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屋久島ー沖縄, 結婚指輪オーダーメイドの始まり. お二人にお送りするサンプルリング #屋久島でつくる結婚指輪

 

シルバーのラウンドシェイプ、波をモチーフにした造形と、少しシャープなスタイルも揃いました。

屋久島のアトリエからお二人にお届けするサンプルリング。

沖縄はもう梅雨が明ける頃でしょうか。

 

 

「二人ともお揃いのシルバーで、丸く少し湾曲して着け心地柔らで、内側にシダの模様があると嬉しいです。」

お二人から届いたメールにはお二人がイメージした結婚指輪の理想が、わたしが過去に作ったリングの画像とともに添えてありました。

もうこの瞬間に出来上がりのイメージが心にすっと浮かび上がってきた!

 

そして、できればご家族でのお顔合わせの日取りまでに間に合うように指輪を受けとりたい、という旨をを伝えてくれて、二人で相談した刻印の文字とデザインがあるのですが、できますか?と聞いてくてたのです。

 

オーダーメイドの結婚指輪作りではデザインが固定されず自由な広がりを持って生まれてくるように、これといって定まった手順を持たずにいることもあって、最初はどのようにメッセージを送れば良いかわかりにくかったかもしれません。

けれども、どちらかというとわたしが導いてもらっているような気もするくらいで!とてもスムーズな始まりを迎えることができてありがたかった。

 

 

内側にシダ模様のサンプル。

 

画像ではどうしても伝わりきらない手触り感や繊細さがあるので、

ぜひ手に取ってじっくりとお試しいただきたい。

そうするとイメージがさらに広がると思います。

あるいは、思っていたものとはまた別の方向に進むのも子供の頃に夢中になっていた冒険のようで楽しいかもしれません。

 

ポイントになるのはサイズ、リング幅、リングのアウトライン、そして内側に彫刻する文字とシダ模様のレイアウト、といったところでしょうか。

今回お二人の結婚指輪はシルバーでお作りすることになるので、この段階でやり取りを重ねて、特にサイズはお二人にぴたりと合うまでしっかりと調整を重ねていきたい。

 

ともあれ、まずは最初の第一歩を踏み出しました。

お二人の大切な思いが結婚指輪という小さな形になろうとしている。

そんなシーンにご一緒できるのは何よりも幸せなことだと思うのです。

 

 

こちら屋久島も久しぶりに雨が上がりました。

 

 

緑深い山々の情景が好きです。

屋久島の時間をどこかに感じていただけると嬉しい。

 

 

リングはケースに入れて、サイズゲージ、そしてデザインと価格の詳細を説明した手紙を添えて箱に詰めて宅配便で海の向こうに送り出しました。

屋久島から沖縄までは中二日で荷物が届くという。

なかなかに距離のあるやりとりではあるるけれど、なぜだか不思議ととても近しく感じられるのです。

それはきっとお二人とはきっと深い場所で、同じレイヤーようなところで繋がっているからかもしれないと思うのです。

 

大切な結婚指輪作りのお声がけいただいてありがとう。

短い間ではありますが、一度だけのオーダーメイドの道のりを一緒に歩んでいきましょう。

 

屋久島サウスのアトリエより。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

ピンクゴールドのリングに屋久島の森を歩いたお二人の響きを感じ取ることができた #屋久島でつくる結婚指輪

 

どのような響きを纏っているかは出来上がった二つのリングを手にするまでわからない。

 

 

お二人の物語と屋久島とわたし、出会いが作り出す時間のようなものなので、

その刹那から生まれるリングは一つだけののである。

雨の日の喜び、屋久島の暮らし、幸せなのかでお二人の結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

 

反復できないことも知っているし。どうしても時間のかかる昔ながらの手作業かもしれない。

それでも小さなリングの中には屋久島の森を歩いたお二人の響きのようなものを感じ取ることができる。

 

新しく始まるお二人の日々にそっと寄り添ってくれる。ピンクゴールドのリングと過ごす時間は永遠だ。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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雨の日の喜び、屋久島の暮らし、幸せなのかでお二人の結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

 

