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A Journey of Rings, Water and Greenery, The Braided Ring #YakushimaWeddingRingsStories

Water and Greenery.

The image we share is the vibration of new life.

When he and she met, a brand-new moment was created.

It is as if the trees in the forest were intertwining, nurturing a single life together.

 

I can feel the same kind of vibration of life here on Yakushima Island.

It felt only natural to come up with this design.

The time on this Island always tells us important things.

 

 

We have been walking this long journey together.

I’m endlessly grateful for your consistent kindness.

Grateful in the Morning Breeze #YakushimaWeddingRingsStories

 

 

It has been about four years since I made their engagement ring.

And finally, we arrived at the place we had imagined.

With the completion of his wedding ring, we have created five pieces of jewelry together.

Those were inspirational days for me, filled with the happiness I received from them— a happiness that began a new life full of hope.

 

Thank you for always being there for me with such warmth.

 

So, this is the final place we had dreamed of.

Let’s share in the joy together.

 

In the gentle morning sunlight after the night rain.

I pick up the ring.

The emerald, the sapphire, and the morning dewdrops glisten as though echoing each other.

Beside them, a little blue flower blooms.

Here was the timeless scene of water and greenery.

The lines of yellow gold and platinum are pressed slightly flat, intertwining in a firm braid.

I can feel the solid weight of the two metals in my hands.

Each time I change the angle in my hand, the ring sparkles in a new way.

It was so delightful that I couldn’t help doing it again and again.

 

I just remembered the day we met in Kyoto in April.

It was a beautiful day with cherry blossoms all around the city.

 

California and Yakushima.

We live so far apart.

But I can feel a kind of bond that runs deep, a feeling of cherishing the natural mystic browing through the air.

 

Maybe our journey has just begun.

I am so happy these rings will gently stay with your life.

 

Congratulations on your wedding.

I hope we can meet again somewhere in the world, someday, and talk about this creation we shared together.

 

 

 

I made her wedding ring to match and flow with her engagement ring.

 

A Story of His Ring and the Seasons

 

We met in Kyoto when the cherry blossoms were in full bloom.

おふたりと紡ぐきらめき、屋久島から届けるシャンパンゴールドの結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

おふたりの結婚指輪が出来上がったのは、夏の余韻がまだ島を包み、海へと誘われるような暑い日のことでした。

 

シャンパンゴールドのまばゆい煌めきを、青い海の彼方に暮らすおふたりへ。

屋久島から、ご結婚おめでとうございます。

 

 

この夏を丸ごとかけた、おふたりとの結婚指輪作り。

2025年、夏。おふたりとともに紡ぐ、結婚指輪づくりの日々 #屋久島でつくる結婚指輪

 

わたしたちの暮らしの中で、

静かに心を澄ませ、自然の声に耳を澄ませると、

そこに巡りゆく大きなリズムのようなものの存在を感じることができます。

 

浜辺に打ち寄せる波。移ろいゆく季節。一日の始まりを告げる太陽。

それらが幾重にも重なり合い、織りなされる色鮮やかなグラデーションは、まるで奇跡のような美しさを宿しています。

 

私たちもまた、そのような大きな“巡り”の中のひとつなのだと感じられると、心がふっと自由になるような気がします。

 

そのような何気ない気づきや喜びを、分かち合える誰かがそばにいてくれると、日々は癒しに包まれるのかもしれません。

 

リングは、お揃いのシャンパンゴールドでお仕立てしました。

同じデザインではあるけれど、

繰り返し浜辺に打ち寄せる波のように、ほんの少しずつ形に変化を持たせて造形をすると、そこに温度を宿した、ひとつの息吹のようなものが生まれました。

その息吹は、まだとても小さく、ささやかなものかもしれません、

けれども確かに、そこには今始まったばかりの時間が携える熱量が感じられます。

 

