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おふたりの未来を描く、ナノハナとサクラの婚約指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

桜の下に広がる菜の花の黄色。
風に舞うピンク色の花びら。

おふたりの未来に描かれる情景をモチーフに、婚約指輪をお作りしました。

 

 

プロポーズの日に向けて、彼と一緒に進めてきた指輪作り。
大切な想いが一つの形になっていく時間。
屋久島の夏にありがとう。

夏の情景とジュエリー作りに、ありがとう #屋久島でつくる結婚指輪

 

淡くて透明なひかり。若草の香り。

春を思うと、あたたかな気持ちに包まれます。
それは、わたしたちの暮らしに馴染み深い、大切な景色なのかもしれません。

雨上がり、緑の中で眺めると、初めて出会ったデザインなのにどこか懐かしく、心がふわりとほどけていくようでした。

光沢仕上げを施したイエローゴールドの花とプラチナの花びらが、屋久島の緑をやさしく映しています。

花の大きさは5mmほど。その中に三粒のダイヤモンドを添えました。

プラチナで仕立てた桜の花びらとイエローゴールドの花が、とても馴染んで見えたのは、季節が織りなすハーモニーなのでしょうか。

彼と相談を重ね、桜の薄桃色をイメージして添えたピンクサファイアも、素敵なアクセントになりました。

くるりと蔓のように巡るゴールドのリングも、散りばめられた粒々の装飾も。

そのフォルムはどこまでも繊細で、本当にここに花が咲いているように思えるほどでした。

 

リングをそっと手に取ってみる。
庭先にはやわらかな光が差し込み始め、まるで宝石箱みたいに、世界をきらきらと輝かせていました。

 

まるでその煌めきのひとひらのようだった、おふたりの婚約指輪。

出会うこと、そして、今という時間が紡がれることの、なんて美しいことだろうと思います。

大切な指輪作りをおまかせいただき、本当にありがとうございました。

この小さな指輪を手にしていると、世界のひとつひとつがとても大切で、愛おしいものに感じられました。

 

リングはケースに収め、リボンを巻いておきました。

春までまだ少し時間がありますが、開花を待つのもまた、ワクワクするひとときですね。

これからいくつかの季節をこえて、桜と菜の花が咲くころ、おふたりからのお便りが届くことを楽しみにしています。

ふわりとカラフルな光に包まれた、おふたりの新しい日々に想いを巡らせながら。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

流れを刻むプラチナリング。手作業の記録。 #屋久島でつくる結婚指輪

台風接近の影響で、激しい雨が降り続いています。

昨日は、朝のうちはまだ外出もできたけど、夕方にはいよいよ本格的な大雨になり、深夜にはその勢いがピークを迎えました。
夜が明けた今も、まだ一部地域では避難指示が出されてはいますが、アトリエは幸い大きな被害や停電もなく、いつもと変わらない朝を迎えています。

ずいぶん穏やかになった風の中で、雨はしとしとと降り続いています。

台風はこのあと再び南下し、勢力を弱めながら島の周りをぐるりと回る予報が出ていますが、この不思議な進路を見るのも、ずいぶん久しぶりのような気がします。

周辺の島々も含め、大きな被害がないことを願うばかりです。

 

 

菜の花をモチーフにした二つの指輪作りは、葉っぱのリングの造形作業が無事にひと段落したところまでを書きました。

プラチナとシャンパンゴールドの静かな響き #屋久島でつくる結婚指輪

 

メンズリングの制作は、実は最初に取りかかっていて、あとは磨き仕上げと石留め作業を残すばかりなのですが、今は少し時間を巻き戻すように、その工程を振り返っているところです。

ときおり窓に強く振りつける雨音に、静かに耳を傾けながら。

 

意外かもしれませんが、プラチナもゴールドも、状態によって硬さが変化する性質があるのです。

リング状に丸くするときには酸素トーチの炎で焼きなまし、加工しやすいように柔らかくします。
そして、リングになったプラチナの強度を再び高めるために、金槌でコンコンと叩いていきました。

叩くことで、結晶内部に複雑なひずみが生まれ、粒子の動きが少しずつ制限されていきます。
その積み重なりによって、プラチナは次第に変形しにくくなり、硬さを増していきます。

