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海と、お二人の物語。屋久島からお届けする、シャンパンゴールドの結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

おふたりの結婚指輪が完成し、大好きな海に出かけました。

浜辺にきらめくシャンパンゴールド。

寄り添い合う、ふたつのリズム。

 

 

春の屋久島。おふたりとアトリエでお会いした日。

遠く海を越えてお越しいただき、本当にありがとうございました!

海とシャンパンゴールド 大切な想いで繋がる結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪 

 

そして季節は、梅雨から夏へ。
指輪作りの間には、雨上がりに眺めたツユクサの青が美しく、白いハイビスカスも咲きました。

ふたつのかたち。夏へとつづく朝 #屋久島でつくる結婚指輪

 

何気ない会話が、デザインのきっかけになったりもします。

かたちのない、大切な想いに導かれるようにして、指輪作りが進んでいく。

想像よりもずっと素敵な未来に出会えるところが、オーダーメイドの魅力なのかもしれません。

 

「初めて出会ったのは、海でした。」

おふたりが、そう話してくれました。

 

わたしも大好きな、海にまつわる結婚指輪です。

素敵な物語のひとつひとつを紡ぐようにして、小さなリングを大切に育んできました。

 

お揃いにしたのはシャンパンゴールドと、リング全体を包む波のリズム。

リング幅も、同じ2.3mmでお仕立ていたしました。

 

よく見ると、細かい部分に、それぞれの個性が表れているのがわかりますでしょうか?

 

彼のリングは、丸く、やわらかに。

マット仕上げのシャンパンゴールドが、どこまでも、穏やかで心地よい。

 

彼女のリングには、緩やかにカーブするラインを施し、リズミカルに。

光沢仕上げを施したシャンパンゴールドが、島の情景を鏡のように映し出しています。

 

お互いの“好き”を集めるように、自由にデザインを進めてきましたが、

こうして完成したリングを隣り合わせに眺めていると、

まるでずっと前から、ここに生まれることが決まっていたかのようにも思えるのだから、不思議です。

 

少しずつ違っていて、けれども、ふたつでひとつになっている。

出会うことって、本当に素敵です。

 

重ね合わせてみると、ふたつのリングは響き合い、島の色彩に溶けていくように感じられました。

 

ハイビスカスを透かして届く、夏のひかり。

きらりと輝く、シャンパンゴールドの煌めき。

遠くから、かすかに聞こえてくる潮騒。

 

そのひとつひとつが、祝福のように感じられて、胸がいっぱいになりました。

 

アトリエの庭先に咲いたハイビスカスをお二人に。

ここでお会いしてから今日まで、南国の季節が、ずっと寄り添っていてくれたように思います。

屋久島に、ありがとう。

 

お二人の大切なひとときにご一緒できた、幸せな指輪作りでした。

 

ご結婚おめでとうございます。

新しく始まる日々が、あふれるひかりに包まれますように。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

日々の喜び、色彩に包まれる結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島も、ついに梅雨が明けたらしい。

季節のリズムに足並みを揃えるように、お二人の結婚指輪作りも、次のステップへと歩みを進めていくところだ。

 

海と空。

イエローダイヤモンドとグリーンダイヤモンド。

夏、プラチナ、ゴールド。

 

眩しかった日々の印象とともに。

 

 

指輪作りが佳境に向かうにつれ、おふたりの新しい始まりも近づいてくる。

いくつもの小さな始まりを繰り返しながら、ここまで歩んできた。

雨上がりの朝に。プラチナとシャンパンゴールドのグラデーションを眺めました。#屋久島でつくる結婚指輪

 

コンビネーションリングの素材については、サンプルをテストしながら、その色合いをじっくりと相談し合ってきた。

そして、もう一つ。

リング内側にセットするダイヤモンドの色合いも、大切にしてきたところ。

日々に静かな喜びをもたらしてくれるのは、豊かな色彩なのかもしれない。

彼のグリーンダイヤモンドと、彼女のイエローダイヤモンド。

お二人のリングは、同じリング幅でお作りしているので、ダイヤモンドも同じ大きさで揃えた。

 

グリーンには、新緑のような若々しさがあり、イエローには、朝の木漏れ日のような朗らかさがある。

どちらも透明度が高く、力強さの感じられるものを手に入れることができた。

 

