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屋久島の冬を暮らしてジュエリーを作る。ミカンの木のブローチ作り、自由研究。

屋久島ノースに到着すると、今朝も霧のような雨だった。

北東のうねり。北西の風。

ここ3日間は季節外れの大波を求めてノースに通い詰めていた。

こう見えても水温は案外温かいのです。

感覚的には11月の後半くらいの水だろうか。

山々に雪化粧もまだ見ていないし、

灯油ストーブもまだ焚いていないし、

なんとも不思議な冬のリズムに乗りながら、やたらと活動的な日々を過ごしてます。

そうこうするうちに2020年も1/12が過ぎますね。

みなさま、そちらの冬はいかがでしょうか。

屋久島ノースからアトリエのあるサウスまで、

その途中に安房という街がありまして、

波乗り帰りに訪れた“サンガンバーガー”さん。

 

以前はサウスにあった銘店を最近そのまま移転されたということで、

久しぶりにテイクアウトすることにした。

店主の江口さんは、なんと靴職人さんでもあるのですよ!

お店の中には靴もあるし、皮の小物も並んでいるし、ハンバーガーはもちろん、おでんなどのメニューも壁にかかってて、なんとも賑やかな空間でしばし癒される。

この日はサンガンバーガーを二つ。そしてカレーライスを一つテイクアウトしてアトリエでいただきました。

 

さてさて、アトリエです。

少し時間は戻りまして。

数週間前にご近所さんの営む農園にミカン見学に行ったことを書きました。

屋久島ミカンとパール。育てる果物をモチーフにジュエリーを作ること。[オーダーメイド、ブローチ編]

彼女が育てているミカンをモチーフにしてジュエリーを作りましょう!

と閃いて始まった冬の自由研究。

思いついた時に少しずつ手を動かすようなスタイルで制作を進めてます。

この日はミカンの葉っぱ作りを。

前日に薄いシルバーの板を叩いて作った凸凹テクスチャーのプレートを糸鋸でガリガリと、葉っぱの形に14枚切り抜いた。

その14枚の葉っぱは大きかったり、小さかったり、曲がったもの、端っこが欠けたものなんかもあります。

細かくって、一つ一つが違ってて、大変な作業のはずなのに、

きっともう同じものは作ることがないだろうジュエリー作りが心地よく感じられた。

 

それにしても、自然の中で“リアルな”植物と触れ合うことのなんて心地よいものか。

あの日、農園で見たミカンの木の、不揃いで不確実で、はちきれそうで、“生きているな!”っていう表情がずっと忘れられないでいる。

もしかすると近い将来、この感覚が当たり前じゃなくなる日が来るのかもと思うと、今がとても貴重な時間に感じられる。

不均一性って美しい。

この瞬間を目いっぱい不器用に、人間らしく表現していこう。

 

制作編

making rough texture on silver plate