彼女のシャンパンゴールド。
リングの内側を丸く削り出していく。
表には見えない部分をしっかりと頑張っていく。
スッキリシャープだけど、フレンドリー
やわらかなスクエアシェイプとは?
一通りの造形作業を終えたところで、電気炉の中に入れる。
400度の熱の中で1時間ほど。こうして最後に熱を加えることで、ゴールドをキュッと硬く仕上げることができる。
ほんのひと手間だけれど、焼き上がったケーキを冷蔵庫で数時間寝かせるのと同じように、欠かすことのできない大切な作業だ。
なんといっても、お二人の結婚指輪が完成を迎えることは、同時に、本当の意味でのこのリングの始まりを意味しているのだから。
指輪作りがひと段落するのと歩調を合わせるように、冬の寒さもどこか遠くへ去っていったようだ。
南の島にしては、長く厳しい冬だったけど、その冷たく澄み渡る空気を通して眺める情景に、いつも励まされていたように思う。
椿も咲いたし、ヒカンザクラも咲いた。雪山を眺めながら海に入り、温泉にもたくさん行ったし、タンカンも食べた。
いつも指輪作りに寄り添っていてくれた屋久島にありがとう!
2本のリングを重ね合わせて眺めていると、たった今仕上がったばかりなのに、ずっと長い間一緒に寄り添っていたようにも見えて、なんだか心があたたかくなった。
プラチナとシャンパンゴールドのリングが、重なり合い、一つになる。
実は、細部のデザインにはわずかな違いがある。
あるいは、だからこそ、そこに調和が生まれるのかもしれない。
お二人のリングには、その結びつきを確かにするように、お揃いの模様を彫刻し、いよいよ完成となる予定だけど、それはもう少し先のお楽しみに。
お二人の素敵な物語の続きは、また別のお話で。
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