2月に咲いた花。
寒さの中にも、少しずつふわりとした空気を感じるようになりました。
みなさま、素敵な週末を。どうぞ暖かくしてお過ごしください。
2月に咲いた花。
寒さの中にも、少しずつふわりとした空気を感じるようになりました。
みなさま、素敵な週末を。どうぞ暖かくしてお過ごしください。
寒さの中にほのかに漂い始めた春の香りを感じながら、お二人の結婚指輪を作っている。
日中は太陽の光が心地よく、作業の合間に庭先へ出て一休みできるようになったのも嬉しい。
造形作業をひと段落したリングを眺めていると、木漏れ日の中でシャンパンゴールドとプラチナも喜んでいるように見えた。
とりわけ、土に近い場所では季節の移ろいが一足早く感じられる。
裏庭では、緑が色濃くなり始めたシダの葉のあちこちから、くるくると巻いた若芽が顔を覗かせている。
腰を下ろすと、新しい緑のみずみずしい香りがして、なんだか嬉しくなる。
風にゆらめくその佇まいを眺めながら、どこか自由で、希望に満ちた気配に包まれていた。
作業机に戻り、爽やかな緑の余韻を抱きながら、タッチを進めていく。
彼女のシャンパンゴールドの表面を、鉄鋼ヤスリで削り出していく。
最初は目の荒いヤスリを使い、角を一周ざっくりと落とす。
そして少し細かい目のヤスリに持ち替えて、もう一度。
側面にはしっかりと平面を残しつつ、表面に緩やかなカーブを与えていく。
リング幅には、太い部分と細い部分があるデザインなので、その繋がりをスムーズに整えていかなくてはならない。
お二人とイメージしたシルエットが、少しずつ形になってきている。
削りだされたゴールドの破片が作業台の上に散らばり、キラキラと輝いている。
そのなんともいえない美しさに癒され、静かに呼吸を整えて、また手を動かし始めた。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
制作編
久しぶりの早起き。寒い!
でも、島に暮らすようになってから、朝が本当に好きになった気がします。
澄み渡る空気。
1日の始まりを祝うように広がる、色彩のグラデーション。
屋久島サウスの山々を眺めていると、まだ夢の続きを見ているような気持ちになりました。
お二人とは、お互いにはるか海を超えた場所で暮らしているのだけど、だからこそ、何かを想う大切な気持ちで繋がっているような気がします。
こうして指輪作りをご一緒することができたこと、素敵なご縁にありがとうございます!
目を覚ますと、朝の光や鳥のさえずりに喜びを感じ、そよぐ風と響き合う。
もしかすると、お二人もそうなのかもしれません。
ただそのシンプルな時間を愛おしく思いながら、今日も作業机に向かっています。
プラチナとシャンパンゴールドを、くるりとリング状に巻きました。
2.5mm前後のボリュームだと、思い切り力をかけて、なんとか曲げることができるくらいの硬さです。
それにしても彼のサイズが大きいこと!