思えば、冷たい北風が吹き付ける真冬にお便りをいただいたことから、指輪作りは始まりました。

やがて島には新緑の季節が訪れ、この夏を丸ごとかけて一緒に歩んできた道のりです。

新しい暮らしを始めるおふたりの喜びを、少し分けていただいていたような、

インスピレーションに満ちた日々だったように思います。

 

島の時間の中で進められた、ゆっくりとした指輪作りだったけど、

いつもあたたかく見守っていてくれて、本当にありがとう。

 

半年という時間をかけ、大切に育んできたおふたりの結婚指輪です。

その完成の喜びを、ともに分かち合いましょう。

 

そしてこれが、おふたりにとって同時に、始まりを告げる合図でもあります。

その眩い希望に満ちた時間を想い、幸せな気持ちに包まれながら。

 

ビーチの片隅に腰を下ろし、そっとリングを重ね合わせてみました。

 

光沢仕上げを施した彼女のリングは、降り注ぐ夏の光を抱きとめるように強く輝いています。

マット仕上げを施した彼のリングは、海の時間に溶け込み、静かな呼吸をしているようでした。

 

アウトラインは緩やかなカーブを描き、全体にゆったりとした雰囲気。

軽やかで、リズミカルな仕上がりでありながら、しっかりとしたシャンパンゴールドの重みが伝わってきます。

 

その佇まいが、ずっとここにあったかのように自然に感じられるのは、

太い部分と細い部分のバランスや、表面に巡らせた切り込み模様、

細部に至るまで細心の注意を払った精巧な技巧の賜物なのかもしれません。

 

Zoomでお話をしたり、サンプルリングをテストしたり、

おふたりと長い時間をかけてテストを重ねてきたので、

こうして出来上がった指輪を前にしていると、感慨深く、胸がいっぱいになりました。

 

これほどまでに意思疎通を重ねてきたのに、まだ実際にお会いしたことがないなんて、なんだか不思議な気持ちになりますね。

ぜひまたいつか、屋久島にもいらしてください。

 

おふたりの大切な想いと、この島の季節、そしてわたしが出会えたことは、本当に奇跡のように感じています。

 

リングの内側には、太陽が重なり合い、ひとつになるように彫刻模様を施しました。

その両脇には、互いに贈り合う言葉を刻んでいます。

 

彼女のリングにはオレンジ色のサファイアをセットし、温かな彩りが加わりました。
そこにもまた、ひとつの物語が秘められているようで、心惹かれます。

 

指輪は形あるものですが、

目には見えない部分や、心で感じるものを大切にされるおふたりとは、

深い部分で揺るぎないつながりを感じながら、指輪作りを進めてくることができたように思います。

 

庭先にはまだハイビスカスがいっぱいで、まだ少し夏のムードが漂っています。

ひとつの季節が過ぎ去り、指輪作りもひと段落して、なんだか少し名残惜しくも感じますが、

お互いに新しい一歩を踏み出していきましょう。

 

屋久島から、

おめでとう。ありがとう。

 

この熱帯の、胸に甘く響くムードも一緒にお届けできますように。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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tel: 0997-47-3547

 

ありがとう。オーダーメイドの結婚指輪が育まれるとき #屋久島でつくる結婚指輪

島の北側にたどり着くと、ほんのりと秋の気配が漂っていた。

雨が降っていたせいもあり、朝の空気は少し冷たく、薄暗さを帯びている。

道のあちらこちらに、大きなピンク色の花がぽつりぽつりと咲いている。

一年ぶりにサキシマフヨウに出会い、今年もあと二ヶ月ほどなのだと感慨に耽りながら、屋久島ノースの海を眺めていた。

 

小さく丸い島では、北と南で風向きも気候もまったく異なる。

その暮らしは、いつまで経ってもエキサイティングだ。

 

秋と冬はひと足早くノースに訪れ、サウスに暮らしていると、春と夏にいち早く出会うことができる。

そして海や森はいつも、その移ろいを、目に見える変化として鮮やかに映し出してくれる。

 