今日も雨だったので、1日をアトリエで過ごすことにした。

庭先には梅雨がもたらした豊かな水をたっぷりと吸収して大きくなったバナナの葉が雨の雫を纏っていた。そして時折風に揺られてその雫をあたりに解き放っていた。

今年の島バナナは実を成してくれるだろうか。

 

 

作業の合間には薄くスライスしたトーストをリベイクして久保養蜂園さんから届いたばかりの蜂蜜をたっぷりとかけて食べた。

雨の日には雨の日の喜びがある。

 

 

バナナが実るのを心待ちにしたり、友人が作った蜂蜜を食べたり、ハイビスカスの枝をもらって挿木をしたりと、ここのところはずっとアトリエの周辺で過ごしているような気がするけれど、なかなかに色鮮やかな今年の梅雨である。

日々の暮らしの中にあるささやかな出来事がいつも幸せをもたらせてくれている。

 

 

そして、お二人の結婚指輪作りがこの季節を一度だけのもににしてくれているのだと思う。

日々に彩りをありがとう。

素敵な出会いにありがとう。

屋久島とお二人を繋ぐ結婚指輪作り、オーダーメイドの長いお付き合い #屋久島でつくる結婚指輪

 

さて、今日のアトリエです。

ピンクゴールドのリングを造形する時間。

細部を丁寧に整えたり。

 

 

最初は目の荒い鉄鋼ヤスリだったのが、最終的には布地のように細やかさを持つスイス製の精密ヤスリに持ち替えて表面を磨き上げるようにそのヤスリを滑らせていった。

この段階に来ると、いよいよ仕上がりが近しいのだなといつも感じることになる。

 

ヤスリと反対側の手の側にはルーペが置いてあって、ワンアクションが終わるとルーペを除いてその細部に小さな傷がないかどうかを確認する。

そして表面を極く薄く捲るようにピンクゴールドを削り取り、それらの小さな傷を取り除く。

 

今回は最終的につるりと鏡のような表面に仕上げるので、ここでしっかりと平らな面を作っておきたいところだ。

 

 

最後にもう一度大きく形を変化させる工程までやってきたところでピンクゴールドを炎の中に包み込んだ。

金属には面白いところがあって、緊張をしたり、ふわりと緩んだり、その硬さを時間や状況によって変化させる特徴を持っている。

鉱物ではあるのだけれど、ジュエリーを作っているときは呼吸をする生物と対峙しているように感じられてならない。

それが楽しさの一つでもあるのだと思う。

 

 

いや、気がつけばゴールドだけじゃなくて、雨だって、風にも息吹を感じている。

それは島に暮らすようになって得た一番大きな変化なのかもしれない。

あるいは暮らしの中にあるほんの小さな息吹のようなもの、それらを感じることがわたしにとっての幸せなのかもしれない。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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屋久島とお二人を繋ぐ結婚指輪作り、オーダーメイドの長いお付き合い #屋久島でつくる結婚指輪

 

そろそろ梅雨も明けそうな気配。

屋久島サウスのアトリエです。

早く夏を、もう少しこの潤いを。

 

 

そういえば、梅雨本番と共に始まったお二人の結婚指輪作りだったような気がする。

作業は折り返し地点を過ぎて、春のアトリエでお会いしたオーダーメイドもいよいよゴールを近くに感じるようになってきて、ほんの少しだけ名残惜しさのようなものを感じながら。

紫陽花, 雨, アトリエを囲む木々, ピンクゴールド. 屋久島の色彩に包まれてお二人の結婚指輪を作っている

 

結婚指輪作りはデザイン作りの始まりからだと、お二人とご一緒する期間はおよそ3ヶ月ほどを要することになるだろうか。

 

しかしながら、実のところ、デザイン作りの始まりに至るまでの期間もまた長かったりもする。

インスタグラムやSNSで屋久島でのジュエリーにまつわる日々を見てくれていて、何ヶ月、何年かを経た後にメッセージをいただくことだってある。

 

それはまさに氷山の一角のような、小さな指輪作りの時間なのかもしれない。

 

指輪をお届けしたあともまた、サイズのお直しやメンテナンスの機会があり、メンテナンスの機会がなくてもお会いして近況を話し合うこともある。

「ご家族が増えてこの頃はどうですか?」という具合に。

 

