Blog

想いが叶った日。おふたりとの結婚指輪作りのはじまり。#屋久島でつくる結婚指輪

会いたかったお二人と。
春先から心待ちにしてきた結婚指輪の相談会。
ともに育んできた想いが叶った日でした。

もうすぐ10月だというのに、アトリエは真夏に戻ったような眩しい陽気に包まれていました。

おふたりは前日に森歩きをされたとのことで、その澄んだ余韻をまとったままデザインを選べたのも、特別な体験だったように思います。

サンプルリングを囲みながら、素材のお話をしたり、サイズを測ったり、おふたりの出会いについて伺ったりもして。
静かで和やかなひと時が過ぎていきました。

 

実は、彼女は二年ほど前からずっとインスタグラムを見てくれていたとのこと。
これまでに作った指輪やモチーフになっている花々のこともよく知ってくれていて、とても嬉しかったです。

これまでずっと、本当にありがとう。

そんなおふたりが選んでくれたのは、屋久島での思い出と、おふたりの出会いが結びつくようなデザインでした。

 

プラチナの瑞々しい手触りと、ブルーダイヤモンドとエメラルド、そして繋がる彫刻模様。
シンプルさの中におふたりだけの物語が広がるようなデザインです。

形のある指輪作りではあるけれど、その向こう側にあるものを大切に思う気持ちで、わたしたちは繋がっているのかもしれません。

相談会が無事に終わり、庭先で記念撮影をすることに。

「結婚指輪作りがなかったら、屋久島に来ることはなかったように思います」
彼女がふと口にしてくれたその言葉が、今も心に残っています。

一つ一つの小さな出会いが重なり合い、この島で彼と彼女、そしてわたしが同じ時間を過ごしているのだと思うと、今この瞬間がとても愛おしく感じられました。

 

コスモスに芙蓉、ツワブキ、山茶花。
豊かな色彩に包まれながら歩む制作の日々を、わたしも楽しみにしています。

指輪が完成する頃には、島には冬の気配が漂っているかもしれません。
ずっと前に植えた小さな苗が少しずつ時間をかけて育ち、いよいよ花を咲かせようとしています。

おふたりとの結婚指輪作りを、皆さまどうぞあたたかく見守っていてください。

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

満ちる喜びに咲いたナノハナの指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

満ちる喜びに咲いたナノハナの指輪。
おふたりの大切なご婚約の記念にお仕立ていたしました。

夕暮れの光を帯びたシャンパンゴールド。
淡く透き通る月見草のピンク色。
かすかな海風と秋の香り。

ここにあるすべてがひとつであるように感じられて、夢のようでした。

 

 

菜の花と若葉、プラチナリング。
おふたりと紡ぐ三つの指輪作りの物語。

はじまりの合図 #屋久島でつくる結婚指輪

日々の中で何気なく、ふと美しい情景に出会うとき。
わたしたちもまた、この自然の中にあるひとつなのだと思えて、心が癒されます。
それはどこか懐かしく、大切な気持ちなのかもしれません。

そしておふたりも。
出会い、やわらかなつながりのなかで時を重ねていく。

その喜びをそっと留めるようにして、おふたりの婚約指輪と結婚指輪をお作りすることになりました。

そしていよいよ、そのひとつが完成いたしました。

「花とリングをシャンパンゴールドで、そこにプラチナの粒を添えましょう。」

素敵なアイデアを届けてくれたのは彼女でした。

まだ見たことのないデザインに出会えることも、オーダーメイドの素晴らしさだと思います。

少し白みを帯びたシャンパンゴールドとプラチナが静かに響き合っています。
黄昏に煌めくダイヤモンドが眩しい。

瑞々しい光沢をまとった小さなリングは、まるでこの時間に咲いた花のように見えました。

 

可憐で繊細な印象ではありますが、ゴールドの確かな重みと、どこか揺るぎのない強さのようなものが伝わってきます。
その儚さを永遠にできるところも、ジュエリーの魅力なのだと思うのです。

これから紡がれていくおふたりの日々に寄り添うように、
昔ながらの手作業で、じっくりと丁寧にお仕立ていたしました。

 

日が暮れる頃、見上げるとまだ空の低いところに月が輝いていました。
ほとんど満ちた、丸い月でした。

屋久島から、おめでとうございます。

これから始まる日々を照らすやわらかな光を思い描きながら。

私たちの旅は、あともう少し続くのでありました。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

朝露の情景と、しずくの指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

夜明けの空が澄み渡り、島にもようやく新しい季節の気配が漂い始めている。
少し冷え込んだ空の下で植物たちが朝露を纏い、昇り始めた太陽の光を受けて静かに輝いている。

その清々しい朝に癒されながら、イエローゴールドのリングを眺めていた。

緑にぽつりぽつりと宿る雫。
それはまさに、これから始める作業のテーマとなる情景に違いなかった。

 

 

指輪が完成してからが始まりではあるけれど、
こうして同じ季節を分かち合える日々もまた、かけがえないものに感じられます。

大切な結婚指輪作りをお任せいただき、ありがとうございます。

雨音とイエローゴールド。永遠の中でジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

 

