Blog

永遠のイメージ。巡りゆく時間。リズムとハーモニー。#屋久島でつくる結婚指輪

プルメリアは螺旋状に花開くところが良い。

庭先では今年初めてとなる開花に心が躍る。

 

考えてみると、ジュエリー作りのインスピレーションは島の暮らしの中に出会うことがほとんどなのだけど、

植物や、貝殻、渦巻銀河や台風も、螺旋状のフォルムにはずっと魅せられている。

 

永遠のイメージ。巡りゆく時間。リズムとハーモニー。

 

 

リングのプロトタイプをデザインしたときに、このような言葉を残しています。

 

“リングの表面に緩やかな斜面を施して作った、お二人のオリジナルデザイン。

切り込み模様はリング1周の半分ほどが表面に、残りは側面から始まっていて、全体で螺旋を描くように仕上げました。

巡りゆく美しい時間といいましょうか。

偶然のような、必然のような、お二人の出会いにインスパイアされて生まれたデザインです。”

 

 

お二人の結婚指輪作りはシャンパンゴールドの表面をやすりで削り始めたところまでを書きました。

つながる、響き合う。シャンパンゴールドの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

お二人との指輪作りの始まりには、お気に入りのデザインの画像をお送りいただいたり、お二人の出会いのお話をしたりしながらインスピレーションを共有したのだけど、

かなり早い段階で、もうこれしかない!とデザインが降りてきたのをよく覚えている。

 

ほとんど直感だったようにも思う。けれども、そこには不思議なくらい確信めいたものがあって、その衝動に突き動かされるように、今日も作業机に向かっている。

 

柔らかな手触りと。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

屋久島から岐阜のお二人に、結婚指輪のサンプルリングをお送りする朝に #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島から岐阜のお二人に、結婚指輪のサンプルリングをお送りする朝に。

アトリエの庭先でケースを手に取って眺めていました。

 

これからどんな指輪が生まれるのだろう。

溢れる太陽の光が眩しかった!

 

 

屋久島から海を越えて、結婚指輪作りのお声がけをいただいております。

実のところ、南の島にアトリエを構えるジュエリーづくりでは、メールやお電話を通じてのオーダーメイドの方が多かったりもするのです。

 

素材のことやデザインのこと、価格のことも、

しっかり共有しながらオーダーメイドを進めさせていただきたい!

という強い思いもあって、

デザイン作りの始まりには、お好みのデザインをお伺いして、お二人にサンプルリングをお送りしています。

 

実際に手に取ると、不思議なくらいイメージが広がってゆく。

それは新しい息吹が芽生える瞬間のようでもあり、

ワクワクするデザイン作りの時間も、いつも楽しみになっています。

 

数年前まで島に暮らしていた彼から嬉しいメッセージが届いたのは、実に久しぶりのことでした。

「ケイさんに結婚指輪を作ってほしいのです」と言ってくれました。

 

オーダーメイドの始まりは、いつも突然のことなのですが、

そこには弾けるような喜びがあって、わたしも幸せな気持ちに包まれます。

 

「お久しぶり!おめでとう!」と、わたし。

屋久島の海で一緒に乗った、数々の波のことが一瞬にして蘇ってきた!

 

そのようにして、

岐阜に暮らしているお二人と、海を越えての結婚指輪作りが始まったのでした。

 

今回、お二人のために揃えたサンプルリングのラインナップ

 

右端上下から左端へ、

・プラチナの素材サンプル 光沢仕上げ
・表面を凸凹にした、梨地仕上げの素材サンプル 
・波模様 waveリングA 2.0mm幅
・波模様 waveリングA 2.6mm幅
・波模様 waveリングB 1.5mm-2.2mm幅
・波模様 waveリングB 2.3mm幅
・波模様 waveリングC 1.7mm幅
・波模様 waveリングC 2.7mm幅

 

波模様はA.B.Cと三つの異なるパターンを用意して、

1.7mmから2.6mm間のでリング幅を段階的にお試しいただけるようにいたしました。

 