大小ふたつのリングが並ぶ様子を眺めていると、なんだか心温まりました。
いつか、お二人とお会いできると嬉しい。
お二人のサイズに合わせ、リングをカットする。
そしてその両端をぴたりと接続し、炎に包んで温度を上昇させていく。
シャンパンゴールドの場合、およそ980度ほどになったのを見極めて、少しだけ融点の低いゴールドをその繋ぎ目に流し入れる。
これまでにも何度も行ってきました。
けれども、このシンプルな工程に、いつまでも背筋が伸びる思いです。
そして、その両端がしっかりとつながると、リングは強度を増し、手で圧力をかけてもびくともしなくなる。
その現象を、手を取り合い一つになっていく姿と、ついつい重ね合わせてしまうのです。
そういえば、夜明けの時刻も随分と早くなってきました。
早起きをして、空に残る月を眺めると、なんだかラッキーな感じがしますよね。
みなさま、どうぞ素敵な週末を。
春が近づいてソワソワ感もありますが 笑、まあ、ゆっくりいきましょう。
指輪作りも島のリズムで、ゆるやかに進んでまいります。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
気がつけば、島全体がうっすらとした霞に覆われている。
目に映る全てが、ふわりと優しい。
いつもの散歩道で満開になった河津桜の下に佇み、のんびりと見上げていると、風に舞う花びらが淡い色彩を持って、心を癒してくれた。
毎年のことではあるけれど、やはり桜が咲くと、どこか特別な気持ちに包まれる。
卒業式や入学式の節目とも結びついているし、花見もある。
この儚い美しさが好きで、日本に暮らしていると、その時の流れがとてもしっくりとくるのかもしれない。
お二人が暮らす国は南半球にあるので、桜の開花は半年ほど先になるのかな。
春の木漏れ日の中、プラチナとシャンパンゴールドを眺めながら、海のずっとずっと向こうを想う。
植物たちに鼓動を感じ、大切なシンボルのように思うことのできる暮らしは、とても幸せなのかもしれない。
静かに、そしてダイナミックに移ろいゆく島の時間に歩調を合わせながら、お二人の結婚指輪を作っていこう。
アトリエまで歩いて戻り、まだ桜の余韻が残る中、さっそくリング作りに取り掛かる。
彼女のシャンパンゴールドを酸素トーチの炎に包み、柔らかく焼きなましてから、金槌を使い、その厚みに強弱をつけていく。
コンコン、コン。金属が合わさる音がアトリエに響く。
窓からは春の明るい日差しが降り注いでいる。
リング幅は2.0mmと1.6mm
目標の寸法を目指し、注意深く、そしてリズムよく金槌を打ち続けていく。
ずっと向こうから微かに聞こえてくる海の音を感じることができる。
新しい風が吹きはじめた海に、そっと船を浮かべて漕ぎ出すように、
わたしたちの指輪作りは、静かな始まりを迎えた。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
ヒカンザクラから、ソメイヨシノ、そして山桜の季節へ。
案外と、島での桜シーズンは長かったりします。
今年もありがとう、散歩道の河津桜が満開になりました。
お二人に結婚指輪をお渡しする日。
長く続いた寒波がようやく緩んだタイミングでした。
天候がずっと荒れていて心配だったけれど、無事に海を渡ってお越しいただけて本当に良かった!
相談会が去年の夏だったから、お二人とは、もう半年のお付き合いになりました。
これまでずっとありがとう。
初めて纏う指輪を眺めながら、これから始まるお二人の新しい暮らしのお話をしていると、
なんだか、わたしも希望に満ちた喜びに包まれるのでした。
ご結婚おめでとうございます。
芽生えたばかりのお二人の時間が、すくすくと育まれ、
やがて森のように豊かに広がっていきますように。
菜の花の香りと、あたたかなムードに包まれたアトリエにて。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
完成編
相談会編
2月も半ばとなり、冬の静けさの中に、小さな気配が動き始めるのを感じるようになった。
庭先では若々しい緑が背丈を伸ばし始めている。
朝の雫を抱いて煌めく佇まいが、なんだか嬉しそうにも見える。
数ヶ月ぶりに黄色い小花が咲いているのを見つけ、心が躍った。
春がもう、すぐそこまでやってきているのだ。
冬の間に作り進めていたプラチナリングも、まるで島の季節と歩みをそろえるように、少しずつ完成へと近づいている。
