こちら屋久島サウスは、朝夕の涼しさを感じることが多くなってきました。
アトリエの庭先では、山茶花の蕾も大きく育っています。
気がつけば、今年もあと2ヶ月余りとなりました。
たしかに、「夏が長い」、という印象のある屋久島での暮らしではありますが、市場でカボチャや、サツマイモを見かけると、「秋がやってきた!」と心が躍るものです。
お二人から初めてメッセージをいただいたのは、真夏の暑い頃だったから、ちょうど季節の変わり目をご一緒したことに。
作業だけではなく、こうして出来上がるまでの日々を分かち合うことができるのも、かけがえのない宝物のように思えます。
さて、コツコツと進めてきた指輪作りでしたが、気がつけば、その工程も佳境を迎えています。
辿り着いてしまうと、あっという間に感じるものですね。それはまるで、巡りゆく季節のようにも感じられます。
柔らかなラウンドシェイプに造形したシャンパンゴールドのリングは、ここからさらに力を加え(実にたくさんの工具を使いました。)、そのアウトラインに滑らかなカーブを与えました。
島の暮らしで眺める波のイメージ、あるいは月の満ち欠けのように、もっと大きなリズムのようなものかもしれません。
大きなものと繋がっていると感じられると、日々は静かな喜びに包まれます。
そして最後の仕上げに、リングの表面を丁寧に磨き上げると(ここでもいくつかの種類の研磨道具を使いました)、シャンパンゴールドの穏やかな色彩が浮かび上がりました。
さてさて。
ここからリングの内側に刻印を施し、お二人の結婚指輪はいよいよ完成となりますが、この続きはまた別のお話で。
一度だけの指輪作りに、お付き合いをいただき、ありがとうございました。
完成はもう少し先のお楽しみに。
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制作編