屋久島サウスのアトリエです。
お二人の結婚指輪は昔ながらの手作業で、その制作工程を進めている。
こんこんこん、とアトリエに木槌の音が響く。
炎に包んで柔らかくしたシャンパンゴールドとプラチナを鉄の芯金に当ててくるりと丸くする。
スローなリズムではあるけれど、今日も一つ一つ。
チャレンジをするお二人とご一緒できてむっちゃ刺激をいただきました。
相談会では指輪のデザイン作りをしたり、ボストンでの暮らしのお話もできた。
遠くから会いにきてくれてありがとう!
そして新しく始まるお二人の時間と響き合うように。
じっくりと進める手作業の時間は季節と同じリズムの中にあるのかもしれないな、と感じることがある。
お二人にお会いしてから島ではツワブキの花や山茶花が咲いて、年が明けて緋寒桜も満開になった。
何度かの満月と新月を空に眺めていよいよ指輪作りを始めることになったのかと思うと、今という時間がいっそう大切なものに思えてきた。
さて、今日もふわりとした冬とともに。
ここからは0.01mm単位でのタッチが造形に変化を与えるフェーズなので、お二人とイメージした寸法やサイズにぴたりと合わせていかなくてはならない。
彼のリングは2.0mm幅で、彼女のリングは1.5mm幅で仕上がる予定なので、こう見ると最初は随分ボリュームの大きいところから始めていくことがわかる。
まだまだ大柄ではあるけれど、その奥には軽やかで洗練されたリングの姿を心で見ることができる。
お二人と一緒にデザインした結婚指輪のシルエットだ。
今はまだ冷たい金属にあたたかな息吹のようなものを宿すことができればいいと思う。
彼女のシャンパンゴールドをバーナーの炎で包み一つに繋げると心が弾んだ。
少しずつではあるけれど、お二人のリングが形になりつつある。
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