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屋久島の夏、癒しの指輪作り。オーダーメイド、大切な付け心地とは #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスのアトリエです。リングの内側は丸く緩やかなカーブを描くように削り出した。つけ心地柔らかになりますように。そして造形作業もあと少し。

気がつけば彼女との指輪作りも折り返し地点を過ぎたようだ。制作自体はある意味儚く過ぎてゆくのだけれど、デザイン作りだったり出来上がってからのお付き合いもまた、オーダーメイドならではの充実した時間だと思う。

屋久島の夏、癒しの指輪作り。ハイビスカスの下でピンクゴールドを眺めた。#屋久島でつくる結婚指輪

たしかに、ジュエリーは身につけるものなので、身体的なフィット感は一番大切にしていたいところ。なんとなくではあるけれど、日々確実に伝わってくるフィーリングが自分にぴたりと響き合ってくれると、心地よいものだ。

ずっと長くつけていただけると嬉しい。今日もそんな想いとともに、いつもより少し長い時間軸で。

コンコンコンと、リングに緩やかなカーブを与える。大好きなスタイルで、これまでもずいぶんたくさん作ってきた。造形的に“流れを”感じるところが日本的で良いなとも思うし、カーブが指元にすっと馴染んでくれるところも気に入っている。硬くて冷たい金属のはずなのに、とても有機的な温かみが感じられるのだ。

しかしながら、付け心地だけではまだ完全ではない、というのも正直なところ。

たとえば、庭先で雫を抱くハイビスカスのように柔らかな質感と美しいアウトラインとを同時に備えている、そんなジュエリーをイメージしつつ。作業台の上で小さなタッチをシンプルに積み重ねている。

 

気がつけば7月もあと少しとなっていて驚きではありますが、皆さまこの夏をいかがお過ごしでしょうか?海にとうもろこしやスイカのスタイルでしょうか?夕暮れ時の散歩やドライブも気持ちよく感じられますね。屋久島はノースの海が美しい季節です。

作業終わりに車を走らせてノースの海で波に乗って、帰り道に冷たいミネラルウォーターとヨーグルトをいただきながらサンセットを眺めていた、夕暮れ時のワンシーン。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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tel: 0997-47-3547

屋久島の夏、癒しの指輪作り。ハイビスカスの下でピンクゴールドを眺めた。#屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスのアトリエです。造形のひと段落したリングは太陽の光の下でアウトラインを眺めるようにしています。次の工程までに少しインターバルを開けて、一呼吸を置くようにして。

大きくなったハイビスカスの木陰で手に取ったり、

柔らかな夕暮れ時の太陽にかざしてみたり。

彼女が選んでくれたピンクゴールドは鉄鋼ヤスリでガリガリしてくるりとリング状にしたところまでを書きました。夏休みだから、というわけではないけれど、島リズムのスローな制作時間にお付き合いいただきましてありがとうございます!

屋久島の夏、癒しの指輪作り。大地とつながるピンクゴールドのリング #屋久島でつくる結婚指輪

うん、でもとてもいい具合に造形作業は進んでいる。小指サイズの小さなリングではあるけれど、確かな重みを感じられるし。同時にふわりとした軽やかさもある。

ここからのタッチ一つひとつひとつが更なる息吹を与えてゆくところなのだけれど、島のリズムとともに歩んでゆけば大丈夫だろう。チョウチョも飛び交っていたし、きっと。

さて、造形作業は鉄鋼ヤスリ1本を持って、休まず一気に手を動かす。

もちろん、設計図や寸法もある。けれども、ここまで彼女と話してきた物語が大切な道標になっているような気がする。

揺らぎとリズム、時の巡り、今ここにある確かな繋がりと

夕暮れ時、パン屋からの帰り道。

車から降りて海を眺めていて、しばらくしてからようやく虫の音に包まれていることに気がついた。とても大音量なのに、なぜか心地よくて、あることを忘れてしまうのだ。そういえば、本当に美味しいものを食べているときは素材だったり味付けについて考えたりしないものだけれど、それと同じことだろうか。わたしも同じように心の深い部分にタッチするようなリングを造形できるだろうか。これから始まる工程を心の中で先に辿ってみる。

そういえば、彼女は大切な日に海を眺めることにしていると言っていたな。この海も良さそうだ。リングを受け取りに来てくれた時に伝えたい海がたくさんある。

トースターで焼いてバターを塗った食パンと熱いコーヒーをいただいてからの、作業の続きへ。

1日の終わりに、リングの表面に1本のラインが現れた。リングをぐるりと囲む波のような。

毎日つけることが大前提の指輪だから、表現を与えるキャンバスはどうしても小さくなるので、シンプルにそして印象深い揺らぎがそこにあればいいと思います。

小さな印象は日々積み重なって深い部分に響きを与えてくれるから。何気なく、そして永遠に。

 

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屋久島の夏、癒しの指輪作り。大地とつながるピンクゴールドのリング #屋久島でつくる結婚指輪

夏は1日の始まりが早い。まだ涼しさの漂う屋久島サウスの朝。

山々の稜線を辿り、すぐ近くに現れる海を眺めた。海と森がすぐ近くにある屋久島だ。風もなくて海面は凪いでいる。今日も穏やかな1日になりそうだ。

長い雨を抜けていよいよ始まった感のある夏。海も山も花々も、南国調に染まった色彩に囲まれて、ピンクゴールドのリングを作っている。

屋久島の夏、癒しの指輪作り。ピンクゴールドを手に海に出かけました。#屋久島でつくる結婚指輪

ジュエリーの素材となるゴールドやプラチナもまた、元々は全てこの大地から生まれてきたのだと感じることがある。ピンクゴールドもまた、ハイビスカスやあるいは朝焼けだったり、世界を包む色彩の一部なのだと思うとグッとくる。

