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ナノハナのピアス #18k #yellow #gold #diamond #屋久島でつくる結婚指輪

ナノハナのピアス

material: 18k yellow gold, diamond
size: 5mm flower and 1.5mm diamonds

Delivery time is within 1 month.
Make by custom, One-of-a-kind.

こちらの作品はサイズを合わせて、デザインをお好みにアレンジして、オーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約1ヶ月。

 

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

ナノハナのピアス ジュエリーで祝福する特別な日 #屋久島でつくる結婚指輪

想いを届ける “ナノハナの指輪”  お二人の婚約指輪ができあがりました! #屋久島でつくる結婚指輪

庭先の木漏れ日の下にそっと置いてみると、朝の柔らかな光と響き合うように見えました。

“ナノハナの指輪”

お二人の婚約指輪ができあがり、今、始まりの予感に胸がいっぱいです!

 

 

花をモチーフにするジュエリー作りは、いつも喜びと祝福に溢れています。

日々を色鮮やかなものにしてくれる魔法。ナノハナの指輪を作る #屋久島でつくる結婚指輪

 

プロポーズの日に向け、彼とはデザインの相談を何度も重ねてきました。

初めてのご連絡はインスタグラムのメッセージからで、その後すぐにお電話でお話しできたことも、心に残っています。

「ナノハナの指輪にしよう!」と決めたのは、彼の直感だったと伝えてくれました。

素材選びやサイズ、デザインの細やかな調整まで、お二人の想いをじっくりと形にしてきたジュエリーが、こうして完成し、胸がいっぱいです。

 

ジュエリー作りはここでひと段落を迎えましたが、お二人にとっては、いよいよ始まりの時になるのですね。

なんだか、また新しい希望を手にしたような気持ちで、小さなゴールドリングを眺めていました。

 

ナノハナの指輪 18k yellow gold, diamond

 

素材はシンプルに、イエローゴールドとダイヤモンドの組み合わせです。

彼と相談を重ね、光沢仕上げを選んだのも良い選択でした!

まるで光そのもののような、特別な雰囲気が生まれたように思います。

 

それにしても、キラキラと輝く朝露を抱く菜の花のイメージには、やっぱりダイヤモンドがよく似合います。

時折ふと、手元を眺めては、うっとりと癒される。

島で出会う喜びを、お二人と分かち合うことができると幸せです。

 

小さいお花は約5mm、大きいお花が約8mm

2本の細いリングを重ね合わせた、繊細なデザインながら、とても丈夫に仕上がっています。

 

何百年も変わらない、その永遠性のようなものが、ゴールドやダイヤモンドジュエリーの魅力の一つだと思うのです。

 

お二人の新しい暮らしに、ずっと寄り添い続けてくれますように。

 

いよいよ海の向こうにリングをお届けする時がやってきました。

今、島で満開のサキシマフヨウをお二人に。

 

お二人が迎える喜びの日々に、こうして指輪作りを通じてご一緒できたことは、わたしにとって眩しいほどに輝く宝物のような時間でした。

いつの日か、お二人でこの島を訪れてくださいね。

 

大切なご婚約のジュエリーをオーダーいただき、ありがとうございました!

屋久島から心を込めて。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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ナノハナのピアス ジュエリーで祝福する特別な日 #屋久島でつくる結婚指輪

彼女が大好きな花を摘んで手渡すように。

大切なプレゼントに、ナノハナのピアスをお選びいただきました。

お誕生日おめでとうございます!

 

ナノハナのピアス 18k yellow gold, diamond

 

お花の大きさは約5mm

耳たぶにスッと収まる、直付けタイプのピアスです。

 

ゴールドとダイヤモンドの組み合わせはメンテナンスフリーで、

毎日つけっぱなしできるのも嬉しいところ。

 

まるで咲いたばかりのような繊細なお花ですが、

セットしたダイヤモンドが緑の中で強く煌めき、とても印象的に見えました。

 

冬の冷たい風が吹き始める頃、屋久島では菜の花が咲き始めます。

そして春が終わるまでずっと咲き続けるので、島の暮らしに深く馴染んだ花なのかもしれません。

 

海風に揺られながら、きらめく黄色い光のように集まる花々を眺めていると、心がときめきます。

寒い冬の中に、希望の光を見つけたようで、心が暖かくなります。

 

この喜びを小さなピアスにして、皆さまと分かち合うことができれば幸せです。

島の祝福のような輝きを、お楽しみいただけますように。

 

出来上がったピアスをお届けする朝、夜の間に降った雨が止み、アトリエの庭先には太陽の光が差し込み始めました。

植物に宿るキラキラと輝くしずくは、まるでダイヤモンドのようで、その美しさに勇気づけられました。

 

さあ、新しい1日の始まりです。

どうぞ素敵なお誕生日を。

大切なプレゼントにジュエリーをお選びいただき、ありがとうございました!!

