作業の前に一呼吸。
朝の指輪作りが始まる前に、これから造形を始めるピンクゴールドのリングを外に持ち出してみた。
空を見上げると、今日も日差しが強くって!
屋久島から徳之島へ。
今、はるか海の向こうに暮らすお二人に届ける結婚指輪作りを進めてます。
年末、お二人と電話で話した時は、
なんと、徳之島ではまだ半袖で過ごすことができていたという。
こちら屋久島も南国ではありますが、
あちらはさらに南国風味が強そうだ。
サトウキビ畑に、黒糖焼酎に笑
お二人の暖かな冬をふわふわと思った。
*
さて、アトリエです。
ピンクゴールドのリングが2本。
彼と彼女、リング幅はほんの少し違いますが、
今の所ほとんど同じアウトラインにできています。
デザイン作りではお二人それぞれの“好き”に共鳴するように、
素材やアウトラインを現していったのだけど、
どうしてか不思議、
それらがミックスされてゆき、
最終的にぴったりお揃いのデザインが出来上がった。
なんか、出会うことって、素敵です。
まずは彼のリングに大きくカーブをつける。
ピンクゴールドがむっちゃ固かった!
k18ピンクゴールドは金、銀、銅、パラジウム、と4種類の金属がミックスされているため、
(金属はたくさん種類を混ぜると固くなる特性があります。)
金、銀、銅配合の同じ18金のイエローゴールド が硬度120なのに対して150をマークしています。
そんなピンクゴールドに細やかな一作業一作業を与えるたびに、
柔らかな表情が生まれる瞬間に立ち会うことができるのは
作り手ならではの幸せだなと思う。
まるで新芽がぐいぐいと育つような、息吹を感じる時間なのです。
そして、彼女のリングも。
曲面の金型にリングを当てて、挟み込むように叩いて、火を当てて金属を柔らかく緩めて、カーブの大きな型に当てて、また叩く、
昔からずっと変わらない手作業を繰り返してゆくと、
2本のリングの波にリズムが現れた。
波のかたちは彼の“好き”をリングに現したもの。
それはは海や光のイメージでありました。
制作編
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