大きさは1.5mm 。

とても小さなものだけれど、目の前にすると、その輝きに魅せられてしまう。

静かに、心が躍る。

 

この奇跡のような石に魅せられて、ジュエリー作りを始めたのは、もう随分と昔のことになってしまった。

けれども、その夢心地が今も変わらず続いているのも、天然石の不思議な力なのだろう。

 

このふたつのダイヤモンドが、おふたりにとっても、親しみ深いものになるだろうか。

そのような未来を思い描く時間も、また楽しい。

 

さて、彼女のリングに続き、彼のリングの造形作業を無事に終えることができた。

彼のリングは、プラチナとホワイトゴールドの組み合わせだ。

 

シャンパンゴールドとホワイトゴールドはどちらも純金がベースとなっているので、色合いの微妙な違いがありながらも、そこに確かなつながりを感じられる。

どちらも優しいトーンなので、はっきりとしたコントラストというよりは、プラチナと柔らかく響き合うような印象だ。

お揃いのラウンドシェイプに仕上げたのも、なんだか双子のように見えて、微笑ましく思えた。

 

どんなお二人なのだろう。

アトリエでお会いする日が、いっそう楽しみになってきた。

 

リングには、これから刻印を施し、ダイヤモンドをセットして、いよいよ完成となるわけだけど、

それはもう少し先のお楽しみに。

 

おふたりがアトリエまで会いに来てくれて、リングをお渡しする日のことは、また別のお話で。

 

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雨上がりの朝に。プラチナとシャンパンゴールドのグラデーションを眺めました。#屋久島でつくる結婚指輪

夏の訪れとともに、雨のリズムも少しずつ変わってきたように思います。

朝のうちにザーッと激しく降ったかと思えば、やがて強い陽射しが差し込んでくる。

南国ならではの明るい雨に、ハイビスカスやチョウチョたちも、どこか嬉しそうです。

 

そんな響きが伝わってくるからでしょうか。

キラキラと輝く朝には、癒されるものですね

 

わたしもつい嬉しくなって、昨日のうちに削り出し作業をひと段落したリングを、アトリエの庭先で眺めていました。

 

プラチナからシャンパンゴールドへのグラデーション。

こちらは、彼女のリングです。

 

表面を大きく削り出し、丸く優しいフォルムに仕上がってきました。

手の中で角度を変えながら、光の巡りをチェックしていきます。

 

風にゆらめく光と影の中で、リングはシャンパンゴールドに見え、同時にプラチナにも見えます。

そのディテールをじっくりと眺めることができたおかげで、次のタッチのイメージも膨らんできました。

 

アトリエに戻り、さっそく微調整を重ねていきます。

 

削り出しの作業で生まれた金属片も、こんなにたくさん。

プラチナとシャンパンゴールドが混ざり合い、キラキラと輝いていて、ついうっとりと眺めてしまいます。

 

さて、これからは彼のリング作りへとバトンをタッチして、

お二人の指輪作りも、いよいよ終盤へと進んで参ります。

 

今日も、暑い一日になりそうです!

 

 

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制作編

それぞれの色、ひとつのかたち。響き合う、コンビネーションの結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

それぞれの色、ひとつのかたち。響き合う、コンビネーションの結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

上から順に、

ホワイトゴールド、プラチナ、プラチナ、そしてシャンパンゴールド。

異なる素材は、小さなリングの中で、ぴたりと組み合わさった。

そして、ふたつのリングは、同じ素材を共有しながら、それぞれの色合いをまとい、ひとつになっていく。

 

 

結婚指輪をお作りしているおふたりとは、夏のアトリエでお会いする約束をしています。

季節への憧憬。ふたつの金属が響き合うとき #屋久島でつくる結婚指輪

 

結婚指輪作りの楽しいところは、なんといっても、ふたつのリングを並行して仕上げていくところにあると思う。

彼のリングと、彼女のリング。

サイズもボリュームも、最初はまったく異なるふたつだけれど、

タッチを重ねるごとに、ふたつのリングの距離が近づいていく。

その過程を前にできるのは、作り手としてこの上ない喜びだと思う。

 

小さな息吹が、島の時間の中で、静かに育まれてゆく。

喜びを分かち合いましょう。

 

