屋久島サウスのアトリエです。
プラチナの作業温度は約1000度以上となかなかに高い。
酸素トーチの青白い炎で囲むとプラチナは真っ赤なリングに姿を変える。
十分な温度を保ったところで繋ぎ目に融点の少し低いプラチナを流し入れて溶接する。
何度も繰り返してきた作業ではあるけれど、うまくいくとほっとする。
はるか昔からずっと変わらない手作業である。
プラチナとピンクゴールドに少しずつ息吹が与えられていくのを前にできるのは作家ならではの幸せだと思う。
喜びを分かち合いましょう。
咲き始めたハイビスカス、プラチナとピンクゴールドのお揃いデザイン、ノマドカフェさんでチースケーキ #屋久島でつくる結婚指輪
このような手作業は、あるいは今後希少なものとして受け継がれていくものになるのかもしれないけれど、
それでも、オーダーメイドのジュエリー作りでは答えはいつも私たちの中にあって、
「大切なことはこの先もずっと変わらないのかもしれないのかな」
とも思う。
お二人にはクリスマスにネックレスをお届けしたし、春にはアトリエでお会いすることもできた。
デザインのことはもちろん、お仕事のことや新しく始まる暮らしのこともお話をしながら生まれたイメージがいよいよ形になっていく。
お二人の幸せな結婚指輪作りはいかに。
彼女のリングもくるりとなって、庭先で2本のリングを眺めてみる。
緑の中にピンクゴールドとプラチナがとても綺麗でうっとりしてしまう。
ツユクサのブルーともこんなにも馴染んでいるのは、
やはり金属も同じ大地から生まれたものであるなあ、としみじみ。
いつも不思議に思うのだけど、ツユクサに出会うとなんだかいいことありそうな気がする。
静かに高揚する心持ちで作業机に向かいプラチナリングの造形作業を始める。
ここからは前に進むと戻ることのできない工程だ。
慎重にタッチを積み重ねながらも、大きな流れを生み出していかなくてはならない。
とても小さなリングの中に永遠のリズムを眺めているのも面白い。
鉄鋼ヤスリを持つ手を止めることなく動かしていく。
散らばるプラチナの破片がデスクライトの光を受けてキラキラと輝いていた。
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