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ピンクゴールド、プラチナ、屋久島の空。お二人を祝福する結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪 #オーダーメイド

 

金属を手にしていると時々、島の暮らしで眺める光に似ているなと感じる時がある。

つい先日ノースの海で日の出を迎えたのだけど、その時に眺めた東の空にはどことなくピンクゴールドっぽい色合いを感じたような。

 

 

ほんと数分のうちにダイナミックに変化する色彩のグラデーションを少しも逃したくなくて、ずっと空を見上げていたのをよく覚えている。

この瞬間がずっとここにあればいいのに、そう思うことがこの島に暮らしているとしばしばあるように思う。

 

あるいはそのような刹那的な感動だったり、かたちのない時間のようなものをかたちに残したくてジュエリーを作り始めたのかもしれない。

大切な想いは実はどんなときだって近くにあることができるのでは、と。

 

そうしてまるで屋久島の祝福みたいだった5月の空の色彩に迎えられるように、お二人の結婚指輪作りは始まった。

 

 

 

さて、

アトリエではピンクゴールドとプラチナとを作業台の上に準備をした。

実のところ、お二人とは数ヶ月の間デザイン作りをご一緒してきていて、これまでのいろいろがリアルな場所でカタチになる舞台でもある。

 

それぞれの素材はぴたりとつなぎ合わせることができるように、その断面をきれいに整えておいた。まるで料理の下ごしらえに多くの時間をかけるように。じっくりと。

 

きっとこの作業は最後の最後まで造形の美しさだったりつけ心地に響くところになるだろう。

お二人のコンビネーションリング作りがいよ始まったのだなと胸の高鳴りを感じずにはいられなかった。

 

 

互いを繋ぎ合わせるために炎に包む。最初の第一歩は踏み出された。ノースで眺めた空の印象はまだ残っている。それはとても自然な流れの中で行われる日常的な行為のようにも思えた。

 

 

さあ、楽しい指輪作りの始まりです。

五月のクリアな空から梅雨へ、島リズムのゆっくりペースになると思う。

季節とともにある制作の日々をともに歩んでいきましょう。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

紫陽花とともに眺めたプラチナリングの印象 #屋久島でつくる結婚指輪

 

アトリエの庭先に咲き始めた紫陽花とともに眺めるプラチナリングの印象。

いよいよ完成まであと少し、喜びを分かち合いましょう。

 

 

結婚指輪が出来上がってお二人がやってくる頃には島はきっと色鮮やかな紫陽花でいっぱいになっているだろう。

毎年のことのはずなのに、いつまで経っても新しくてワクワクは変わらない。

お二人との出会いに、屋久島に季節にありがとう!

 

 

五月の陽光を受けて煌めくプラチナが眩しくて、思わず目を細めた。

 

お二人との結婚指輪作りで大切にしたのは、つながり補い合うリズム。

まるで最初から出会うことが約束されていたように素敵なお揃い感が漂っている、そんなお二人の結婚指輪になると思います。

完成はあと少し先のお楽しみに!

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

お揃いを身に纏う。お二人だけのプラチナリングをオーダーメイドしています #屋久島でつくる結婚指輪

 

お揃いを身に纏う。お二人だけのプラチナリングをオーダーメイドしています #屋久島でつくる結婚指輪

 

1年間はほぼ土の中にいて、そこで少しずつ命を育んで、五月の爽やかな光をいっぱい浴びて咲いた白い百合。

柔らかで、力強く、香りも品が良くて、

今年もむっちゃ癒された。

 

 

考えてみると、百合が咲き始めたのを合図にして始まったお二人の結婚指輪作りだったなあ。

開花とともにその工程もピークを迎えているところである。

爽やかな屋久島の五月、楽しいオーダーメイドの時間 #屋久島でつくる結婚指輪

 

お二人が出会うまでにはもちろんそれぞれの暮らしがあって、

それはもしかすると、百合が土の中にいるようにその期間はとても長くて、

ご結婚を前にした今はまさに花が開いた瞬間に似ているのかもしれない。

ペアで揃える結婚指輪選びは陽光の中で行う共同作業のようなものかもしれない。

 

 

彼のリングと彼女が選んでくれたのは同じ2.0mm幅のプラチナリング。

表面に島に漂い打ち寄せる柔らかな波のような切り込み模様を施したデザインである。

 

彼はシンプルにまっすぐに、シャープなアウトラインが好みだったけれど、

彼女はもう少し柔らかな印象を気に入ってくれていた。

 

この微妙な違いもまた素敵なところで、わたしは気に入っている。

 

彼女のリングは全体にゆったりとしたカーブを与える。

角をとって柔らかな印象にする。

 

ここで彼のリングとお揃いになるように仕上げるのはわたしの仕事だ。

 

彼女のリング表面の切り込み模様は、そのパターンを少しだけ変えて施した。

曲線的な印象にフィットするようにしたかったからだ。

 

それでも二つのリングの奥底には、二つが元々は同じものであることを感じることができるように、最初に彼と同じシャープな造形に作り上げてから、その後に手の中で柔らかにしていくことにした。

 

 

ここまで数々のタッチを加えて硬くなったプラチナリングには炎の中で温度を上げて緊張を解いておく。

 

 

木槌や金床などかなり硬い工具を駆使してプラチナリングに柔らかな表情を与える、というのもなんだか不思議に思えるのだけれど、なかなか動きのある曲線になってきた。

あとは全て手の中で育てるように磨き上げてゆく。

柔らかに、そして力強く。

 

 

夕暮れ時、作業をひと段落して庭先に出てみると、クリアな空に新しい感じの雲が浮かんでいた。五月晴れとはなるほど。

 

絶景も時にはいいけれど、ふとした瞬間に綺麗だなと感じられるような何気ない風景が好きだなと思う。

ご飯とナスと小松菜の味噌汁にシャケの切り身を焼いたもの、そして納豆と卵の朝ご飯的な。

 

ささやかな日常に喜びを感じられるようになると、人生は鮮やかに彩られるのかもしれない。

そんな幸せな場面にそっと寄り添っていてくれるような結婚指輪を作りたいと思う。

 

大きく深呼吸をして、また明日もジュリーづくりです。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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