台風19号がやってくる直前の朝、
波が大きくなりすぎる前にいつものビーチに出かけた。
いつものビーチは島の南西側に位置するので、
南東方向から進んでくる台風の影響はまだ少なかったのか、
パラダイス的な雰囲気に包まれていました。
そんな時間を狙ってか、
サウスの老舗HONUのカタヤンとイサジロウオジサンも集まってきた。
イサジロウオジサンは本当のおじさんではなくて
ニックネームとしてのおじさん、であり
わたしよりも年下の青年で、
ヨットで沖縄まで渡った、とか、
ソーラーハウスに住んでいる、とか、
なかなか豊富なエピソードを持っているのですが、
彼のお話はまた今度。
なんにせよ、
台風の前はいつもこのような感じ。
しばしば、ぞくっとするほど美しい景色に出会うことができるのです。
そんな台風の日。
先日ギャラリーを訪ねてくれたお二人が
またまたしずくギャラリーに来てくれた。
前の土曜に結婚指輪のお話をしたのがきっかけで、
どんどん指輪のデザインのイメージが湧いてきたのだという。
昨日は縄文杉ルートを12時間ほど歩き、
その間にも屋久島と、この自然と深く接して来られたのだろう。
伝えてくれたデザインのイメージは
わたし達を取り囲む、自然の現象にまつわるものだった。
どれもがとてもシンプルなものだった。
「月や水、太陽、山、
などのエッセンスを指輪に刻み込みたいのです!」
お二人の突然のアイデアを聞かせてもらったオレ。
「なるほど!では、そのエッセンスをそれぞれ象徴するような天然石をセットするのはいかがでしょう? 」
今日は朝の虹のおかげだったのかな。
これは!というひらめきを見つけることができたのです。
台風で森や海に行けない日は
デザインや結婚指輪のことなど、
ゆっくりと里でイメージしながら過ごすのも良いものです。
お二人の素敵なアイデアに触れていると
どれもがお二人らしく感じられ、
とても自然体なもののように思えた。
相談会が終わって、ギャラリーの台風準備を終えて
からの、
今日のアトリエ。
今、オーストラリアに暮らすお二人に結婚指輪を作っています。
昨日準備した素材を丸く形成してリング状といたしました。
左側が彼のプラチナリング。
右側が彼女のシャンパンゴールド。
出来上がったリングを見て、これは!と感じ、
その二つを重ねてみると。
ピタリと合わさって、嬉し。
彼が18.5号で彼女が7.5号だと、
こんなにも大きさが違うのですね!
これはまさに、彼が彼女を包み込むようにだなあ、
2本のリングを眺めながら、妙に納得してしまった。
出会いって、ホント素敵です。
指輪作りはいよいよこれから造形の作業へと進んで参りますね。
お二人の指輪は同じラウンドシェイプなのですが、
デザインにの中にお二人の好みがしっかりと反映されているのがとても印象的。
違いがあって、そしてお互いのテイストが近しくなるように、
今回は交互に手を加えてゆきます。