こちらにサイズゲージと価格表を添えて、ワンセットといったところです。

 

けれども、このサンプルの中からデザインを選ぶ、というのではなくて、

このサンプルをきっかけとして、お二人のデザインのイメージを膨らませてゆく、というイメージでしょうか。

まずは最初の第一歩、なのであります。

 

お二人は夏に島を訪れて、指輪を受け取りに来てくれることになっています。

島に暮らしていた彼に取っては、ここは帰ってくる大切な場所なのかもしれません。

 

遠く離れてはいるけれど、どこか確かな繋がりを感じるお二人との結婚指輪作りが始まりました。

みなさま、どうぞあたたかく見守っていてください。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

つながる、響き合う。シャンパンゴールドの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

昼間の木漏れ日が気持ち良かったり、川の音色に体ごと包まれたり、シャンパンゴールドのリングにタッチを加えるたびに、きらりと現れる輝きにうっとりしたり。夢見心地な6月の屋久島サウスです。

梅雨の入り口を(もしかしてまだ梅雨入りしていないのか?)、こんなにも爽やかに過ごすことができるとは、思ってもいませんでした。

 

アトリエからすぐ近くのお気にいりの小さな森で。

 

前回、炎に包んでリングになったシャンパンゴールドですが、表面を覆っていた黒い酸化膜をきれいに取り除くと、穏やかな金色が現れました。

やっぱり、ゴールドの色彩は心に響きます。

 

リングの表面に鉄鋼ヤスリをガリガリとかけて、アウトラインの造形作業を進めていくと、内側には、それは雅やかな輝きが待っていてくれて、この輝きは永遠に続くのだから、金属ってすごいなと思います。

 

この生まれたばかりの表情を、raw eleganceと表現することがあるけれど、なるほど確かに。

シャンパンゴールドの柔らかく、胸の奥に響くようなクリアな輝きは、黄昏時の光に似ているのかもしれません。

 

ゴールドも元々、この大地から生まれたもので、小さなリングではあるけれど、大きなものとつながっていますから。

指輪を共有することは、大きなものがお二人を包み込んでくれているようなイメージでしょうか。

 

「長い間の恋距離を経て、ようやく一緒にいることができています」とお二人が伝えてくれた言葉が、忘れられません。

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

シャンパンゴールド、時間、花 結婚指輪をオーダーメイドでお届けすること #屋久島でつくる結婚指輪

 

 

シャンパンゴールド、時間、花 結婚指輪をオーダーメイドでお届けすること #屋久島でつくる結婚指輪

6月の始まりは、大阪に暮らすお二人に届ける結婚指輪を作っている。

今年の屋久島は不思議なくらい雨が少ないのだけど、大好きな紫陽花を眺めながら作業机に向かう日々は心満たされる。

 

シャンパンゴールドを手に加工を進め、作業が一段落すると、お気に入りの紫陽花が咲く場所まで散歩に出かける。

そんな島リズムで。

 

 

屋久島だったり、大阪だったり、オーストラリアも。繋がりを感じる結婚指輪作りだと思う。

お二人との素敵な出会いにありがとう。

屋久島-大阪, 島の緑に癒されて、お二人の結婚指輪を作り始めました #屋久島でつくる結婚指輪

 

デザイン作りを始める際に、何気なくお二人の出会いのお話になることがあるのだけど、

そのストーリーにインスパイアされることは多い。つくるべきリングの輪郭が浮かび上がってくるのだ。

 

お二人のデザインも、そのようにして生まれてきたように思う。

 

偶然のような、必然のような。

彼と彼女が出会い歩む時を想いながら、小さなリングを形作ってゆく。

 

シャンパンゴールドをくるりとリング状に形成する道具は大きくて、種類もなかなかに多い。

ぐっと圧力を強くかけると、なんとか曲がるところが金属の良いところでもある。

 

