海の情景に溶けていきそうだった
お二人の結婚指輪。
波の音、手触り、ゆらめき。
島の暮らしでいつもどこかに感じている水に憧れてお作りしたプラチナリングです。
屋久島から12キロほどの距離にあるお隣の島。
口永良部からお二人が来てくれたのは、アトリエの庭先に山茶花が満開だった冬の頃でした。
やがて年が明け、冷たい空気の中で椿が花を咲かせ、
指輪作りの間には散歩道でレンゲに出会うこともできました。
そして激しく降り始めた雨が島に春の訪れを告げました。
ゆっくり手作業のリズムにお付き合いをいただきましてありがとうございました!
大地や海が織りなす響きのようなものに触れることができると、心癒される。
お隣の島に暮らすお二人とは島のリズムで繋がっているように思うのです。
それはいつもがダイナミックな情景ではないかもしれません。
暮らしの中に出会うささやかな喜びを大切な人と分かち合うことができれば、日々は喜びに包まれます。
大好きな海で佇んだり、花や鳥たちに出会うみたいに、
手の中にふとプラチナリングの柔らかな輝きを感じていただけますように。
お二人の幸せな暮らしを想いながらお作りいたしました。
彼女の1.5mm幅。彼の2.0mm幅
同じスクエアシェイプのデザインです。
2本のリングを重ね合わせてみると、不思議。
もともと一つのものであったみたいに親しみを感じることができました。
雲を通り抜けてきた陽光を受けて万華鏡のようにキラキラと柔らかな輝きを放っています。
たしかに揺らぎや動きを感じるデザインではあるけれど、
とても静かな印象に仕上がったリングは、あるいはお二人に似ているのかもしれません。
それにしても、絶え間なく変化する表情が楽しくてついついずっと眺めてしまうのですよね。
いろいろな角度で、手にとってクルクルと回してみたり。
冷たいプラチナリングのはずなのに、手触りはとてもあたたかかった!
指輪が出来上がるのと時を同じくするように、屋久島に長い間佇んで雨を降らせていた雲は去り、本当に久しぶりの晴れ間が広がりました。
大切な記念日と、お二人のお名前と。
リングの内側にはとてもシンプルな言葉を刻印したのですが、
文字のデザインにはこだわりました。
このフォントもそうですし、お二人からのギフトがたくさんあった指輪作りだったような気がします。
ご一緒した日々もまた私にとっては大切な宝物です。
「結婚式などはしてこなかったので、指輪が出来上がってようやく結婚らしいことができたような気がします。」
お二人がそう伝えてくれたのがむっちゃ嬉しかった。
いよいよお二人の始まりですね。
これからもずっとよろしくお願いします。
楽しい指輪作りをありがとうございました!
ご結婚おめでとうございます。
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庭先のシロツメクサの傍でリングを眺めて、
このあとお二人がアトリエに来てくれたのですが、、、
桜の木の下で催した小さなご結婚をお祝い会は別のお話に。
また次のお楽しみに。