屋久島サウスのアトリエです。お二人の結婚指輪が出来上がるのと、この梅雨が明けるのはどちらが先になるのだろう。雲の合間からときおり姿を現す山々を窓の向こうに眺めながら作業のタッチを進める日々だ。
シンプルに、つけ心地柔らかに。ラウンドシェイプのプラチナリングをお二人は選んでくれた。
お二人の結婚指輪のモチーフが島の植物だったのも良かった。この雨の季節にはグリーンがいっそう色濃く、美しくなるからだ。出会いがあって大好きな何かを分かち合い共感し合えることは何事にも変え難い幸せだと思う。遠く離れてはいるけれど、わたしもお二人の幸せな時間にご一緒させていただきつつ。
いよいよ折り返し地点を過ぎた結婚指輪作りの工程を、この季節を大切にしながら進んでゆこう。
紙やすりで造形する時間が好きだ。プラチナリングの響きがダイレクトに伝わってくる。
金属の呼吸。永遠のリズム。大地の果てしない時間軸を感じながら。
また降り始めてきた。いや、ずっと降っていたのだろうか。感覚もふわりとしてくるほどに長い雨だ。傘を片手に庭先を歩きながらティーツリーに宿るしずくを眺める。ティーツリーの葉はなんとなく杉の若葉にも似ているように思う。ああ、この雨が途切れたら森歩きにでも行こうか。あのしんと張り詰めた空気感が一瞬イメージの中に蘇ってきた。優しいけれど、とても力強い癒しのフィーリングだなあ。そして、もう少しで出来上がるお二人の結婚指輪に大好きな森の印象を重ね合わせている。
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