 

 

 

島の情景に溶け込む小さなピアスの煌めきは、動画で眺めると心躍ります。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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育むプラチナリング、お二人との素敵な出会いにありがとう #屋久島でつくる結婚指輪

「海のある暮らしがしたい」

そう思うようになったのは、オーストラリアで過ごした日々があまりにも楽しかったからで、

あれから30年が過ぎ、こうして屋久島で、思いこがれていた海を眺めているのだから不思議なものです。

 

 

そういえば、お二人はお互いオーストラリアに暮らしている時に出会ったとのことでした。

人や場所、身の回りのものも、そうかもしれません。

間違いない!と、信じられる出会いって、あるように思います。

秋の雨音に耳を傾けながら、作業机に向かっています #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島に暮らし、お二人と出会い、こうして作業机に向かっていると、

今、この瞬間が奇跡のように感じられることがあります。

少しでも何かが違っていたら、また別の“今”を過ごしていることもあるのかもしれない、と。

 

そう考えると、手の中にあるプラチナリングもまた、その奇跡のかけらのように思えてきます。

お二人との素敵な出会いに、ありがとう。

与えられた時を大切に育むように、今日も作っています。

 

お二人のリングはピッタリお揃いのデザインでお作りするので、彼のリングを傍に眺めながら、彼女のリングの造形作業を進めていきました。

彼女のリングは、ほんの少し幅を細くし、厚みも抑えて、すっきりとした付け心地となるように、0.1mm単位でアレンジを加えていきます。

 

目指しているのは、二つで一つのような雰囲気でしょうか。

リングをつけてお二人が一緒になった時の、素敵なバランスです。

 

そう考えていると、目の前にある2本のリングから、お二人の印象が自然と感じられてくるのだから不思議です。

 

雨上がりの朝に。

 

アトリエの庭先で、造形がひと段落したプラチナリングを眺めていました。

降り注ぐ陽光を浴びて、力強い輝きを放つプラチナリングが、とても眩しかった。

屋久島の祝福のような、この眩い光も一緒にお届けできますように。

 

お二人の結婚指輪は、これから内側に刻印を施し、磨き仕上げをして完成となる予定ですが、それはまた別のお話で。

屋久島のひと雫のような、光を纏うような、プラチナリングになると思います。

海の向こうに暮らすお二人にお送りするのは、もう少し先のお楽しみです。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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秋の雨音に耳を傾けながら、作業机に向かっています #屋久島でつくる結婚指輪

秋の雨音に耳を傾けながら、作業机に向かっている。

激しい雨がザアザアと一日中降り続き、窓の向こうに見える緑は、とても深い。

その屋久島らしい時間に包まれていると、不思議と心が静まっていく。鉄鋼ヤスリを手に取り、プラチナリングの表面を削り出していた。

 

 

たしかに、お二人にアトリエでお会いした日のことは、わたしも鮮明に覚えています。

指輪が完成するのが待ち遠しいような、でももう少し夢の続きを楽しみたいような気もしますね。

シンプルだけど、お二人だけの特別な結婚指輪。 ラウンドシェイプのプラチナリングを作っています #屋久島でつくる結婚指輪

 

あの時は、あんなにも暑かったのに!

気がつけば、長袖のシャツを着ることも多くなってきた。

わたしたちのジュエリー作りもまた、巡りゆく島の季節のように、力強く推し進めていかなくては。

 

雨が弱くなるタイミングで、思い切って庭先に出てみる。

 

雨の音と香り、深まる緑。そして柔らかな手触りと。

 

風の中に漂う神秘的な気配のようなものがある。

お二人とは、日々の暮らしの中に出会う“響き”のようなものを、大切に思う気持ちで繋がっているように感じる。

 

1日の終わりに、プラチナリングに滑らかな曲面が生まれた。

窓ガラス越しに差し込む夕暮れ時の微かな光が、その表面を高速に巡る。

繊細に見えるけれど、プラチナは手の中でしっかりと重たい。

柔らかな手触りの中に確かな硬さが伝わってくるのは、大地から生まれた金属ならではの魅力なのだろう。

 