これはデザインには表れない部分ではありますが、長くお使いいただく結婚指輪なので、見えないところにしっかりと手をかけておく。

 

目の粗さを変えた二本の鉄工ヤスリを使い、ここまで一気に削り出しました。
リングの表面に滑らかなラインを生み出すために、途中で手は止めません。

片側を一周、反対側を一周。そして角度を変えてもう一周ずつ。
平らな面を幾重にも重ねるようにして、何度も同じタッチを繰り返しました。

大まかな造形が取れたところで、ようやくひと段落。
ここでキッチンに降りて熱いカフェオレを作り、それを飲みながら、ゆっくりとシルエットを眺めているところです。

リングの表面には、とどまることのない流れのようなものが生まれ、その周りには削り落とされたプラチナの粉が散らばり、デスクライトの光を受けてキラキラと輝いていました。

このようにして、最初の一本を作り進め、菜の花のリング作りもひと段落し、いよいよ三本が揃うことになりました。ドキドキ。

ルーペとピンセットを片手に、息を止めた(笑)制作がまだ続きますが、一度きりの指輪作りを楽しんでいこう。
今月いっぱいかけて、丁寧に進めていきたいと思います。

屋久島でつくる結婚指輪

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プラチナとシャンパンゴールドの静かな響き #屋久島でつくる結婚指輪

眩しかった若葉の緑。プラチナとシャンパンゴールドの静かな響き。
造形を終えた指輪を朝の光の中で眺めたひととき。

 

春に煌めく菜の花をモチーフに、花と葉っぱの指輪を作っています。

ふたつが重なり、ひとつになる婚約指輪と結婚指輪。

プラチナの若葉。シャンパンゴールドの花。 #屋久島でつくる結婚指輪

 

これから長くお使いいただく結婚指輪なので、若葉をモチーフにした繊細でやわらかなデザインではあるが、強く、安定感のある仕上がりになるよう、いくつもの工夫を凝らした。

初めての取り組みではあったけれど、その過程を感じさせることなく、初めからそこにあったような姿に仕上げたいと思っていた。
ぽんと卵から生まれたように。

おふたりとの指輪作りで初めて生まれたシルエットだ。
その細部を眺めていこう。

リング部分は、菜の花の茎をモチーフにした。
細い線で作るリングなので、螺旋状に造形することで強度を高めた。
マット仕上げのプラチナが、島の緑をやわらかく映している。

 

7号サイズなので、小指に合わせてみる。
春のやわらかな日差し。のびのびと育まれゆく若葉。雨上がりの雫。

光沢仕上げを施し、粒の中にアイスブルーのダイヤモンドを添えたとき、またひとつ新しい表情が生まれるのだろう。
少し先の未来を思い描き、静かに胸が高鳴る。

そして、長い時間を経てリングが完成を迎えることは、実はおふたりにとって、新しい時間が始まる合図でもあったりする。

色づきゆく果実を眺めているような楽しい日々に、ありがとう。

さて。ここで少し、時間を巻き戻そう。

シャンパンゴールドで菜の花の指輪を作り始める、その前のこと。
3つのリングの素材を分け合うため、まずは彼のプラチナリングから作り進めていた。

 

2.6mm幅。シンプルなラウンドシェイプのリング。

ここで使ったプラチナの一部分は、のちに花のリングの大切な装飾へと形を変えることになる。

プラチナをたっぷりと使い、真っ白なキャンバスを前にするような新しい気持ちで、作業机に向かっていた。

ラウンドシェイプは限りなくシンプルなデザインで、だからこそ、素材の質感やつけ心地、ほんのわずかなフォルムの違いまで、素直に伝わってくるように思う。

普遍的なものほど、作り手の考えや技術が際立つのは、白いシャツにも似ているのかもしれない。
あるいは、いちごのショートケーキも。

プラチナも、もともとは広い大地から生まれたものだ。
その豊かな響きをそのまま感じられるように。
心地よい手触りのリングになればいいと思う。

 