不思議なもので、こうして両端をつなぎ合わせると、シャンパンゴールドは均衡を保ち強くなる。

もう、そこそこの力では形を変えることはできない。

ここで初めて安心して手にすることができる。

 

それでも長い年月を共にするうちに、リングは微細な摩耗や圧力により、指に合わせるるように僅かに形状を変化させてゆく。

その硬さとしなやかさのバランスが、金属の強さの所以なのだろうと思う。

 

あるいは、このリングは、わたしたちよりもずっと長く在り続けることができるのかもしれない。

そう考えると、こちらも巡り合い感が半端ない。

 

人や場所、ものが出会って生まれる時間は、いつも花のように美しいものだなと思う。

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

屋久島-大阪, 島の緑に癒されて、お二人の結婚指輪を作り始めました #屋久島でつくる結婚指輪

新しい月が訪れて、光のコントラストが強くなってきている。

屋久島サウスでは、ここに暮らして初めてかと思うくらいに、今年は雨が少ない。

「もうこのまま夏の入ってしまうのではないだろうか」と思いながら、暑さを避ける小さな森を歩いていた。

 

シダの葉がそよそよと風に揺られている。

木々の合間を通り抜ける光がスポットライトみたいに緑色を濃く浮き上がらせている。

やっぱり人よりも自然が大きな場所が好きだな、と心地よく思う。

 

これまでの制作が終わって、次のジュエリー作りを始めるその間には、緑や海に囲まれる場所に出かけることが多いのだけど、ここにやってくると、いつもゼロになれるような気がする。

ほんの10分ほどだったように思う。

クリエイションに対するアウトプットの力のようなものを、島から受け取ることができた。

 

アトリエに戻ると、そのまま作業机に向かい、バーナーに火を灯した。

大阪に暮らすお二人に届ける結婚指輪作りのファーストタッチだ。

 

シャンパンゴールドを炎に包み、約700度ほどだろうか、真っ赤になるまで温度を上昇させた。

こうすると金属は緊張を緩め、その後の加工がスムーズになる。

 

柔らかくなったシャンパンゴールドは、くるりとリング状にする前に、今回はかなり多くのタッチを加えることになる。

 

思い切りよく金属に力をかける。大胆に削り落とす。

早くもここが、お二人の結婚指輪作りの鍵となるフェーズと言ってもいいだろう。

 

慎重に寸法を守る。ゆっくりと丁寧に繰り返す。

1日をかけたい長丁場の作業である。

 

そういえば、お二人は音楽をやっていて、それがきっかけで出会うことになったと伝えてくれたなぁ。

考えてみると、料理だったり、花を育てたり、

わたしたちはいつも何かを表現をして、作りながら暮らしていて、

それらは周りにあるささやかな事象と響き合い、日々が生まれていくように思う。

 

楽曲だって、ジュエリーだって、手と心から生まれるものは、ひとつひとつがいつも新しい。

きっとお二人もこの感じを知っているに違いない。

 

お二人が出会うこと、屋久島があって、わたしがいて、

そこに生まれる時間のようなリングを作りたいと思っている。

 

気がつけば、太陽が沈む時刻まで手を動かしていた。

窓の向こうを眺めると、 空にはいつもよりも濃いオレンジ色を帯びた雲が山々を覆うように広がっている。

夕暮れ時の風が冷たい。

ふと、虫の音が響いているのに気がついて、少しの間目を閉じて久しぶりの音色に聴き入っていた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

1.5mm-2,3mm in 18k pink gold and 1.8mm-2.5mm in platinum, wave ring with flowers pattern inside #屋久島でつくる結婚指輪

 

material: platinum, 18k pink gold
size:1.5mm-2,3mm and 1.8mm-2.5mm

Delivery time is within 3 months.
Make by custom, One-of-a-kind.

こちらの作品はサイズを合わせて、デザインをお好みにアレンジして、オーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約3ヶ月。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

屋久島からお届けする結婚指輪、お二人の素敵な物語と #屋久島でつくる結婚指輪