ここまでやってきたのだ、としみじみ思う。

まだまだ荒削りではあるけれど、リングに宿る小さな息吹のようなものを、たしかに感じ取ることができた。

 

お二人の結婚指輪作りも、いよいよ折り返し地点を過ぎた、といったところだ。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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シンプルだけど、お二人だけの特別な結婚指輪。 ラウンドシェイプのプラチナリングを作っています #屋久島でつくる結婚指輪

そういえば、お二人には、“月”にまつわる素敵な出会いのエピソードを聞かせてもらった。

短い時間ではあるけれど、お二人の物語に寄り添いながら結婚指輪を作ることができるのは、わたしにとってかけがえのない宝物のように思う。

秋雨の合間、空に浮かぶ昼間の月を眺めながら。

 

 

案外、アトリエで交わす何気ない会話が、デザイン作りの大切なエッセンスになったりもする。

長い旅の途中に。屋久島でオーダーメイドするお二人の結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

 

シンプルだけど、お二人だけの特別な結婚指輪。

ラウンドシェイプのプラチナリングを作っている。

山際にかかる虹。お二人の結婚指輪作りが始まる日。#屋久島でつくる結婚指輪

 

たしかに、結婚指輪をデザインする際、お二人の大切な想いを形にしようとすると、その色彩豊かなストーリーは小さなリングには収まりきらないことがある。

お二人が出会った日の記憶をそっとしまっておけるようなデザインを目指し、わたしたちは結婚指輪の理想を共に抱き続けてきた。

いつも思うのだけれど、多彩な印象を感じられるようなフォルムを探し求めていくと、最終的には限りなくシンプルなスタイルに辿り着くのかもしれない。

あるいはそれを、“洗練”というのかもしれない。

 

さて、アトリエです。

今日も少しずつ。

彼の大きなリングと彼女の小さなリング。

まだまだ荒削りな状態だけど、プラチナの内側に、これから形作るべき輪郭をしっかりと見ることができる。

 

そのフォルムを鉄鋼ヤスリを使い、木の中に仏像を彫刻するように削り出していくのだけど、その前に、ひと仕事。

 

リングの表面を、そして側面を、金槌でコンコンと叩く。

同じタッチを何度も繰り返す。

 

この段階でリングに圧力をかけておくと、プラチナは硬くなり、強さを増してくれるのだ。

 

表には現れない、シックな作業ではあるけれど、ここはとても大切なところ。

これまでデザイン作りの道のりを長く歩んできたのだ。一度だけの制作を、じっくりと進めていきたい。

 

作業がひと段落をして、近所のパン屋さんまで車を走らせていると、海辺にコスモス畑ができているのに気がついた。

ふわふわと風に揺られているのに、太陽に向かってすくすくと伸びている。植物って本当によくできているなと思う。

しなやかで力強い。ジュエリー作りで目指すところは、いつも島の暮らしの中にあるような気がする。

屋久島でつくる結婚指輪

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山際にかかる虹。お二人の結婚指輪作りが始まる日。#屋久島でつくる結婚指輪

激しい雨の降る日が続いている。この季節は、数時間ごとに晴れと雨とが交互に訪れる。

アトリエの窓の向こうには、山際の低い位置に架かる虹を見ることもできた。

この場所に虹が架かるようになると、少しずつ冬の訪れが近づいてきている合図でもある。

「今年もあと2ヶ月と少しなのか!」と、時の儚さに驚きつつも、とても濃密だった2024年の出来事を思い返していた。

 

お二人がアトリエを訪ねてくれたのは、蝉の鳴き声が響く夏の始まりの頃だった。

同じ九州から、ゆっくりと旅をしながら、ここ屋久島までやってきた。

 

道中にメッセージをやりとりしていたのだけど、その旅の貴重さがダイレクトに伝わってきて、スマホを眺めながら幸せな気持ちに包まれていたのを、今でもよく覚えている。

なんだか、ずいぶん昔に自分自身が持っていた時間の流れが、そこにあるような気がして、とても懐かしかった。

 

あの日から、ハイビスカスいっぱいの夏を越え、サキシマフヨウが咲き、最近ではコスモスも見かけるようになってきた。

そしていよいよ、お二人の結婚指輪を作り始める日がやってきたのだ。

 

お二人のために配合したプラチナを使い、シンプルなラウンドシェイプのリングを作っていく。

長い人生に寄り添う結婚指輪を作ること。それは、お二人のこれまでと、これからを紡ぐような、時間に関わる作業であるのかもしれない。

お二人はこれから、どんな未来を歩んでゆくのだろう。

 

