夏のユリと夏のしずく。
今日の屋久島は雨。
こんな日は朝夕と涼しくなるのが
島の夏であります。
始まったばかりの指輪作りが待ち遠しかったのもあって、
しとしと雨の音で、早い時間に目を覚ました。
メンズとレディース、
どちらから先に作ろうかと一瞬考えて
手にとったのはシャンパンゴールド。
まずはレディースのリングから作り始めることにいたしました。
海を越えて声をかけてくれたお二人の結婚指輪作り
最初の第一歩です。
鉄鋼ヤスリでガリガリ。
シャンパンゴールドの角ばった素材を削り落としています。
これはリングの中に細いところと太いところを作る
下ごしらえ的作業でありまして、
彼女とここまで何度もお電話で打ち合わせを重ねてきて、
そこで生まれたデザインが今こうしてカタチになり始めている。
最初はゼロから始まった指輪作りなので、もうすでに嬉しくなっていた。
彼女と一緒に作り上げたイメージは
緩やかな波のようなアウトライン。
自然のリズムを感じるライン作りにはこだわりました。
削り落とした線をリング状にすると
抑揚のあるアウトラインが現れた。
ここからさらに手を加えて、
もっと研ぎ澄ませていこう。
海のリズムに近づいてゆこう。
夕暮れ時、
ピンセットを置いて、海へ。
山から強く吹いていた風。
海面に反射して眩しかったヒカリ。
見上げると雲がすごいスピードで流れてて。。
夏はやっぱり好きだ。
西の空に感じた黄金色のまどろみが
なんとなくシャンパンゴールドに似ているような気がしました。