造形作業がひと段落したところで、そのフォルムを朝の光の中で眺めていた。
彼女のリングは、1.2mm幅のとても細いシルエット。
トップには柔らかなカーブをつけ、側面は平らに仕上げ、すっきりとシャープな印象を持たせた。
こんなにも繊細なリングの中に、確かな強さと精巧な美しさが息づいている。
育まれていく時間と向き合えることは、ジュエリー作りの喜びのひとつだと思う。
彼のリングと重ね合わせてみる。
島の緑と木漏れ日の中で、二本のリングからぬくもりが伝わってきて、優しい気持ちに包まれた。
この抱かれるような癒しは、もしかすると、大地の響きなのかもしれない。
自然と共にあるフィーリングを、お二人もきっと感じていることだろう。
ありがとう。
同じ屋久島に暮らすお二人と、大切な気持ちを分かちあえることが、何よりも嬉しい。
これからリングに最後の仕上げを施し、お二人のリングはいよいよ完成となるわけだけど、
急がず、じっくり進めていこう。
お届けする頃には、きっと季節が新しくなり、眩しい南国の日差しが降り注いでいることだろう。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
制作編
屋久島からお届けするオーダーメイドの結婚指輪、お二人の素敵な物語と。
屋久島のアトリエから皆さまへ。
オーダーメイドの結婚指輪作りは、お二人とご一緒させていただきながら、ゆっくりと時間をかけた手作業となりますが、末長くご愛用いただけるよう、心を込めてお作りしています。
海の向こうに暮らすお二人とは、メールやお電話でデザインのご相談を重ね、サンプルリングをお送りして、大切な指輪作りのサポートをさせていただいています。
もちろん、屋久島のアトリエにお越しいただき、直接ご相談いただくことも大歓迎です。
屋久島の季節に包まれて、
穏やかな心地でお作りした結婚指輪です。
昔ながらの手作業で、じっくりと丁寧に仕上げました。
お二人の暮らしに、ずっと寄り添ってくれますように。
生産と品質
糸鋸で金属の板や線を切り出し、コンコンと金槌で叩き、曲げ、火を当てて、また叩く――マリッジリングの制作は鍛金という技法によって一点ずつ丁寧に進められます。
制作開始から完成までの期間は約2ヶ月。
その間に、何度も細かな調整を行いながら、理想の形を追求します。
デザインの打ち合わせが1ヶ月で完了した場合、合計約3ヶ月でのお届けとなります。
挙式の日程などが既にお決まりの場合は、ご指定の納期にできる限り対応させていただきますので、前もってご相談いただけると幸いです。
price
Kei Nakamura Jewelleryでは、皆さま一人ひとりのお好みに合わせ、最高のジュエリーをご提案させていただいております。
お二人のライフスタイルに寄り添った、かけがえのないマリッジリング作りをお手伝いします。
オーダーメイドの指輪作りでは、使用する金属の種類や重さ、デザインの複雑さによって、指輪の価格が変動いたします。
同じデザインでも、シルバーよりもプラチナの方が高価になりますし、同じプラチナを使用しても、繊細なデザインの方が重厚なデザインよりもお手頃な価格になる傾向があります。
ご予算にあわせて、お好みのデザインや素材を重視して、などお二人のリクエストに合わせたご提案、制作を承っております。どうぞお気軽にご相談ください。
参考価格
silver ring 2本で¥120,000より 平均¥180,000程度
gold ring, platinum ring 2本で¥180,000から¥450,000 平均¥350,000程度
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
長くお使いいただいて、お磨き直しをして、また長くお使いいただく、
そのようなリズムを繰り返す中で、ジュエリーはより味わいを深めていきます。
時間の経過そのものが一つの装飾となり、ジュエリーは世界に一つだけのものになるのかもしれません。
実は、お選びいただいたジュエリーが日々味わいを増してゆく時間に、メンテナンスという形で関わらせていただけることが、わたし自身の大きな楽しみでもあります。
わたし自身の手で、心を込めてメンテナンスの作業をさせていただきますので、何かあればぜひお声がけいただけると嬉しいです。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!