海のそばに暮らすおふたりも、きっと新しい季節の到来を、あちこちで感じているに違いない。

距離を超えたオーダーメイドではあるけれど、夏から秋へと移ろいゆく芳醇な時間を分かち合えることは、何よりの喜びだ。

 

イエローゴールドで小さな葉をかたどり、それに組み合わせるリングを削り出してから、数日が経った。

アトリエでは、宝飾ならではの細やかな作業が、静かに長く続いている。

 

彼女に届ける大切な記念のリングなので、特別なデザインに仕立てたい。

そんな彼の理想を伺い、リングには大粒のダイヤモンドをセットすることにした。

 

直径3.0mmのダイヤモンドを包み込む石枠を作り上げるのには、ひときわ深い集中を要した。

作品に表情を与える大切な部分だ。

ほんの0.1mmの誤差に気を配りながら、ピンセットとルーペを片手に、いくつものタッチを重ねていった。

 

葉とリング、そして石枠。あとは、装飾のために作ったいくつかのゴールドの粒をそろえて、いよいよそれらを一つに組み合わせていく作業に取り掛かる。

ここでは、いわば構図、絶妙なバランス感覚が求められるのだけど、その手本となるものは、すでに自分の中にたくさん刻まれているように思う。

目を閉じれば、自然と島の情景が広がってくる。

庭先や散歩道で出会う植物たちの美しいシルエットを思い浮かべながら、静かな心で、その小さなリングのバランスを構築することができた。

 

ゴールド同士の接地面をヤスリで軽く削り出し、綺麗に整えておく。

そこにガスバーナーの炎を当て、融点の低いゴールドを流し込む。

1箇所の接続作業が終わると、コップの水に入れて急冷し、ルーペで仕上がりを細かくチェックした。

もし接続が甘いところがあれば、溶接作業をやり直し、うまくいったところで、次の接続作業へと進めていく。

そんな単純な作業を、何十回と繰り返していった。

 

ここで初めてリングがひとつとなり、これから最後の仕上げへと進めていくところだ。

おふたりとインスピレーションを分かち合いながら作り進めてきた指輪なので、本当に「生まれてくる」という感覚がある。すごいことだと思う。

これまでずっとありがとう。

 

長い時間をかけて育んできた指輪づくりだ。

残された作業を味わうように、大切に紡いでいきたい。

 

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制作編

夏の余韻、屋久島で小さなリングが紡がれるとき #屋久島でつくる結婚指輪

夏の余韻、屋久島で小さなリングが紡がれるとき #屋久島でつくる結婚指輪

もうすぐ十月になるというのに、屋久島サウスはまだ夏のムードに包まれています。

朝にはやわらかな雨が降り、昼間は強い日差しが降り注ぐ、熱帯のリズムです。

 

島のはるか南を通過する台風からのうねりが届いているようで、久しぶりに海に入ったのですが、水があまりにも温かくて驚きました。

空には大きな虹が掛かり、水遊びをしている子供たちとわたしの他には誰もいない、とても素敵な昼下がりでした。

 

 

 

さて、アトリエでは、ゴールドのプレートを糸鋸で切り出す作業がひと段落したところです。

ここがリングの顔となる大切な部分だったので、うまく仕上げることができて、ひと安心。

庭先に持ち出し、太陽の光の下で細部をじっくりと眺めていました。

 

手作業でじっくり仕立てたゴールドの葉。

大きさは15mmほどで、指先にちょうど収まります。

 

その柔らかなシルエットが島の緑と響き合い、

ここに初めて小さな息吹が宿ったように感じられました。

 

海の癒しもそうですが、自然の中で、数えきれないほどのインスピレーションに出会いながらジュエリーを作れることが、島暮らしの素晴らしいところだと思います。

 

デザインに確かに刻まれているのは、庭先で植物と触れ合う、日々の何げない時間なのかもしれません。

 

