Blog

雨と光の記憶、プラチナリングに宿る輝きについて #屋久島でつくる結婚指輪

プラチナリングの削り出し作業を一通り終えると、酸素トーチの炎で金属を包み、緊張を解いてあげるのだけど、この工程に差し掛かると、「いよいよお二人の指輪作りも後半に入ったのだな」と、いつも感慨深く思う。

 

リングには、ここからさらに圧力を加え、アウトラインにやわらかなカーブを施していく。

硬い金属に優しい手触りを与えていく。

 

雨が降ったり晴れたりを繰り返していた指輪作りの日々を、すでに愛おしく思い出しながら。

 

 

3月のアトリエでお二人とお会いしてから、ここまで長くご一緒してきた指輪作りだ。

一つひとつのタッチを大切に重ねていこう。

植物のリズム、日々の手仕事 #屋久島でつくる結婚指輪

 

夜の間にまとまって降った雨は、朝には霧雨に変わり、雲の隙間から太陽がのぞいたり隠れたりを繰り返していた。

 

たくさんの雫をまとった世界は、光であり、同時に影でもある。

そのような、多様な世界観のようなものを表現したくて、このデザインのリングを作り始めたように思う。

 

やわらかなカーブを描いたリングは、全体のラインをなめらかに繋ぐように、磨きをかけた。

その表情を、朝の陽光の下で眺める。

 

雲を通り抜けて届いたやわらかな光ではあったけれど、白く抜けるように輝く部分と、深く沈む影になる部分がある。

そのコントラストの強さが、プラチナの美しいところだと思う。

 

手の中で角度を変えてみると、リングの中を光が巡っていく。

そのきらめきが楽しくて、思わず、くるくると回してしまった。

 

ここからさらに、特別な磨き仕上げを施して、リングはいよいよ完成となるわけだけど、

それはまた別のお話で。

 

お二人がデザインした刻印も、とても素敵に仕上がると思うので、どうぞお楽しみに!

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

出会い編

春のひかり。屋久島で育む結婚指輪作り。#屋久島でつくる結婚指輪