まだまだ寒さが残る、屋久島サウスです。
それにしても、冬の澄んだ空気の中では、虹によく出会います。
2月の海に入るなんて!自分でも信じられないけれど 笑、水の中は驚くほどあたたかいのです。
この寒さが、いつものビーチに美しい波を運んできていたので、
朝一番の波に乗ってから、1日の制作を始めることにしました。
海に入った帰り道に温泉に寄るのが、冬のささやかな楽しみなのですが、
いつもここで日向ぼっこをしているネコ。
観光のシーズンをもう少し先に控えた屋久島ですが、静かな時間が流れるこの日々も、心穏やかなものですね。
なんとものんびりしたムードの中で、今日もジュエリーを作っています。
指輪作りの始まりは、屋久島サウスに訪れた数年ぶりの雪景色を眺めながら。
さて、アトリエです。
いよいよ、これからプラチナリングの表面を削り出していくところ。
彼女のリングは細く、体の一部のように馴染む仕上がりを目指します。
アトリエでお会いした際にお話ししたイメージを大切に、タッチを重ねてゆきます。
お二人とは同じ島で暮らしているので、日々の手仕事のことがよくわかります。
気がつけば、一日中手を動かしていることも多いですよね。
そのような毎日に優しく寄り添う指輪となるように。
手に馴染む確かな丈夫さを備え、そして何よりも、島の情景と響き合う、ぬくもりのある質感に仕上げていきます。
彼のリングは2.3mm幅で、安定感よく仕上げていきます。
細部を確認しながら進めていくので、作業中にはルーペが手放せません。
表面を丸く、側面をすっきりと仕上げるのは、もちろん彼女とお揃いのフォルムです。
二本のシンプルなリングには、ミル打ちという装飾を加えていくのですが、
その作業で使用するタガネを、これから作っていくところです。
完成までにまだ少し時間がかかりますが、これも島ならではの、指輪作りにじっくりと向かい合うことのできる時間なのかもしれません。
ゆっくりとしたリズムに、いつもお付き合いをいただき、本当にありがとうございます。
プラチナリングは、表面に続き、内側にも緩やかなカーブを削り出し、付け心地を柔らかにしていきました。
そして、紙やすりを使い、丁寧に磨きあげていく。
お二人のリングが少しずつ育まれてゆく時間もまた、愛おしく感じながら。
冬の指輪作りは続いていくのでありました。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
海の月ネックレス 18k yellow gold, island shell
小さな月のネックレス。
屋久島の海からいただいた夜光貝に、k18イエローゴールドを組み合わせて作りました。
“夜に光る” という名の響きも素敵で、その輝きには月明かりに似た癒しを感じます。
ブルーや紫、オレンジ色が織りなす輝きに、屋久島の幻想的な時を重ねてしまうのです。
とくに意識しているわけではなけれど、つい空に月を探してしまう。
三日月でも、半月でも、朝の月も、あるいは雨の日だって。
月が側にあると思うと、なんだか嬉しくなる。
ときおり空を眺め、大きなリズムと響き合う。
その癒しの中で、わたし自身もジュエリーを作っています。
暮らしの中には、日々さまざまなことが巡るけど、いつも変わらない何かがあると思えると、勇気づけられるものですね。
削り出した夜光貝には、強いブルーの輝きが浮かび上がりました。
一つだけの月が生まれたように思います。
これから海を渡り、新しい時を優しく刻んでいきますように。
大切な節目にジュエリーをお迎えいただき、ありがとうございました!
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
ふわり、
あたたかなひかりを纏うように。
菜の花をかたどったゴールドリング。
三つのお花にダイヤモンドを散りばめて、
k18イエローゴールドで作りました。
庭先の木漏れ日の下にそっと置いてみると、朝の柔らかな光と響き合うように見えて、
まるで屋久島に降り注ぐ祝福のように感じられました。
ナノハナの指輪 18k yellow gold, diamond
ナノハナの指輪 2 18k yellow gold, diamond
こちら屋久島では、まだ寒い12月から咲き始め、
散歩道や海岸沿い、車窓の向こうに、 日々の暮らしに馴染み深い風景が広がります。
なぜでしょう、菜の花畑を眺めていると喜びが溢れ、幸せな気持ちに包まれます。
そんな気持ちを皆さまとも分かち合いたくて、
菜の花をモチーフにしたジュエリーを作り続けてきました。
ナノハナのネックレス 18k yellow gold, diamond
小さく一輪。
さりげなく、それでいて印象的なネックレスが大好きです。