ジュエリーの造形。細やかな装飾。リズムやバランス。
憧れのはじまりは、いつも庭先にあるように思う。

朝に眺めた雫の印象を思い描きながら作業机に向かい、その日の工程を進めていく。

プラチナの小さな破片を酸素トーチで溶かし、いくつかの丸い粒を作った。

大きなもの、小さなもの。
少し多めに作っておき、その中からリングに添える三粒を選んだ。

イエローゴールドのリングにプラチナの粒を添えながら心地よい収まりを探していく作業は、どこか子供の頃のような胸の高鳴りがあって、楽しい。

 

綺麗に磨き上げたリングにもう一度手を加えていくには、少しばかり思い切りが要る。

イエローゴールドの表面にプラチナの粒がストンと収まるよう、小さな穴を三箇所あけ、一粒ずつリングにつないでいく。

リングを朴炭に乗せ、できるだけ直接火を当てないよう、炭を真っ赤に熱しながら温度を上げていく。
粒とリングの隙間に置いた融点の低いゴールドがやがて溶け、すっと流れ込む。
その瞬間をしっかりと見極め、火を離さなければならない。

粒がしっかりとつながったかどうかをルーペで確かめながら、細やかな調整を加えていく。

少しずつ、ゆっくりと。
この指輪作りの時間を愛おしむように手を進めていった。

不思議と今ここに、朝露を纏った緑の瑞々しい香りが漂っているように感じられた。

雨音とイエローゴールド。永遠の中でジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

庭先に白い彼岸花が咲きました。

しとしと雨降りの日。
雨音が胸の奥まで届いてくるような、穏やかな制作のひとときでした。

屋久島はやはり雨の日が多く、アトリエの中で過ごす時間が自然と長くなりますが、深まる緑を眺めながら手を動かすひとときがとても好きです。

 

イエローゴールドの指輪作りは、いよいよ本格的な工程を迎えました。
四角いリングの表面を、鉄工ヤスリ片手にガリガリと削り出していきます。

その内側には、丸くやわらかなリングの姿が見えていて、その輪郭を浮かび上がらせるように、少しずつゴールドのベールを剥がしていく。
そんなイメージに近いかもしれません。

片側をぐるりと一周。そして反対側を一周。
まずは大まかな曲面が現れるまで、角度を変えながら、同じタッチを何度も繰り返していきました。

 

金属には、形を変えながら何度でも受け継いでいけるという素晴らしさがあります。
作業机の上に削り出された小さなゴールドの破片も、のちに溶かされ、また別のジュエリーへと姿を変えていきます。

大地から生まれたゴールドが、長い時間の中を巡りながらジュエリーになってきたのだと思うと、どこか果てしない気持ちに包まれます。
今という時間が、たしかに永遠の中にあるのだと思わずにはいられません。

 

表面に続き、内側も手触りよく、丸く削り出したところで、ひと段落です。
デスクライトの光にかざしてみると、小さなリングに光の輪が滑らかに巡りました。

なかなか気持ちの良いフォルムに仕上がってきているなと眺めながら、長い時間に想いを馳せていました。

気がつけば雨は上がり、また真夏を思わせる暑さが戻ってきました。
指輪作りも、いよいよ終盤へと差し掛かったところです。

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

イエローゴールドの永遠と、紡がれる未来 #屋久島でつくる結婚指輪

 

イエローゴールドの永遠と、紡がれる未来 #屋久島でつくる結婚指輪

裏庭のバナナの木に、たぶん今年最後となる果実がついていて、毎朝その育ち具合を眺めるのがここ最近の楽しみになっている。

房はずっしりと大きく、これまでになかったほど立派に育っている。
ひとつ一つの実もふっくらと詰まっている。
ころんと短めの実で、食べると爽やかな甘味と酸味が広がる島バナナだ。
あと少し。ほんのりと黄色味を帯びてきたら、いよいよ収穫どきとなる。

もちろん食べるのも楽しみだけど、
毎朝眺めながら、その時を待っている時間もまた豊かなものだなと思う。

 

ひとつのジュエリーが出来上がるまでの時間も愛おしい。
その大切な時間を分かち合えることも、オーダーメイドの素敵なところだと思う。

新しい季節。おふたりの結婚指輪作りがはじまる日。#屋久島でつくる結婚指輪

 

そして、ジュエリーは完成したあと、何十年もお使いいただくことになる。

暮らしに長く寄り添う結婚指輪なので、見た目の美しさだけではなく、丈夫さや指に触れたときの安心感まで大切にしたいと思う。

小さなゴールドリングを硬く、強く仕上げていくための数々の見えない工夫とは、いかに。

丸く整えたイエローゴールドを金槌で叩いていく。
叩くたびに金属は少しずつ引き締まり、リングは硬さを増していく。

表面をぐるり。

側面もしっかりと、コンコン。
アトリエに、昔から変わらない手作業の音が響いていく。

叩くのと同時に地金が薄く伸びていくので、サイズや厚みが仕上がりの寸法を超えないよう、その変化を見極めながら慎重に進めていく。

 

ひと通りの作業を終え、リングを太陽の光にかざしてシルエットを確認しているところ。

表面についた凸凹は、このあと削り落としてしまうけれど、こういった見えないところにこそ、しっかりと手をかけておきたい。

このリングとともに、これからどのような物語が紡がれていくのだろう。

長く続いてゆくおふたりの未来へと想いを馳せながら。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547