今日の始まりはアトリエの庭先から。
生垣の隙間から差し込み始めた太陽の光を受けて水晶のように輝いていた朝露に癒されて。
庭先に散歩に
ふとした瞬間に訪れる小さな出会いに幸せを感じます。
ほんのさややかな出来事が一日に爽やかな活力を与えてくれる。
島の季節に癒されながらジュエリーを作っているような気がします。
そうして出来上がったジュエリーたちが海を越えて、
みなさまの日々の暮らしに柔らかな光を与えてくれるようになる。
それは喜びのリレーのようなものなのかもしれません。
さて、今日のアトリエです。
彼女のピンクゴールドと彼のプラチナ、お互いの一部分を交換して繋ぎ合わせたリングはこれから造形作業を迎えることに。
お二人オリジナルの素材感を味わうことができるように、そのフォルムは出来るだけシンプルに、明瞭に表現していきたいところだ。
じっくりと丁寧にタッチを重ねていく。
そしてそこには軽やかなキレのようなものを生み出す思い切りの良さが必要になってくる。
まずは彼のリングから。鉄鋼ヤスリ1本を手にしてリングの表面を削り始めた。
角ばった表面の角を一周分大きく落とし、このタッチで新しく生まれた角を一周落としてゆく、そのような作業を左右交互に何度も繰り返す。
削り落とされた金属片はデスクライトの光を受けてキラキラと輝きながら木台の上に積み重なっていく。
プラチナとピンクゴールドは硬さもそうだけれど、手から伝わる削り心地が全く異なっているので、それぞれに均一な結果を与えることに最大限の注意を払わないといけなかった。
お二人が選んでくれた結婚指輪のアウトラインは丸くて柔らかい。
うん、なかなか良い感じの造形が現れてきた!
硬いのにどこか有機的な手触りがあって柔らかい。
身につけて心地よいところが金属の魅力なのだと思う。
それは大地にかけら、のような感じだろうか。
手にするだけでなんだかとても安心するのである。
造形作業をひと段落してほっと一息をついた。
丸くなった彼のリングとまだ角ばっている彼女のリングを隣り合わせに並べて眺めてみる。
まだまで造形を始めたばかりではあるけれど、そこにお二人の心音のようなものを感じ取ることができて嬉しくなってくる。
今週から島を少し離れて大阪編が始まりますので、
指輪作りは一旦ここまでにして、再開はもう少し先のお楽しみに。
大阪でお二人にお会いできる。
偶然のような、必然のような。
素敵なタイミングにありがとう!
制作編
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