耐久性が高く、変色しない素材なので、
お守りのように、ずっとつけっぱなしできるのも嬉しいところです。
いつもの日々に、きらりと輝きを添えてくれますように。
ナノハナをモチーフにしたジュエリーは、
サイズをお好みに合わせ、お好きな素材でアレンジし、オーダーメイドでお届けいたします。
ご予算に応じたご提案も承っております。
サイズゲージの貸し出しも行っておりますので、
こちらにご連絡を頂けますと
細やかな対応をさせていただけるかと思います。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
ナノハナのピアス 18k yellow gold, diamond
まるで、野に咲く花を摘んで手渡すように。
大切な人へ、「ありがとう」の気持ちと愛を込めて。
お花を贈る日は、何よりも幸せに思えます。
長くお使いいただいて、お磨き直しをして、また長くお使いいただく、
そのようなリズムを繰り返す中で、ジュエリーはより味わいを深めていきます。
時間の経過そのものが一つの装飾となり、ジュエリーは世界に一つだけのものになるのかもしれません。
実は、お選びいただいたジュエリーが日々味わいを増してゆく時間に、メンテナンスという形で関わらせていただけることが、わたし自身の大きな楽しみでもあります。
わたし自身の手で、心を込めてメンテナンスの作業をさせていただきますので、何かあればぜひお声がけいただけると嬉しいです。
結婚指輪の内側には、彼女のお名前にちなんで、菜の花の模様を彫刻いたしました。
風に揺れる菜の花を眺めていると、
なんだかとても優しい気持ちに包まれます。
さりげないけれど、
日々にそっと輝きを与えてくれる菜の花が大好きです。
この小さな幸せを、皆さまと分かち合えますように。
屋久島から心を込めて。オーダーメイドでお届けいたします。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
屋久島の季節を纏うように。島で出会う草花や海、月星をモチーフにしたジュエリーを作っています
海の向こうの皆さまに、オンラインでオーダーメイドのご相談を承っております。
お二人だけの結婚指輪が出来上がるまでの流れ、素材、価格
インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!
屋久島サウスの山々に、数年ぶりの雪が積もった。
朝、目を覚まし、何かの気配を感じて窓の向こうを眺めると、南国では見慣れない、白い情景が広がっている。
信じられないほど寒い。けれど、ワクワクする。
なんだか昔話のワンシーンみたいに、幻想的な1日の始まりだった。
南国の暮らしでは、短い冬はとても貴重なものなのかもしれない。
島の北部に暮らすお二人とは、同じ季節を分かち合いながら。
「クラシカルなデザインのシンプルな指輪、のようなものを想像しています。」
彼から指輪作りのご相談をいただいたのは、島にまだ夏の強い日差しの余韻が残る、11月の終わりのことだった。
理想のスタイルだったり、暮らしの好みが近しい方との出会いは、まるで仲間ができたようで、心が躍る。
「縁あって出会った人と、これからの人生を一緒に歩いていく事になりました。」
彼が大切な想いを伝えてくれた。
この小さな島で生まれた繋がりを、とても愛おしく感じながら。
さて、アトリエです。
寒さに包まれていると、研ぎ澄まされる。
くるりとリング状に形成したプラチナに、酸素トーチの炎を当て、その両端をつなぎ合わせていく。
その温度は1000度以上まで上昇し、リングはオレンジ色の閃光を放つ。
強い眩しさから目を守るため、作業中はサングラスをかけなくてはならない。
この極限の温度から生まれる強度も、プラチナの魅力の一つであるように思う。
朝一番で訪れた温泉の近くでは、満開のヒカンザクラを眺めた。
ジュエリー作りの憧れは、儚さと、そのずっと奥の方に感じる生命の力強さのようなものにある。
今日も屋久島にありがとう。
1日の終わりには2本のリングを形成し、
これから始まる本格的な造形作業の下準備を無事に終えた。
目立たないけれど、仕上がりの美しさに関わる大切な工程だった。
その一つ一つを丁寧に作ることができたように思う。
シンプルを、印象的に
強さと、儚さと
島で暮らすようになり、相反するように思えるものが、自然の中で響き合い、一つの時間を作り出していることに気がついた。
その感動を、この小さなリングに表現できるとうれしい。
あるいは、それこそが、島に暮らすお二人と分かち合う想いなのかもしれない。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547