今回の指輪作りは、細やかなパーツをいくつも組み合わせて造形する、宝飾品ならではの技法で進めていくのですが、クラシックで根気のいるその工程は、時を超えて受け継がれてきたもので、とても特別に感じられます。

 

リング部分の素材も同じくイエローゴールドです。

全体のシルエットを、細いところから徐々に太くなるように仕立て、安定感のある付け心地を目指しています。

 

表面は葉とのつながりを考慮し、しっかりと面を持たせ、指にあたる内側部分は丸く削り出していきます。

 

ゆっくりと正確に。

手を動かし続けていると、うねりを帯びた水面が陸風に整えられていくように、静かに力がみなぎっていくのがわかりました。

 

作業はいよいよ中盤に差し掛かったところです。

 

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制作編

儚さと、永遠と。イエローゴールドでつくる葉の指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

儚さと、永遠と。イエローゴールドでつくる葉の指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

硬くて無機質だった金属のプレートに、少しずつ手触りと温度が宿り始めている。

焼きなまして柔らかくしたゴールドを、金槌で何度も強く叩き、表面に無数の凹凸を刻んだ。

 

儚さと、永遠と。

植物の柔らかな手触りを、どれだけ金属に映し出せるだろうか、というのが、ジュエリー作りにおける大きな興味であるように思う。

 

 

草花を摘んで纏うように。

屋久島と、大好きな植物でつながる、おふたりの婚約指輪作り。

癒しのとき。緑に包まれる婚約指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

森を歩けば、いきいきとした色彩や造形、多様な生命にふれ、実に大きなインスピレーションを授かる。

足元に佇む葉の繊細で美しいフォルムを眺めていると、ついジュエリーのことを想像してしまう。

そっとその緑に触れてみれば、なんとも優しく、そして力強い手触りが伝わってくる。

 

すべてにはかたちがあり、同時に幻でもある。

島の森で過ごす、まるで夢のような時間を思い出しながら、今日も作業机に向かっている。

 

k18イエローゴールドのプレートに小さな穴をあけ、そこへ糸鋸の歯を通し、ガリガリと上下させる。

鋸刃の動きと角度を一定に保ちながら、プレートを動かすようにして、葉っぱの輪郭を切り出しはじめた。

 

もちろん、植物の繊細でやわらかな表情を表現するためには、テクスチャーだけではなく、そのフォルムによるところがとても大きくなってくる。

植物が持つ無垢な滑らかさを意識しながら、できるだけその動きを止めないように、葉っぱをひとつひとつ、根気よくタッチを重ねていく。

 

裏側になる部分をたしかめながら、しっかりとした強度が生まれるように金属の余白を残しておく。

 

切り出すたび、ゴールドの細かい破片がキラキラと散らばっていった。

 

朝のうちに、ひとしきり雨が降った。

太陽の光に包まれながら降り注ぐ、祝福のような明るい雨。

 

作業をひと段落させ、夕暮れ時に海の見える丘までドライブをした。

空には夏の雲と秋の色彩が重なり合っている。

波のざわめきや虫たちの声が響いているはずなのに、不思議とどこまでも静かなひとときに、体も心も癒された。

 

今日も屋久島にありがとう。

 

きっと明日も良くなる。

 

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屋久島からお二人へ、オーダーメイドで結婚指輪をお届けしています #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島からお届けするオーダーメイドの結婚指輪、お二人の素敵な物語と。

 

 

屋久島のアトリエから皆さまへ。

 

オーダーメイドの結婚指輪作りは、お二人とご一緒させていただきながら、ゆっくりと時間をかけた手作業となりますが、末長くご愛用いただけるよう、心を込めてお作りしています。

 

海の向こうに暮らすお二人とは、メールやお電話でデザインのご相談を重ね、サンプルリングをお送りして、大切な指輪作りのサポートをさせていただいています。

もちろん、屋久島のアトリエにお越しいただき、直接ご相談いただくことも大歓迎です。

 

 

