自由に、親密に。
お二人の暮らしに溶け込むスタイルで結婚指輪を作ろう。
屋久島からはるか遠く、新潟で農業を営まれている彼と彼女とは、
移りゆく季節や馴染み深い植物のこと、お米を育てること、などなど
日々の営みやその中で生まれる感動をシェアしていただきながらデザイン作りを進めてまいりました。
その中には屋久島での暮らしとオーバーラップする部分もいくつかあって、
これは得意としているところだぞと、笑
わたし自身も島の自然に身を委ねながら、この指輪を作っています。
ゴールドでつくる彼女のリングは表面を丸く削り出すことに。
リング幅2.0mmとスッキリ細身のデザインではありますが、
手に取るとしっかりと金属の質感が伝わってくる。
重みや輝きの強いゴールドらしさだと思います。
軽やかに仕上げると、
きらびやかで印象的なリングを、爽やかにつけていただけるだろう。
一方、彼はシルバーを選んでくれました。
シルバーは元々が爽やかさいっぱいの素材なので、
ここは逆にしっかりとボリュームを持たせて。
ある程度の重みをつけて仕上げると、ここにある!という確かさを感じていただけるだろう。
そして、この内側。
指にあたる部分が柔らかに丸くカーブしているのが見えますか?
「彼女のリングが、外側が丸く、内側が平らなデザインだったので、
外側が平らなデザインを選んだ彼のリングは内側を丸くしてみよう。」
このカーブを施したのは、そんなひらめきがあったからなのです。
「そうすればぐっとお揃い感が増すに違いない!」
素材や見た目のアウトラインは違っているけれど、
出来上がった2本の指輪に親密な関係を感じられるように。
繋がりを感じるデザイン作りにはこだわりました。
アウトラインの造形を終えた2本のリングを並べてみる。
シンプルなリングがいつも大好きです。
ここから最後の仕上げとなるのですが、
出来上がりはもう少し先のお話に。
お二人と一緒に作ったイメージがいよいよ形になるのかと、楽しみで仕方なくて。
もう少しだけ指輪を手にしようと庭に持ち出してみた。
夕暮れ時のひかり。イエローゴールド とシルバーと。
作業を終えて向かった海。
今日も屋久島にありがとう!
なんとなく
雲と夕日のカラーがシルバーとイエローゴールド にも似ているなと思った瞬間。