大切な想いを形にするように、温度感のある、洗練されたフォルムを作り上げたい。

 

プラチナをコンコンと木槌で叩き、丸くつなぎ合わせる

酸素トーチの炎に包み、その両端をしっかりとつなぎ合わせていく。

 

アトリエには手作業の心地よい音が響いていた。

 

一度だけの結婚指輪作りに、ありがとう! #シャンパンゴールド #屋久島でつくる結婚指輪

こちら屋久島サウスは、朝夕の涼しさを感じることが多くなってきました。

アトリエの庭先では、山茶花の蕾も大きく育っています。

気がつけば、今年もあと2ヶ月余りとなりました。

 

たしかに、「夏が長い」、という印象のある屋久島での暮らしではありますが、市場でカボチャや、サツマイモを見かけると、「秋がやってきた!」と心が躍るものです。

 

お二人から初めてメッセージをいただいたのは、真夏の暑い頃だったから、ちょうど季節の変わり目をご一緒したことに。

作業だけではなく、こうして出来上がるまでの日々を分かち合うことができるのも、かけがえのない宝物のように思えます。

 

さて、コツコツと進めてきた指輪作りでしたが、気がつけば、その工程も佳境を迎えています。

辿り着いてしまうと、あっという間に感じるものですね。それはまるで、巡りゆく季節のようにも感じられます。

 

柔らかなラウンドシェイプに造形したシャンパンゴールドのリングは、ここからさらに力を加え(実にたくさんの工具を使いました。)、そのアウトラインに滑らかなカーブを与えました。

 

島の暮らしで眺める波のイメージ、あるいは月の満ち欠けのように、もっと大きなリズムのようなものかもしれません。

大きなものと繋がっていると感じられると、日々は静かな喜びに包まれます。

 

そして最後の仕上げに、リングの表面を丁寧に磨き上げると(ここでもいくつかの種類の研磨道具を使いました)、シャンパンゴールドの穏やかな色彩が浮かび上がりました。

 

さてさて。

ここからリングの内側に刻印を施し、お二人の結婚指輪はいよいよ完成となりますが、この続きはまた別のお話で。

 

一度だけの指輪作りに、お付き合いをいただき、ありがとうございました。

完成はもう少し先のお楽しみに。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

クワズイモ、ハイビスカス、シャンパンゴールドに巡る光 #屋久島でつくる結婚指輪

クワズイモ、ハイビスカス、シャンパンゴールドに巡る光 #屋久島でつくる結婚指輪

秋が訪れ、澄み渡る空に漂う雲を眺めている。

日が昇るのは、ずいぶん遅くなってきたけれど、夜明けの時刻がとても好きだ。

山から吹き下ろす少し冷たい風を体いっぱいに受けながら、ノースの海で1日の始まりを迎えた。

 

ノースに来ると、アトリエの周りとは少し違った景色に出会えるのが嬉しい。

夜の間の降った雨がクワズイモに宿り、そのアーチを抜けると、眩しい太陽の光に包まれた。

 

 

お二人の結婚指輪作りは、シャンパンゴールドをくるりとリング状に造形したところまでを書きました。

秋の屋久島、シャンパンゴールドの結婚指輪をつくる #屋久島でつくる結婚指輪

 

さて、アトリエです。

サウスで暮らしていると、馴染み深い花といえば、なんといってもハイビスカスかもしれない。

アトリエに戻ると、まだまだ勢いを弱めることのない南国の熱気に圧倒されそうだった。

早速作業机に向かい、午前中はリングの切削作業に没頭していた。

鉄鋼ヤスリを使い、シャンパンゴールドの塊の中にある、リングの丸く柔らかな姿を削り出していく。

アウトラインにスムーズな流れが生まれるよう、できるだけ手を止めずに集中を保つ。

 

そして、ようやく作業がひと段落したところで、庭先に出て、ほっと一息ついているところ。

 

緑の中でリングのシルエットをチェックする。

木々の隙間を抜けて届いた光が、まるで流れる水のように、曲線を帯びたリングの表面を滑らかに巡っているように見えた。

 

 

彼のリングのアウトラインを眺めながら、今度は彼女のリングを削り出す。

お揃いのデザインではあるけれど、彼女のリングには、より繊細な印象を与えていく。

リングの幅には、その太さに抑揚をつけ、全体に滑らかな流れが生まれるようにした。

 