屋久島の季節に包まれて、

穏やかな心地でお作りした結婚指輪です。

昔ながらの手作業で、じっくりと丁寧に仕上げました。

 

お二人の暮らしに、ずっと寄り添ってくれますように。

生産と品質

糸鋸で金属の板や線を切り出し、コンコンと金槌で叩き、曲げ、火を当てて、また叩く――マリッジリングの制作は鍛金という技法によって一点ずつ丁寧に進められます。

 

制作開始から完成までの期間は約2ヶ月。

その間に、何度も細かな調整を行いながら、理想の形を追求します。

デザインの打ち合わせが1ヶ月で完了した場合、合計約3ヶ月でのお届けとなります。

挙式の日程などが既にお決まりの場合は、ご指定の納期にできる限り対応させていただきますので、前もってご相談いただけると幸いです。

 

price

Kei Nakamura Jewelleryでは、皆さま一人ひとりのお好みに合わせ、最高のジュエリーをご提案させていただいております。

お二人のライフスタイルに寄り添った、かけがえのないマリッジリング作りをお手伝いします。

オーダーメイドの指輪作りでは、使用する金属の種類や重さ、デザインの複雑さによって、指輪の価格が変動いたします。

同じデザインでも、シルバーよりもプラチナの方が高価になりますし、同じプラチナを使用しても、繊細なデザインの方が重厚なデザインよりもお手頃な価格になる傾向があります。

 

ご予算にあわせて、お好みのデザインや素材を重視して、などお二人のリクエストに合わせたご提案、制作を承っております。どうぞお気軽にご相談ください。

参考価格
silver ring 2本で¥120,000より 平均¥180,000程度
gold ring, platinum ring 2本で¥180,000から¥450,000 平均¥350,000程度

 

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長くお使いいただいて、お磨き直しをして、また長くお使いいただく、

そのようなリズムを繰り返す中で、ジュエリーはより味わいを深めていきます。

 

時間の経過そのものが一つの装飾となり、ジュエリーは世界に一つだけのものになるのかもしれません。

 

実は、お選びいただいたジュエリーが日々味わいを増してゆく時間に、メンテナンスという形で関わらせていただけることが、わたし自身の大きな楽しみでもあります。

 

わたし自身の手で、心を込めてメンテナンスの作業をさせていただきますので、何かあればぜひお声がけいただけると嬉しいです。

 

 

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インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!

 

 

オーダーメイドジュエリーのカタログはこちらから

 

癒しのとき。緑に包まれる婚約指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

緑に包まれる時間は、屋久島に来て初めて出会ったものかもしれない。

森の中や散歩道の傍らで、シダの葉がまるで発光するように、深く鮮やかな緑色を纏っている。

暮らし始めると、いつの間にか当たり前になっていたけれど、

よく考えてみると、この癒し感はやはりすごい。

気づかぬうちに、安らぎに包まれ、励まされているように思う。

 

そういえば、子供の頃にはよく、草花を摘んで遊んでいたものだ。

島の緑に触れていると、あの頃の新鮮な気持ちが蘇ってくる。

 

草花を摘んで纏うように。

きっと、おふたりとは、同じ気持ちでつながっているに違いない。

宝石のように煌めく気持ちを大切に抱きながら、新しい制作を始めている。

 

それは、わたしたちにとっての、心の指輪作りなのかもしれない。

 

作業台の上に並べた、k18イエローゴールドの地金とダイヤモンドが、今回の指輪作りの素材となる。

イエローゴールドは、1mmのしっかりとした厚みを持つ板と、細い棒状のものがあり、

ダイヤモンドは3.0mmと大粒で、できる限り品質の高いものを選んだ。

 

この硬く冷たい鉱物に、手触りを与えていく。

おふたりが紡ぐ物語が、そのをフォルムを育む温度となってくれる。

 

イエローゴールドのプレートをガスバーナーの炎に包み、ゆっくりと温度を上げていく。

これからの作業を容易にするために、金属を焼きなまし、やわらかくしておくためだ。

 