もともとジュエリーとは、この地球のかけらを纏うような感覚だったのかもしれない。はるか昔のインディアンの暮らしに思いを馳せてみたりもする。そこでは、大地と繋がっていられるようにと、何かお守りのようにリングを作っていたのかもしれない。

 

さてさて、アトリエです。今日も作っている。癒しが洗練と出合う場所を求めながら。

つけた時にリズムを感じられるように、ピンクゴールドには最初に抑揚を与えておく。鉄鋼ヤスリを使ってガリガリ。

普段に何気なくつけるお守りのようなリングが宝飾の高いクオリティーで作られていると良いな、とずっと感じていた。それが自分自身でジュエリーを作るようになったきっかけだったように思う。

抑揚を与えたピンクゴールドはくるりと巻いてリング状に、ガスバーナーの火を慎重に当てつつ、両端同士をぴたりとくっつけた。こうすると金属は一気に強度を増して硬くなるのだ。小指サイズの小さなリングがもうすでに可愛いくてほっこり。

彼女とは東京の裕子さん個展ですれ違ってお会いできなかったのだけれど、10月の屋久島にリングを受け取りに来てくれる。お会いして出来上がったリングを手にしていただけるのが嬉しい。その頃はもうコスモスなんかも咲き始めているだろうか。夕焼けの綺麗な季節だ。

数ヶ月にわたるオーダーメイドの日々のその1日。今日も屋久島にありがとう。

 

 

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海の向こうから届いた玄米コーヒー、カボチャのいとこ煮について #屋久島日々の暮らしとジュエリー

カボチャのいとこ煮を作ったら、海の向こうから玄米コーヒーが届いて癒された。今日はルーペとピンセットを持たないで過ごした日。静かに、心の声に耳を傾けながら。

いとこ煮って、つくるのがなんだか大変に思いませんか? でも大丈夫、さっと簡単につくるスタイルがありますので、皆さまもぜひ!

まず、カボチャを適度な大きさに切ります。最終的にとろりとさせたいので、ここは少し大きめが良いかも。切るのはこれでおしまいです。

次に、僕は分厚くて重たいstaubの鍋を使うのですが、蒸気が逃げなそうな鍋を用意して、切ったカボチャを入れていきます。この時、天然の出汁粉末や生姜など、お好みで入れるのも良いですね。甘さが引き立つように、しょっぱい寄りの味付けに持っていくのがポイントです。

ここでいよいよ“あずきの水煮”の出番です。これは赤飯用に缶詰で売っているのですが、使ってみたらカボチャとの相性もバッチリでした。

小豆は煮汁を別にして、小豆だけを鍋に入れまして、鍋の機密性に合わせて煮汁を入れて最終の水分調整に持っていきましょう!ちなみにstaubの場合はほぼ煮汁なしで、カボチャの水分だけでちょうど良く煮込んでいけます。

ここで、味付けは塩。以上でした笑 火加減は弱火で長くできるとほっこり仕上がるので嬉しいですね。

そして、カボチャに火か通ってきたところで、醤油を少々。水分を調整チェックしながら煮込んでいきましょう。

最後に、蓋を開けて木ベラで天地をざくりと返してあげつつ、煮汁を煮切ってお好みの水分に整えて出来上がりです。

晩御飯の副菜に添えても、コーヒーと一緒におやつにいただいても最高ですので、皆さまもぜひ。

屋久島の夏、癒しの指輪作り。ピンクゴールドを手に海に出かけました。#屋久島でつくる結婚指輪

長く続いた雨が上がると、島は眩しい光でいっぱいになった。夏の花々も咲き始めた。海にも人たちが集まってきた。

ああ、夏はこの夢みたいな儚さなんだよなと南国の情景に癒されつつ、今日は海の向こうに暮らす彼女にお届けする指輪作りの第一歩を。

ところで、最近はよく朝から始まる癒しの巡り、みたいなものについて考えているのだけれど、季節の花々との触れ合いはやっぱり欠かせないなと思う。色も好きだし香りも、それぞれがそれぞれなのに救われる。

思いついたら海に入ったりできるのも屋久島の素敵なところだなと思う。あとは、写真を撮ったり、料理を作ったり、ひたすら表現をすること。もちろんジュエリー作りはそれの大きな一部分だ。

表現活動はそれだけである程度完結できることなのだけど、向こう側に誰かがいてくれると幸せに広がりが生まれる。投げたボールをキャッチしてくれる人がいて、また投げ返してくれるような。むしろそのような心のやりとりに深く癒されているような気がする。

カタチの向こう側にあるもの、そして、カタチのないものが生み出すカタチのあるもの。

さて、作業の前には海に出かけた。彼女にとって大切な場所からこの指輪作りを始めたかったからだ。ピンクゴールドと色濃くなってきたブルーが響き合う。夏の色彩が美しい。今日も屋久島にありがとう。

アトリエに戻ってもまだまだ明るい夏休み感 。さあ、楽しい指作りの始まりだ。金槌でコンコンと叩き、ピンクゴールドにリズムを与えてゆく。朝に眺めた花々や夕暮れ時の海の印象が今もまだ心の中に響いている。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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