プラチナの若葉。シャンパンゴールドの花。 #屋久島でつくる結婚指輪

作業をしていると、突然激しい雨が降り始め、そのたびに空にかかる虹を眺めることになるので、なかなか忙しい。

雨雲は目に見える速さで、いつも山際を足早に通り過ぎていく。
そのあとには、すっきりと洗い流されたような、澄み渡る青空が広がる。
窓の向こうには、二重の虹がかかった。

台風が運んできたのだろう。
遠くから波の音が聞こえてくる、静かな昼下がりだった。

 

雨に手を止めたところで、窓際の光にかざし、作りかけのプラチナリングを眺めてみた。
シャンパンゴールドで仕立てた花のリングに重ねると、花の中に葉っぱが綺麗に収まった。

うん、いい感じだ。

そして、二つのリングをぴたりと合わせた状態で、もうひとつの葉っぱを乗せる場所を見極め、そこにマジックで印をつけておく。
花と葉っぱが重なった佇まいを忘れないうちに、精密ヤスリを手に取り、ガリガリとプラチナリングに溝を削り始めた。

 

菜の花は、黄色く輝く光のような花が素敵だけど、ポコポコと茎を抱くように伸びる葉っぱも好き。
島では木の芽流しと言って、春先に強い雨風が続く日が多いのだが、その雨の雫を大切そうに抱く姿も愛おしく感じられる。

プラチナの葉っぱの上には、雨上がりに宿る雫をイメージして、シャンパンゴールドの粒をいくつか散りばめた。
花のリングと葉っぱのリングが、同じシャンパンゴールドを分け合っているのは、ここだけの話だ。

粒の大きさを変えながら、バランスよく配置していると、お気に入りの菜の花畑で眺めた雨上がりの情景が、心の中に広がってきた。
黄色と緑の光。雫の輝き。土の香り。ミツバチたちの羽の音。
そこは、小さな喜びに満ちた、生き生きとした世界だった。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

月と若葉。プラチナリングが育まれるとき。#屋久島でつくる結婚指輪

 

 

月と若葉。プラチナリングが育まれるとき。#屋久島でつくる結婚指輪

プラチナの薄い板に金槌で凹凸の模様をつけたのち、糸鋸で小さな葉っぱの形をかたどった。

1cmにも満たない若葉をふたつ。

タガネを使い、コンコンと叩いて丸みを持たせると、ころりとした愛嬌のある表情になった。

野に咲く草花もそうだけど、小さなものを前にすると、なぜだかいつも、慈しむような想いが溢れてくる。

雫を抱く若葉をイメージして作り進めていく指輪は、シャンパンゴールドで仕立てたナノハナの指輪と対をなすことになる。

 

 

台風がまた近づいてきたようだ。指輪作りの夏は、まだまだ続いていく。

カラフルな日々に #屋久島でつくる結婚指輪

 

葉っぱをかたどるリングは、これまでにも何度も作ってきたけれど、
ひとつひとつが、それぞれの個性を宿して仕上がっていくのが面白い。

まるで、大地に育まれた自由な植物たちのように。

作業の一瞬一瞬から目が離せない。
一つひとつのタッチを大切に、手を進めていく。

 

まだ少し涼しさの残る時刻。

この日の作業を始める前に、西の低い空に浮かぶ月を眺めた。

 

プラチナの丸線をローラーにかけて、薄く平らな線を作っておく。

金属の風合いが息づく、昔ながらの手作業が好きだ。

 

薄く伸ばしたプラチナの線を、ねじったり、くるりと丸めたり。

葉っぱのときとは逆に、ここではできるだけタッチを少なくし、摂理に任せて、あるべき形へと仕上げていきたい。

 

このあと、酸素トーチの火を使って接続する箇所を頭の中で数えてみると、10箇所ほどあった。

ここからは、作業が少し複雑になっていく。

気がつけば、本当に花を育てているような気持ちになっている自分がいる。

まだ見ぬ開花が、待ち遠しくてならなかった。

月を眺めてアトリエに戻ると、庭先に咲いていた月見草。

9月も始まり、今年もあと4ヶ月。なんと!

皆さまも、どうぞゆっくりと、素敵な日々をお過ごしください。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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