朝に起きた時には庭先は夜の間に降った雨の余韻を残していた。
夏の1日の始まり。
今日もまた暑くなりそうだ。
ゴールドとプラチナが繋がり一つのリングの中に収まると、その二つが響き合い一つになる世界が見えてくる。
佇まいはとても柔らかなのである。
その心地よさを体にも届くようにしてみたい。
フォルムとなってうまく現れてくれるだろうか。
これから鉄鋼ヤスリを使って大きく削り始める前に、リングの表面には細いガイドラインを何本も描いておく。
案外と数字との付き合いの多い職人作業なのである。
リングを少しずつ回転させながら、何度も何度も同じタッチを積み重ねる。
細部はルーペ越しに眺めながら、ガイドラインに沿って均一になるようにヤスリをかけていく。
角ばったリングを丸くかたどる造形作業で生じる金属片はとても多い。
午前の作業が終わって庭先に出てみると眩しいくらいの青空が広がっていた。
それにしてもむっちゃ暑い!
そして夕暮れ時もバナナの木の下で。
今日も心安らかな制作だったな。
アウトラインの造形がひと段落したリングを眺めながら。
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