphoneで気温をチェックしてみると、なんと20度越え。

飛行機の中に一人半袖のTシャツを着た兄さんがいて、

それはないやろ!と思ってたけど、彼が大正解。

彼が空港でレンタカー借りてサングラスして海まで走る姿がなんとなくイメージに浮かんだ。

やっぱりここは南の島なのだ。

 

それにしても今日は空気が澄んでいて、

島に着いたら空ばかり眺めてた。

屋久島2020の始まり。

 

 

大阪旅最後の日。いよいよ明日から屋久島編の再開となります!

大きなフレンチトーストも食べたし。

楽しかった大阪旅もそろそろ終わり。

屋久島のビーチには強風が波を運んでくるような情報も入ってきた。

ジュエリー作りのイメージも高まってきた。

いよいよ明日から屋久島編の再開となります。

2020年の屋久島暮らしとジュエリーも、どうぞよろしくお願いします。

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[アフターケア編] ずっと長くつける結婚指輪だから。 オーダーメイドならではのお付き合い。#屋久島でつくる結婚指輪

一度だけの作業で、屋久島からお二人に届ける。プラチナ×イエローゴールド 、キラキラ模様の結婚指輪。

オーダーメイドの結婚指輪作り

お二人とコミュニケーションを重ねて、

デザイン作りからサンプル作り、本番の制作が終わって、

約3ヶ月ほど。

いよいよお二人に指輪をお届けして指輪づくりが終わり。

となりますが、

終わりはまた始まりでもありまして。

 

このあと続くお二人の指輪のある暮らしの中で、

実は時々、指輪のメンテナンスやお互いの近況のお話をさせていただいているんです。

「お久しぶりです。最近はどうですか?」

なんて、連絡を取り合いながら、

 

自分で作ったジュエリーを実際に手にとってメンテナンスをさせていただけるのは、やっぱり作り手としても嬉しいところ。

久しぶりに指輪に出会って、お二人との指輪作りのいろいろを思い出したり笑

 

ずっと長くつける結婚指輪ですから。

オーダーメイドならではのお付き合いがあります。

上のゴールドリングが数ヶ月前にお届けしたマリッジリング。12.5号。

下にあるシルバーのリングは同じデザインのサンプルリング。12.0号(サイズ調整しました)

 

サンプルリングは

お二人と一緒に作り上げたデザイン、サイズ、着け心地などを実物でお試しいただけるように、いつも本番の制作前にシルバーでお作りしています。

 

「すみません!サンプルでサイズ合わせたのですが、あれからいろいろあって痩せちゃって!」

とご連絡をいただいたのは結婚指輪をお届けして1ヶ月ほど経った頃でした。

わたしたちも有機的な存在ですから。

もちろん、こんなこともあります。

 

「お久しぶりです。お任せください!お二人のサンプルリングが手元にありますので、そちらのサイズを小さくしてお試しいただけるよういたしますね」

と、わたし。

 

なんか凄くリズムよく進む笑

 

きっと、お二人とは

数ヶ月間、時には毎日のようにメールやお電話でお話していたからだろう。

 

屋久島と愛知県、海を越える指輪作りだったけど、

気がつけば、お二人がいつも近くにいるような存在になっていた。

本番でお届けしたリングは12.5号。

12.0号にリサイズしてお試しいただいたサンプルがちょうど良い感じとお伝えいただいたので、

こちらも同じ12号に調整することに。

 

サイズを小さくする場合は

リングを短くカットして、

つなぎ合わせる。

 

とてもシンプルな作業ではあるけれど、

次も心地よくつけていただきたくて!

綺麗に仕上がるように集中マックスにしながら

リングに糸のこの刃を入れた。

そして、もう一つ大切にしたことが

お二人の指輪の内側に刻んだ刻印と、セットしたダイヤモンドのこと。

ここは完成当時と全く同じく

美しい文字と美しい輝きのダイヤモンドのままでお返ししたかった。

 

その部分だけ火が回らないように気をつけながら、

酸素トーチを使って、リングをつなぎ合わせる。

 

それから接続部分を磨き直して、

全体も磨き直して、

アウトラインの造形を整え直して、

12.0号にリサイズ完了!

そして、ほっと一息笑

 

よく見るとリングの表面には、

もう、小さな傷がつき始めていて

ああ、いよいよお二人の暮らしも始まったんだなあと考えていた。

 

これからも小さな傷、時には大きな傷がつきながら、

お二人とともに時間を過ごしてゆくのも素敵だと思う。

そして、時にはわたしが傷を磨き直してリフレッシュしてみよう。

タイミングを見て、お二人の近況も聞いてみよう。

彼のリングと合わせると、

なんとなくお二人のことが思い出され、

リングの向こう側、空のずっと向こう側をぼんやりと眺めた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

出会い編

七夕!初めての屋久島旅。しずくギャラリーで結婚指輪の相談会

fern ring in platinum and yellow gold

material: 18k yellow gold, platinum
size:シダ幅約7mm、リング1.2mm

Delivery time is within 2 months.
Make by custom, One-of-a-kind .

こちらの作品はサイズを合わせてオーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約2ヶ月。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

お問い合わせ
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

屋久島でお気に入りのジュエリーに出会いました。ゴールド×プラチナで作る“シダの婚約指輪”

2.0mm round in yellow gold / 2.6mm round in champagne gold with fern pattern

material: left 18k yellow gold,  right 18k champagne gold
size: left:2.0mm wide , right: 2.6mm wide

Delivery time is within 2 months.
Make by custom, One-of-a-kind .

こちらの作品はサイズを合わせてオーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約2ヶ月。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

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屋久島へ。ここで結婚指輪を作りたい。ゴールド×プラチナ、シダ模様のお揃いリング[完成編]

2019最後の屋久島サウス→2020最初の大阪・福井編

あけましてあめでとうございます。

 

今年のお正月は福井で過ごしてます。

キリリと寒い空気の中、朝の散歩に出かけると

昔から変わらない風景に出会った一年の始まり。

 

皆さま、2020年をいかがお過ごしでしょうか?

 

時間を少し巻き戻しまして、

こちらは2019年、12月31日の屋久島サウス。

一年の最後にいつものビーチで泳ぎ納めをして、

裕子さんとともに飛行機に乗り込んだ。

上空はこのように真っ白。

不安定な気流で1時間遅れとなり、

大阪に着く頃には夜になっていた。

大阪では早速、これを食べました。

毎年1月2日に小さく開催されるお好み焼き会に備えて

キャベツの大きさや粉の水分量、仕上がりの厚みなどを

ここ本場で再度チェック!

からの、湖西線という電車に乗って、

琵琶湖を横目に。

電車に揺られていると、なんとものんびりとした気持ちになるものですね。

 

ここからさらに車を乗り継いで数時間。

福井は小浜にやってきた。

庭先で出会ったお正月のバイブレーション。

 

今日から少しの間、福井・大阪編です!

Happy New Year 2020!

 

謹賀新年

2020年、新しい波が打ち寄せました!

皆さまの一年が素敵な時間に包まれますように。

いつものビーチにて。

 

2020年 元旦

Kei Nakamura Jewellery 中村圭