雨上がりの屋久島。
緑の中で寄り添うシャンパンゴールドとプラチナのリング。
雲のフィルターを通り抜けて庭先に届きはじめた陽光をキャッチして、
アレキサンドライトが艶やかに輝いていました。
作業机に向かっていたのは数週間だったけど、お二人とご一緒したデザイン作りは4ヶ月を超えているし、実は彼女は学生の頃からずっとジュエリーを見ていてくれたので、とても長い時間に育まれた結婚指輪作りなのかもしれない。
これまでずっとありがとう!
たしかに、ここまで長く指輪作りをご一緒してきたので、出来上がるとなんだか少し名残惜しいような気もするけれど、
指輪をつけていただくお二人にとっては、実はこれからが始まりだったりするのです。
指輪と共にあるお二人の暮らしに、そしてわたしとのつながりに、
新しい一歩を踏み始める喜びを感じながら作りました。
シンプルで特別なお二人の結婚指輪がわたしも大好きなのです。
彼女のシャンパンゴールドと彼のプラチナ。
お二人が選んでくれたのは普遍的なラウンドシェイプのデザインです。
リング幅も2.5mm と2.2mmで少しだけ違っているのも相まってでしょうか、
こうして重ね合わせてみると二つで一つのように見えて、
なんだか胸の奥にぐっと響きました。
ラウンドシェイプのリングは体の一部になってくれるような柔らかさが素敵なところですよね。
お二人からリクエストをいただいて出来るだけ厚みを抑えて仕上げたのですが、
プラチナとシャンパンゴールドの確かな質量の中に軽やかな手触りを感じることができてよかった!
お使いいただくうちに、時間もまた装飾となり、味わい深くなるリングだと思います。
シンプルなスタイルのリングだからこそ、こだわりたいことがありました。
「リングの内側にはイラストと文字を、このような雰囲気で刻印したいのです」
そう言ってお二人が描いたのデザインを送ってくれたのです。
それがなんとも味わい深く素敵な雰囲気で!
わたしも気に入ってすぐにメールを返信したのをよく覚えています。
「お二人の手描きイラストをそのままデータに落として彫刻いたしましょう。」
新しい発見に出会うことができるオーダーメイドのジュエリー作りはいつも楽しい。
表面にセットをしたアレキサンドライトもそうですし、このオリジナル刻印も。
出来上がるリングはお二人がこれまで過ごしてきた、そしてこれから共に送る時間のかけらのようなものに思えるのです。
まるで広い野原に一輪の美しい花が咲いたような、素敵な瞬間にご一緒することができて本当に幸せです。
見上げると山々を覆っていた雲は新緑をいっそう色濃くして遠ざかっていきました。
さあ、また新しいステージの始まりです。
屋久島から北海道までのお届け日程を調べてみたのですが、週明けに送ると週末になる、という距離感を再確認しました。
いくつかの海を越えて、ロマンのある指輪作りでしたね!
宝物のような時間をありがとう。
屋久島からカラフルな祝福をお二人に。
ご結婚おめでとうございます!
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