ゆっくりと、そして確かに。

いよいよ指輪作りの第一歩を踏み出した。

 

静かな光に包まれ、芽吹く若葉のように、祝福に満ちたジュエリーになればいいと思う。

新しく始まったご家族の暮らしに、ささやかな癒しを添えられたなら、どんなに素敵だろうと思う。

 

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リングをつくり終えた夕暮れ時に #屋久島でつくる結婚指輪

長く続いたリングの造形作業がひと段落したのは、庭先の光がオレンジ色に染まり始めた夕暮れ時のことだった。

日中の熱気もようやく落ち着き、アトリエには凪のような静けさが広がっている。

暗くなるまでは、あと少し時間がありそうだったので、リングを持ち出し、ハイビスカスの側でゆっくりと完成したフォルムを眺めていた。

 

彼のリングをそっと薬指につけてみると、あたたかな喜びに包まれた。

2.3mm幅ですっきりと繊細な印象ではあるが、シャンパンゴールドの確かな重みが伝わってくる。

木漏れ日を受け、表面に刻んだラインに沿って、やわらかな陰影が浮かび上がっている。

 

二本のリングを重ね合わせながら、おふたりとこれまでご一緒してきた指輪作りの日々を、何気なく思い出す。

 

ありがとう。

 

ただただ、そのシンプルな言葉だけが心に浮かび上がってくる。

 

ふと見上げると、空がとても澄み渡っていて、

「これは」とひらめきのような気持ちに駆られ、海に出かけることにした。

サンセットタイムに、なんとか間に合いそうだ。

 

アトリエから車を10分ほど走らせ、いつものビーチに向かう。

車窓の向こうには、神話の世界に現れそうな雲が、放射状の光をまといながら、わかるかどうかというほどのゆるやかな速さで流れていた。

 

いつものビーチに到着したとき、時計の針はちょうど6時15分を指していた。

ずいぶん日が短くなってきたけど、ビーチにはまだ夏の香りが漂っていて、海にかかる太陽の煌めきを眺めていると、なんだか胸の奥にぐっと響いてきた。

 

リズムに乗っていこう。

 

海や花、そして季節。島に巡る時間を享受しながら作り上げた、おふたりの結婚指輪だ。

そのリズムのようなものを、できるかぎりシンプルなかたちに造形することができたように思う。

 

おふたりに早く手に取っていただきたいという、はやる気持ちはあるけれど、

それはもう少し先のお楽しみだ。

 

これからリングの内側に刻印を施し、磨き仕上げをして、いよいよ完成を迎える。

その続きは、別のお話にしよう。

 

 

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制作編

夏の余韻、シャンパンゴールドの手触り #屋久島でつくる結婚指輪

夏の余韻、シャンパンゴールドの手触り #屋久島でつくる結婚指輪

漂い始めた秋の気配の中に、まだしっかりと暑さの余韻が残っている。

島の夏は、とても長い。

 

今日もまた、日差しが強くなりそうだ。

夜明けの空に浮かぶ入道雲を見上げながら、涼しさの残る散歩道をゆっくりと歩いていた。

 

夜の間には雨が降ったようで、植物たちは無数の雫を抱いていた。

その煌めきを落とさぬよう、息を潜めるようにして見つめる。

木々の合間から差し込み始めた陽光を受け、キラキラとダイヤモンドのように輝く世界に身を置いていると、

「さあ、今日も作っていこうか」と、元気をもらえたような気がした。

 

2階のアトリエまで上がり、作業机の上を眺めると、昨日の作業を終えたまま、二本のリングが並んでいた。

彼のリングは細部までしっかりと造形されている。

じっくりと確認してみたが、何度見ても、これ以上削り出す必要がないほどに均整が取れているように思われた。

 

細かい磨き上げの作業は後に回すことにして、この感覚が手の中に残っているうちに、彼女のリングを削り出すことにした。

 