まずは彼のリングから。

つい先ほど仕上がったばかりの、端正なフォルムに変化を加えるのは、いささか心憚られるものの、鉄鋼ヤスリを片手に、思い切りよく削り出していく。

 

少しずつ角を落としながら、一周。角度を変えて、また一周。

同じタッチを何度も繰り返し、表面に丸く、柔らかな曲線を作り出していく。

最初は粗い目のヤスリから始め、徐々に細かく変えていく。

 

こうした、ゆっくりとした単調なリズムが、とても好きかもしれない。

ガリガリ、と金属を削る音だけが、アトリエに静かに響いている。

 

やがて、そこにあるのは、自分自身とリングだけになり、

どこまでも穏やかな心地に包まれていった。

 

作業がひと段落したところで、庭先に出て、大きく深呼吸。

そろそろ、バナナが実をつける頃だろうか。

 

それにしても、昼間はもう、ずいぶんと暑くなってきたなあ。

見上げると、大きな葉を透かして届く日差しが、まぶしかった!

 

早朝の庭先。

夏のひかりは、シャープで力強い。

キラキラと朝露が輝いている。

作業が始まる前のひととき、ファインダーを覗きながら、庭先で癒されていた。

 

つい最近芽吹いたばかりのはずなのに、日を追うごとに、植物たちの背丈がぐんと伸びている。

そのダイナミックな変化には、いつも驚かされる。

 

夜の間にはザーッと雨が降って、昼間には太陽の光が強く降り注ぐ。

ああ、いよいよ今年の夏が始まったのだな、と思う。

 

そう感じると、おふたりとご一緒する指輪作りの時間や、ひとつひとつのシーンがいっそう愛おしく、大切なものに思えてきた。

 

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季節への憧憬。ふたつの金属が響き合うとき #屋久島でつくる結婚指輪

雨の季節から夏へ。

移りゆく時のグラデーションに身を委ねながら、作業机に向かっている。

 

アトリエのある屋久島サウスでは、ひまわりが咲き始め、海は色濃く、煌めきを増してきた。

その変化はダイナミックで力強く、日々に身を置いていると、躍動する息吹のようなものを感じることができる。

熱帯の、力強いリズムだ。

 

夜から朝だったり、海と空も、きっとそうだろう。

コンビネーションのデザインで作り進めるお二人の結婚指輪もまた、

いくつかの時間や空間が出会い、作り出される色彩への憧憬なのかもしれない。

 

さて、アトリエです。

プラチナとK18ホワイトゴールドは、似ているようで、また別の素材。

この二つの金属を組み合わせ、絶妙なグラデーションに仕上げていく。

 

プラチナの色味は、銀白色。ホワイトゴールドは、グレーがかった金色といったところだろうか。

その移り変わりが自然な印象となるよう、重なり合う部分を斜めにデザインした。

 

二つの素材がぴたりと組み合わせ、接続をするのだけれど、

コンビネーションの指輪作りでは、この工程が最初にして最大の山場だったりもする。

 

酸素バーナーの炎に包み、1000度近くまで温度を上昇させ、重なり合う隙間に、融点の低いホワイトゴールドを流し込んでいく。

リングを置いた台をくるりと回しながら、均一に熱を回し、じっくりと。

そして、あるポイントに達したところで、一気に炎の温度を引き上げる。

 

ピンセットを持ちつつ火を扱うこの種の作業では、慎重さと大胆さが同時に求めれらることになる。

 

時間とすれば、五分もかからないほどだっただろうか。

けれども、そこには、この日一日分くらいの重みが感じられた。

 

リングを火から外し、バーナーの炎を切ると、ふわりと軽やかな気持ちになる。

心も体も、あまりに集中が深い場所にあったことがわかった。

 

さっそく、ルーペを使い、つなぎ目を細やかに点検する。

とても良い具合に仕上げることができたように思う。

 

彼のリングが、ひとつになった。

まずは、最初の第一歩を無事に踏み出した、といったところだ。

 

この先長い道のりになるけれど、ひとつひとつ、じっくりと歩みを進めていこう。

 

リングが形になるのは、真夏のことだろう。

そして、お二人がアトリエに来てくれる。

少し先の未来を、楽しみに思い描きながら。