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森の響き。ラウンドシェイプのプラチナリング。#屋久島でつくる結婚指輪

小さな森の中でプラチナリングを眺めるひととき。

杉の葉の新緑が瑞々しい。

穏やかで力強い緑の中に、静かに佇むリングを見つめていると、このプラチナも、同じ大地から生まれてきたのだと、深く腑に落ちる。

まだまだ制作が始まったばかりだけど、この“響き”を大切に、指輪作りを進めていきたい。

 

 

冬のアトリエでは、ご家族とお会いすることができました。

屋久島が紡いでくれた、素敵なご縁に心から感謝しています。

屋久島での出会いと結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

 

この島に確かに漂う、強い磁力のようなものを感じながら、お二人の結婚指輪を作っている。

とても感覚的ではあるけれど、

空気に満ちる響きに癒される気持ちで、きっと、お二人と繋がっているのかもしれない。

森の響き。静かなる躍動。

 

さて、くるりとリング状に形成したプラチナリング。

鉄鋼ヤスリを片手に、その表面を削り出していく。

 

最初は荒い目を使い、大きく一周、もう一周。

そして、目の少し細かいヤスリに持ち替え、同じタッチをさらに何度も繰り返していく。

リング表面にある角を消し、そこに生まれる新たな角をまた削り落とす。

無数の線を繋ぎ合わせ、ひとつの滑らかな曲面を作り出していくような感覚だ。

リングの左右が対象となるようにして、交互に、同じ力を加えながらタッチを進めていく。

 

屋久島でマラソンを走るお二人だから、きっとこれからも、アウトドアでの時間をたくさん重ねていくのだろう。

安心してお使いいただけるよう、しっかりと強度を持たせて仕上げたい。

磨き直しやメンテナンスなどに対応した仕様を目指して、これまでお二人と相談を重ねてきた。

 

思い描いたのは、シンプルなラウンドシェイプのフォルムである。

シンプルだからこそ、オーダーメイドでかたちづくるリングには、きっと、お二人の暮らしが色濃く映し出されるのではないだろうか。

 

小さな森へ続く散歩道。

道端に咲く無数の花々から、ふわりと甘い香りが漂ってきた。

それはどこか、雨の香りにも似た、やわらかく包み込むような。

一年ぶりの懐かしい香り。

歩みを進めるたび、夢の世界へと誘われるような気がした。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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