まず角ばったリングの表面に、極細のマジックで大きなカーブを描いていく。

緩やかな波がリングを巡るように、そして彼のリングと同じリズムを奏でるように、細心の注意を払いながら線を走らせた。

このマジックで描いた線が切削作業のガイドラインになるので、実のところ、とても大切な工程だったりする。

 

コンピューターを使わず、手の感覚に全てを頼る作業ではあるが、それによって生まれる有機的な手触りを、わたしはとても気に入っている。

 

夢中になっていたので気づかなかったが、どれくらい時間が経ったのだろう。

リングの表面に斜面が生まれ、しっかりとしたラインが現れるまで、休むことなく手を動かし続けた。

ここでようやく作業を止めて、一呼吸。

リングを庭先に持ち出し、太陽の光の下でそのシルエットをチェックすることにした。

 

彼女のリングは、幅をできるだけコンパクトにし、繊細に仕立てている。

斜面の角度が急になりすぎないよう、丸みをつけて削り出したフォルムは、これまで彼女とテストを重ね、共に抱いてきたイメージによるものだ。

 

思えば、この夏を丸ごとおふたりと歩んできた指輪作りだ。

作業は終盤に差し掛かり、秋の気配も漂いつつあるけれど、大切に、じっくりと進めていこう。

 

ハイビスカスの花びらを透かして届く西陽がリングに落ち、シャンパンゴールドが静かに煌めいていた。

 

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制作編

シンプルなフォルム 時間との調和 #屋久島でつくる結婚指輪

 

 

響き合う想い。屋久島からお届けする小さな月のネックレス” #屋久島でつくる結婚指輪

海の月ネックレス

お名前と響き合うように、大切な記念のジュエリーをお選びいただきました。

 

屋久島の海からいただいた貝殻とイエローゴールドを組み合わせた、小さなネックレスです。

チェーンはいつもよりも少し太くして、オーダーメイドでお仕立ていたしました。

 

海と月と。

島で暮らし始めてから、そのリズムがとても近しく感じられるようになりました。

 

ふとしたとき、何気なく空を見上げると、そこに月が輝いている。

それだけで、なんだか幸せな気持ちに包まれます。

 

それは、はるか昔から変わらず、わたしたちが抱き続けてきた大切な想いなのかもしれません。

 

月の大きさは約7mm。

裏側にイエローゴールドを合わせてあるので、手に取ると、しっかりとした重みと手触りが伝わってきます。

 

夜光貝は貝殻の個体や切り取る場所によって色彩が大きく異なるのですが、

今回、本当に素敵な表情に出会うことができて、とても嬉しい。

 

夕暮れ時の光にかざし、ゆらゆらと角度を変えてみる。

そのたびに放たれる、その世界に一つだけの輝きに、わたしも思わず魅入ってしまいました。

 

大切なプレゼントにお選びいただき、本当にありがとうございました。

ネックレスはケースに収め、リボンを巻いて梱包いたしました。

お手元に届く頃には、ちょうど三日月が空に浮かんでいるかもしれません。

 

秋の空に眺める月あかりのような、あたたかな喜びが広がりますように。

 

屋久島サウスのアトリエから、

素敵なご縁に、ありがとうございました。

 

海の月ネックレス 18k yellow gold, island shell

 

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シンプルなフォルム 時間との調和 #屋久島でつくる結婚指輪

おふたりとともに紡いできたイメージが、少しずつ確かな形を帯び始めている。

鉄鋼ヤスリで粗く削り落としたシャンパンゴールドの質感は、しっとりと麗しい。

 

リングを作業机に置き、さまざまな角度から眺めてみると、そこには幾つもの異なる表情が浮かび上がっていた。

 

ベーシックなストレートのアウトラインではあるが、側面から伸びる傾斜が重なり合うポイントが移ろい、水面をたゆたう波のようにおおらかなラインを描いている。

それは、大好きな海と月のリズムであり、同時に、島の暮らしの中で出会う季節や天候、そして時間の巡りでもある。

 

