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シンプルの中に、お二人だけの特別を #屋久島でつくる結婚指輪

重ね合わせてみると、彼女のリングが彼のリングにぴたりと収まって、ほっこり。

夏のアトリエでお会いしたお二人のことを、懐かしく思い出していました。

 

プラチナとシャンパンゴールドでお作りするラウンドシェイプの結婚指輪。

いよいよ造形作業が完了し、これから最後の工程へと進めていくところです。

 

リングに施すのは、お二人が暮らす島の時間を象徴するような装飾です。

シンプルの中に、お二人だけの特別を。

年をまたいでの完成となりますが、じっくりと大切に仕上げていきたいと思います。

 

ゆっくりペースの指輪作りにお付き合いいただき、

お二人には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

いつも新しく感じるもの。ラウンドシェイプの結婚指輪を作る #屋久島でつくる結婚指輪

一つだけの輝き。オーダーメイドでお届けする、ルチルクオーツのリング #屋久島でつくる結婚指輪

K18イエローゴールドとシルバーのコンビネーションリング。

彼女にお選びいただいたルチルクオーツをセットして仕立てました。

夕暮れ時、窓辺に差し込むやわらかな光に包まれて。

 

ルチルクオーツは、水晶の中に「ルチル」という針状の鉱物が内包された天然石で、光を感じるその美しい表情が、わたしも大好きです。

針状のインクルージョンは世界に一つの魅力ですが、やっぱり自分のお気に入りを手にしたいところだと思います。

 

彼女には、屋久島からいくつかのルースをお送りし、その中からお選びいただいた一つの石に合わせるように、デザイン作りを進めていきました。

 

水晶とシルバーのリングというと、どうしてもカジュアルな印象があるかもしれませんが、

上品に仕上げることで、長くご愛用いただけるのが嬉しいですよね。

 

ルチルクオーツの大きさは約6mm

実は、わたしもそうなのですが、水晶好きには嬉しい大きめサイズであります。

 

水晶の中に浮かぶゴールドと響き合わせるように、石枠とリングの表面にイエローゴールドの粒々を装飾すると、今までにはない新しいデザインが生まれました。

 

新しい発見に満ちているオーダーメイドのジュエリー作りは本当に楽しい。

お二人とご一緒できて、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

リングはケースに入れ、さっそく海の向こうへお届けしました。

またいつの日か、リングと一緒に屋久島にいらしてくださいね。

楽しいジュエリー作りをありがとうございました!

 

屋久島でつくる結婚指輪

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いつも新しく感じるもの。ラウンドシェイプの結婚指輪を作る #屋久島でつくる結婚指輪

島に暮らし始めてから15年以上が経ちますが、このツワブキへの感動は初めて見た時から少しも変わらなくて、自分でも驚いています。

庭の片隅や散歩道にポコポコと咲いて。風に舞った山茶花の花びらを乗せていたり。

その佇まいになんとも言えない愛嬌があり、自然が作り出した配置の絶妙さにも、つい魅入ってしまうのです。

 

振り返ってみると、これまではずっと新しい何かを求め続けていたように思うのですが、

いつの日からか、普遍的なものへの愛着が心の中で一層深くなったのは、

やはりこの島で暮らすようになったからだと思うのです。

 

 

シンプルなラウンドシェイプのリング。

お二人の結婚指輪の制作記は、彼のシャンパンゴールドを丸く削り出したところまでを書きました。

シンプルに。今日も島時間の中で、お二人の結婚指輪を作っている #屋久島でつくる結婚指輪

 

2本のリングは同じラウンドシェイプの2.3mm幅なのですが、細部に微妙な変化を持たせながら造形を進めていきます。

その違いは、おそらく見た目ではわからないかもしれません。

 

手の大きさはもちろん、日々のお仕事や手作業も大きく異なるお二人です。

リングをつけてお二人が並んだ時に、お揃いに見えるリングのフォルムを思い描きながら。

今日も作業机に向かっています。

 

さて、彼女のプラチナリングです。

プラチナは明暗のコントラストが強い、といいましょうか。

作業をしていると、その眩い輝きと力強さがダイレクトに伝わってきます。

 

シャンパンゴールドとは手触りや質感がまるで違っているのも、興味深いところです。

手作業にしなやかに応えてくれる粘り強さ、のようなものがプラチナにはあるのです。

 

まずは大きく角を落とします。

そこに生まれた小さな角を丁寧に落としながら、表面をラウンドさせていきます。

造形した彼のリングの印象が鮮明なうちに、思い切りよく削り出しの作業を進めていきました。

 

内側にも緩やかなカーブをつけながら、つるりと柔らかな質感に仕上げていきます。

 

ずっと長くお使いいただく結婚指輪ですから。

日々の付け心地を快適にする内側の仕上げは大切にしたいところです。

目には見えないところを、しっかりと頑張る。

 

 

夕暮れ時、作業がひと段落したところで、庭先に出て深呼吸を。

空を見上げると、速いスピードで流れる12月の雲が、西陽を受けてオレンジ色に輝いていました。

 

今日も屋久島にありがとう。

 

それにしても、島で眺める空もまた、いつまでも飽きないものですね。

指輪作りはまだまだ続きます!

