屋久島では少しだけ咲く彼岸花だけど、この赤に出会うと思わず足を止めてしまう。
長野でもそろそろ見頃だろうか。
海の向こうに暮らすお二人を想いながら。
お二人は夏真っ盛りの屋久島に来てくれました。
自然をこよなく愛する彼と彼女。
長野と屋久島には親密な繋がりがあるように思う。
大地から生まれたイエローゴールドなので、やっぱり緑や海との相性は良い。
夏のアトリエで生まれた印象が、小さな形になり始めている。
手のひらに収まるほどのイエローゴールドではあるけれど、そこに広がるお二人の大切な想いを感じる事ができる。
けれども、その広がりは形のずっと向こう側にあって重さでは測る事ができない。
これから永くお二人の暮らしに寄り添う結婚指輪だ。
私たちよりもずっと長い時間の中にあるイエローゴールドがしっかりと受け止めてくれると思う。
そのような長い時間軸で考えてみると、あるいは、わたしたちは全てのものを自然の中から一時的に借りているだけなのかもしれないな、と思ったりもする。
流れゆく水のような事象に一時的に形を与え、そこに留まらせているのは私たちのイマジネーションなのかもしれません。
イマジネーションを大切に紡ぎ合わせよう。やがてその中にお二人のリングが育まれてゆく。
かけがえのない時間にご一緒する事ができるのは作り手ならではの幸せだなと思う。
さて、今日もできることを。
炎の中で金属とできることは結構たくさんある。
温度を約800度ほどに上昇させて金属を溶かし込み、その両端を繋ぎ合わせていく。
彼の3.0mm幅と彼女の2.0mm幅
出来上がりをイメージして二回りほど大きいところから始めなくてはならない。
リング状に形成したゴールドは鉄の芯金に当てて金槌で叩いた。
表面にそして側面に、コンコンとリズムよく圧力を与えていく。
こうするとゴールドは組成を密にして強度を高めてくれるからだ。
自然の中で遊ぶことが好きなお二人だから、硬く丈夫に仕上げていきたい。
表には見えてこないところをしっかりと頑張る。
作業の合間に庭先に出てみると、あまりの暑さにネコが木陰で一休みをしていました。
もう10月はそこまでやってきているというのに!南国ムードいっぱいの屋久島サウスであります。
皆さま素敵な秋の週末を。そろそろ栗も見かける頃でしょうか。柿はどうでしょうか。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547