限りなくシンプルなフォルムの裏側には、どこまでも複雑で壮大な調和のようなものが息づいていることを、島の自然に学んだのは、自分自身でもとても意外なことだったように思う。

 

この小さなリングの中に、流れゆく水のように滑らかな時を宿すために、精緻な細工を重ねてゆかなくてはならない。

 

雨上がりのひととき。

久しぶりに空に虹を眺めた。

 

ここにあることがあたりまえのように感じられるようなリングになればいいと思う。

 

シンプルを、特別に。

憧れはいつも自然の中にあって、そのような想いをゆるやかに分かち合いながら、おふたりと繋がっているのかもしれない。

 

気がつけば、小さな作業机の前に座り、一日のほとんどを過ごしていた。

目の細かい鉄鋼ヤスリに持ち替え、同じようなタッチを何度も何度も繰り返していく。

シャンパンゴールドの破片が作業台の上に散らばり、デスクライトの光を受けて繊細な煌めきを放っていた。

 

ちょうど作業が一区切りついたところで手を止め、窓を開け放つと、九月も半ばに差し掛かろうとしているというのに、もわっとした暑気が入り込んできた。

山際には大きな入道雲がゆっくりと流れている。

ハイビスカスの生垣のそばでは、強い日差しを避けてネコが昼寝をしていた。

 

しばらく熱帯の湿り気を帯びた空気を吸い込んで、また作業机に向かう。

もう少しだけ、この長い夏が続けばいいのかもしれない。

一度きりの指輪作りを愛おしみながら、その大切な時間を細やかに刻んでいた。

 

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制作編

今を永遠に。シャンパンゴールドで紡ぐ結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

 

 

今を永遠に。シャンパンゴールドで紡ぐ結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

シャンパンゴールドに宿る静かな輝きを、緑の中で眺めるひととき。

まだ始まったばかりの道のりだけれど、こうしてふたつのリングが並ぶと、心があたたまる。

 

何もなかった場所に小さな時間が生まれ、いくつものタッチを重ねながら、形が育まれてゆく。

やがてふたつのリングは響き合い、ひとつになっていく。

 

出会うことって、本当に素敵だなと思う。

 

 

シャンパンゴールドは、秋に漂う深い余韻の光に似ているのかもしれない。

屋久島サウスを包み始めた豊潤な色彩を眺めながら、おふたりの結婚指輪を作っている。

みずみずしい癒し。おふたりの結婚指輪づくりが始まる日 #屋久島でつくる結婚指輪

 

わたしたちの出会いはいつも奇跡のようで、

あるいはそれは花のように美しく、儚いものなのかもしれない。

 

今を永遠に。大切な想いを小さなリングに。

指輪作りへの夢は、ずっと変わらない。

 

一年ぶりの彼岸花が、いつもと同じ場所に咲いた。

 

激しい雷雨の翌朝にぽつりと咲いたツユクサ。

何気ない喜びを分かち合える誰かがそばにいると、日々は安らぎに満たされる。

 

2本のリングを金槌で叩いていくと、コンコンと心地よい音がアトリエに響いた。

 

表面を、そして側面にも、しっかりと力を込めて均一に圧を加えていく。

表層に凹凸ができるまで、同じタッチを何度も重ねていく。

 

こうしておくと、シャンパンゴールドは組成をきゅっと引き締めるようにして、硬く丈夫なものとなる。

本格的な造形作業が始まる前の、いわば下拵えといったところだ。

これは仕上がりには見えない部分ではあるが、こうした小さな手仕事がとても大切だったりする。

 

これからおふたりに長く寄り添う結婚指輪だ。

確かな手触りと、そこに紡がれゆく安らぎを感じていただけるよう、じっくりと仕立てていきたい。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

みずみずしい癒し。おふたりの結婚指輪づくりが始まる日 #屋久島でつくる結婚指輪