続けて作業をしておきたかったところまでを終えると、驚くほどの徒労感に包まれていた。

なかなか悪くない感覚である。

 

けれどもここからは、ペースを少し落とし気味にして、ゆっくり進めていこう。

せっかくここまで長く育んできたオーダーメイドなのだ。

出来上がるまでの時間も、お二人とともに楽しんでいくことができれば嬉しい。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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秋の屋久島、シャンパンゴールドの結婚指輪をつくる #屋久島でつくる結婚指輪

夜の間にしとしと雨が降り、朝靄のかかる日が続いている。

湿度を帯びた白いベールは山々の合間を足早に駆け抜けていく。その変化する表情がなんとも情緒深い。

早朝の美しさに気づいたのは、この島に暮らし始めてからなのかもしれない。

 

 

28年前、お二人は新婚旅行で屋久島を訪れました。

素敵なご縁に紡がれる結婚指輪づくり。

時を超えるお二人の物語。屋久島が紡ぐ結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

島で眺める山々はずっと変わらないはずなのに、いつも新しく感じられるのが、とても面白い。

山々の合間を通り過ぎる霧のように、それを見つめる自分自身の心も、いつも足速な変化を続けている。

変わらないものがそこにあるからこそ、内側にある変化に気がつくことができるのかもしれない。

 

28年の時がもたらす、変わるもの、そして変わらずそこにあるもの。

お二人の物語に想いを巡らせながら、今日も作業机に向かっている。

くるりとリング状に巻いたシャンパンゴールドをバーナーの炎に包み、およそ900度まで温度を上昇させ、その両端をつなぎ合わせる。

温度が高くなりすぎるとゴールドが溶けてしまうし、低すぎると接合が甘くなる。

とてもシンプルではあるけれど、火を扱うタイミングが重要な作業だ。

 

こうして金属と対峙していると、時折、それらがまるで呼吸をしているように思えることがある。

硬いはずなのに柔らかで、静物であるのに、そこに力強い動きを感じずにはいられない。

 

 

リングになったシャンパンゴールドは、そのバランスを整え、強度を高くする。

 

そう考えてみると、ある意味でリングもまた、屋久島の山々と同じように、“変わらないもの”の一つであるのかもしれない。

大切な記憶は時と共に育まれていく。

お二人の暮らしに長く寄り添う結婚指輪だ。しっかりと丈夫に作り上げていかなくてはならない。

 

1日の終わりに、ガラス製のシャーレの中に収めたリングを眺めてみる。

金属片が散らばり、いくつかのタッチを加えた痕跡が残っている。

ほんの少しずつではあるけれど、小さな息吹がそこに宿り始めているのを感じ取ることができた。

 

島でつくる結婚指輪

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時を超えるお二人の物語。屋久島が紡ぐ結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

2024年10月半ば、屋久島サウス。

近所の散歩道にサキシマフヨウがぽつぽつと花を咲かせ、雨上がりの雫をきらめかせながら風に揺れている。

薄ピンク色の花びら、青く濃い空、まだまだ眩しい陽射し。

背丈よりも少し高い木を見上げながら、一年ぶりに再開した色彩に目を奪われていた。

 

そして、その開花を合図とするように、海の向こうに暮らすお二人の結婚指輪作りを始めることにした。

変わることのない島のリズムに、いつまでも新しい刺激を受けながら、フレッシュな気持ちで作業机に向かっている。

 

さて、まずは最初の第一歩。

 

お二人が選んでくれたシャンパンゴールドを金槌で叩き、太い部分と細い部分、微妙な抑揚を与えていく。

凸凹になった表面をヤスリで削り、平らに整える。

これは、造形作業における下ごしらえのようなパートなのだけれど、こうした地道な準備が、後々の仕上がりに響く、とても大切な工程だったりする。

 

作業台に散らばったシャンパンゴールドの細やかな破片がデスクライトの光を受けて煌めいている。

その輝きが、すっと胸の奥まで響いてきた。

 

それにしても、シャンパンゴールドの輝きは、芳醇な秋の色彩を纏う光に似ているように思う。

 

ここ屋久島は、28年前、お二人が新婚旅行で訪れた場所である。

そして今、新しく結婚指輪をお作りする機会をいただき、作業机に向かっている。

 

28年前の島は、きっと訪れることも簡単ではなかったに違いない。

この島には、訪れるべき人を引き寄せる強い磁力のようなものがあるように思う。

 

この素晴らしいご縁に恵まれ、感謝の気持ちに包まれながら。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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