 

屋久島でつくる結婚指輪

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シンプルに。今日も島時間の中で、お二人の結婚指輪を作っている #屋久島でつくる結婚指輪

お二人が選んでくれたのは、ラウンドシェイプのデザインである。

その丸みのあるフォルムには、シンプルながらも奥深い魅力が宿っている。

 

ラウンドシェイプのリング作りは、その簡潔さゆえに、作り手の感覚や思いがダイレクトに映し出される。

普遍的で、特別な存在であるという意味合いで、白いシャツであったり、いちごのショートケーキに通じるものがあるのかもしれない。

 

リングの表面を丸く、柔らかな手触りに仕上げていく。

甘くなり過ぎないように、すっきりとシャープな印象を、余韻のようにほんのりと残しておく。

鉄鋼ヤスリで少し削り、ルーペで細部を確認をしながら、また少し削りだす。

作業もとてもシンプルだ。

 

そのようなシンプルでチャレンジングな作業が、今年最後の指輪作りにふさわしく感じられる。

 

 

はるか小笠原諸島からお越しいただいたお二人と。

アトリエでお話ししてみると、ハイビスカスだったり、シダの葉だったり、(あと、船の流通事情も!)南国での暮らしが似ていて、むっちゃ興味深かった!

屋久島-小笠原諸島 二つの小さな島を結ぶ結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

あれからハイビスカスの季節が過ぎ、庭先に山茶花やツワブキの花を眺めながら作業机に向かう、冬のリズム。

響きあう。屋久島と小笠原諸島を繋ぐ結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

 

昔からシンプルなものが好きだった。

シンプルに向かっていくと、その中にある複雑性というか、エッセンスのようなものが浮かび上がってくるような気がする。

お二人の大切な想いや、島での暮らし、こうしてわたしと出会ったことも。

実に色鮮やかな時間が、この小さなリングの中に広がってゆく。

 

さて、今日の造形作業はいかに。

3本の鉄鋼ヤスリとルーペを使い、ここまで一気にタッチを重ねた。

庭先でリングを手に眺めながら、ほっと一息をついているところ。

 

小さなリング作りは、ついキューっと集中し過ぎてしまいがちなので、島の緑に囲まれた暮らしがふわりと気持ちを和らげてくれるのは、本当にありがたい。

 

削り出されたリングは、生まれたばかりのような新鮮な表情を見せ、艶めく輝きを放っている。

繊細なフォルムではあるけれど、シャンパンゴールドの確かな重みが手の中に伝わってくる。

ここまで上手く造形を進めることができたように思う。

 

あまりに楽しくて、つい夢中になり過ぎてしまうところがあるけれど、

ポンカンでも食べて、ゆっくりと作業を進めていこう。

 

指輪作りは、今日も島の時間の中にある。

 

ふと見上げた12月の空は、眩しく、どこまでも澄み渡っていた。

屋久島でつくる結婚指輪

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響きあう。屋久島と小笠原諸島を繋ぐ結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

庭先には山茶花が満開を迎え、鳥たちが「チチチ」とさえずりながら集まっている。

地面には赤い花びらが散り、その合間からはツワブキの花がポコポコと顔を出し、木漏れ日のように暖かな表情を見せている。

アトリエの窓を開くと、海からの風が通り抜け、冬の寒さが体中を包み込んだ。

クリスマスイブの朝だ。

 

その爽やかな空気に誘われるように、作り始めたばかりのリングを手に取り、作業場から庭先へと足を運んだ。

シャンパンゴールドとプラチナのリングが、朝の柔らかな光に包まれて輝く様子を眺めていると、不思議と心が穏やかになっていくのがわかった。

なんとなく、リングにも温かな息吹が宿ったような気がして、嬉しくなった。

 

 

植物や水、空や海、自然の中にある全ての事象に、生き生きとした“響き”のようなものを感じるようになったのは、島に暮らし始めてからだろうか。

ある時にはシダの葉が語りかけ、ある時には海のリズムに包まれる。

特に霊性が強い、というわけではないのだけど、日常の中でふと神秘を感じる瞬間がある。

それは、日本という土地ならではの感覚なのかもしれない。

とてもしっくりとくるのだ。

 

もしかしたら、南の島に暮らすお二人も、わたしと似たようなフィーリングを抱いているのかもしれない。

屋久島から1200キロ離れた場所ではあるけれど、大切な気持ちで繋がっているのだと思うと、勇気づけられる。

 

いよいよ、夏に屋久島を訪れてくれたお二人の結婚指輪作りが始まった。

年末の色々を終えて、気持ちも軽やかになっている。

ここまで大切に育んできたお二人とのオーダーメイドである。

じっくりと、心を尽くして作業に向かい合っていきたい。

 

お二人のために配合をしたプラチナとシャンパンゴールドを、くるりとリング状に形成する。

それを酸素トーチの炎の中でつなぎ合わせる。

まずは最初の第一歩である。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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