おふたりの結婚指輪は屋久島で出会った緑のイメージで。
イエローゴールドに、一粒のダイヤモンドを添えてお仕立てしました。
小さな森の中で眺めると、そこに芽生えた柔らかな若葉のように見えました。
ゴールドの若葉は、実物と同じくらいの大きさです。
植物の柔らかな手触りを金属に映し出すように、表面には細やかな凸凹のテクスチャーをつけて仕上げました。
今回は、結婚指輪ということで、リング部分にはしっかりとしたボリュームを持たせてあるのがわかりますでしょうか。
見た目の軽やかさよりもずっと、確かな手触りが伝わってきます。
昔ながらの手作業で、じっくりと作り進めてきたリングです。
指輪作りの始まりに、彼が送ってくれた写真を見て、驚いたのをよく覚えています。
彼女がシダの若葉を、リングのように指に添えていて、それがわたしのつくるジュエリーによく似ていたのです。
あるいは、そのものと言ってもいいくらいに、そっくりでした。
草葉を摘んで身に纏うように。
それは、わたしたちが幼い頃から抱く、永遠の想いなのかもしれません。
その深い部分に漂う純粋さのようなものに触れさせてくれるのも、屋久島の森が与えてくれる神秘のひとつのように思います。
これまでは、小さなダイヤモンドを散りばめることが多かったのですが、
特別な記念のジュエリーとなるように、おふたりと相談を重ねて、大粒のダイヤをセットすることにしました。
ワクワクした気持ちで、わたしのコレクションの中から、美しい一粒を選んだのは、今でも心に残る素敵な思い出です。
オーダーメイドのジュエリー作りでは、もちろん、形のある指輪をお届けするわけなのですが、
その奥には、形を持たない何かを分かち合うような、かけがえのない時間が流れています。
デザイン作りの途中には、なんと、嬉しいご出産のご報告もいただきました!
おめでとうございます!
幸せなジュエリー作りを、本当にありがとう。
おふたりには、いつの日かお会いできるかもしれない。
なんだかそんな予感もしています。
屋久島で紡がれたこの素敵なご縁に、感謝の気持ちに満たされながら。
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