Blog

屋久島の暮らしと雨、お二人の結婚指輪作り。大切な何かで繋がりジュエリーを作ること

朝というか、これはまだ夜なのでは。島暮らしの始まりはとても早い。でもその分、ハッとさせられるシーンに出会えることもある。

小さな森を抜ける頃にはもう日が姿を表していた。ここから海に入ってアトリエに帰って作業机に向かって、まだ9時ごろだというのがとても爽やかだ。今日はそんな長かった1日のいろいろを。

そうなのか、もう少しで夏至なのだ。日暮れもずいぶんと遅いはずだ。そして深い緑に包まれる梅雨の屋久島サウス。朝も夕暮れ時も夜の間にも、雨音に耳を傾けながらお二人の結婚指輪を作っている。

屋久島の暮らしと雨、お二人の結婚指輪作り。プラチナリングの向こう側にある想い。

そんな季節や日々の色々も含めて形を超えた何かを、ジュエリーという形あるものを介して誰かと分かち合う喜びがある。ビジュアルだったりコンセプトを必要とする装飾品であるので、これはなかなかわかりにくいことかもしれないけれど。大切な何かで繋がるジュエリーづくりはいつも幸せに満ちている。

さて、今日も作っている。

2本のリングと鉄鋼ヤスリだけを机の上に用意して、周囲にむけていた意識のスイッチを全てオフにした。スマートフォンも近くにない。今日はどんな物語が待っているのだろうかとワクワクする。小さな机の上で行う静かな作業ではあるけれど、なかなかな壮大な出来事が起こるものだ。金属にリズムがあるからだろうか、私のリズムに金属が呼応しているのだろうか。

プラチナリングに柔らかな息吹を吹き込んでゆく。さあ、楽しい時間の始まりだ。

ときおり朝の情景が蘇ってきたり。

植物に、朝露にも光にも、そしてプラチナリングにも、それぞれの息吹が宿っているとする八百万の神的な日本古来のフィーリングがやっぱり好きだなと思う。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547