そんな指輪にまつわる日々は時間で数えると一生のうちのどれくらいのパートを占めることになるのだろうか。

屋久島とお二人とを紡ぐ不思議な運命のようなものさえ感じられることがときどきある。

 

本来ならファッション的な要素を多く含むジュエリーなのかもしれない、けれども結婚指輪作りを介してお互いの大切な深い部分で繋がっていられることを幸せに思いながら。

 

今日も一つずつ、できることを。

 

 

彼のリングは彼女と同じピンクゴールドで、同じデザインで造形を始めている。

 

今回はサイズが違うのもあるけれど、同じリング幅を持つデザインでも彼のリングにはしっかりと厚みを与えて耐久性を高めるように注意をなければならない。

彼と彼女ではやはり日々の活動のハードさが違っているからだ。

そして、こうしてリング自体に抑揚を与えておくと、つけた時によりお揃いを感じていただけることだろう。

 

それにしても、作業机に向かっていると心安らかになる。

徐々に自分自身が満たされてゆく様を確かに感じ取ることができた。

お二人との出会いに、楽しい指輪作りにありがとう。

 

 

リングは基本的にはラウンドシェイプの系統を引く丸い造形である。

コロリとやわらかな局面に包まれながら、側面からリングの中央へと向かう面が重なり合う場所でシャープなエッジを立てている。

そのエッジが少しずつポジションを変えて、螺旋を描きながらリング一周を巡る。

移りゆき、そしてまた訪れる季節のような永遠のイメージがここにある。

 

 

作業がひと段落して窓の向こうを眺めると気持ちの良い雲が浮かんでいた。

夕暮れ時の黄金色に染まっていた。

空のように刻一刻と移り変わる色彩も素敵だなと思う。

 

この空とこの指輪作りの時間は一度だけしか与えられないものなのだろう。

そう考えると今この瞬間がいっそう大切なものに思えてきた。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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紫陽花, 雨, アトリエを囲む木々, ピンクゴールド. 屋久島の色彩に包まれてお二人の結婚指輪を作っている

 

紫陽花もそろそろ最後である。

梅雨は少しの間一休みをしているみたいだけれど、このタイミングに少し遠くまで、お気に入りの場所まで散歩ができる。

ありがとう、今年もむっちゃ癒された。

 

 

小さきものが集まって一つになっている佇まいが好きだ。

 

 

少し離れてみると、ポコポコが集まってまた一つの集まりを成しているようにも見える。

紫陽花だったり、シダの葉もそうだと思う、島の暮らしでは増殖するイメージをいつもすぐ近くに見ることができる。

どこまでも続いてゆく繰り返しパターンのような、これもまた小さなリズムの一つなのだろうか。

そしてそれらはいつも目の前に鮮やかな色彩となって現れるのである。

 

 

紫陽花、雨、アトリエを囲む木々、ピンクゴールド

屋久島の色彩に包まれてお二人の結婚指輪を作っている。

 

 

彼女のリングはその造形をひと段落することができた。

表面に切り込み模様を施したリングには、そのアウトライン全体に緩いカーブを与えた。遠い場所からゆっくりと時間をかけて運ばれてくる波調の長い波のように大らかで滑らかに。

 

そして紙やすりを手に時間をかけて磨き上げてゆくと、次第にその表面には今まで見えていなかった新しい光沢を見て取ることが出来た。

今まで何度も繰り返してきたはずなのだけれど、そのピンクゴールドの艶かしい色彩に、しばらくの間うっとりと魅入ってしまった。

 

ある程度の目標地点が決まっていたデザインではあった。けれども自由で、とても感覚的な作業だったように思う。

じっくりと時間をかけることもできた。

 

形の向こう側にぽっと灯る明かりようなものを生み出すためには、ある地点を過ぎるとそのガイドラインからは離れないとならない、

もしも設計図のようなものがあるとしたら、それは積み重ねられた手の中の感覚にだけあるのかもしれない。

 

そのようにして生まれてくるものはやはり、一度だけの、お二人だけのラインなのだと思う。

 

ここからは彼のリングにバトンをタッチすることにしよう。

似ている二つが寄り添って一つになるような、そんなお二人のリングになると素敵だと思う。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

大切にしたいこと。屋久島の響きとピンクゴールドの結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