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同じ屋久島に暮らすお二人の結婚指輪作りを始める日 #屋久島でつくる結婚指輪

 

 

夕暮れ時にいつものビーチを訪れると、太陽の光が溢れるほどに降り注いでいた。

水平線のずっと向こうを眺めようとすると眩しくて、なんだか少し嬉しくなる。

 

台風が去って空気も心も新しくなった気がするぞ。

ノースの夏はどうだろうか。

 

浜辺を少し歩いて、ふと思い出す。

アトリエからからバックに入れて持ってきておいた2本の細いプラチナを取り出して手にすと、プラチナは一瞬のうちに波音に包まれた。

 

同じ屋久島に暮らしているお二人の結婚指輪作りを始めるには、とても素敵なタイミングのように思えた。

 

 

屋久島の北部に暮らすお二人がアトリエにきてくれた相談会。

思えばあれが夏の始まりだった。ハイビスカスもたくさん咲き始めていた。

お二人とともに歩み始めた結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島で暮らしていなければなかっただろうなと思える出会いはたくさんある。

ここに暮らす仲間も、海の向こう側にも、いつも恵まれている親密さには感謝の気持しかない。

新たな時間を歩み始めるお二人とご一緒できることは何よりも幸せなひと時だと思う。

 

車で1時間ほどの距離にあるお二人とはサウスのアトリエだったり、ノースの港付近に佇むホテルのカフェでお会いすることができた。

一緒に紡いだ印象は季節の中で育まれ、いよいよ形になる時がやってきた。

 

その時は短いかもしれない、けれど一度だけの夏になるに違いない。

喜びを分かち合いましょう!

まずはファーストタッチを。

 

屋久島にありがとう。

素敵な出会いにありがとう。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

シンプルなシルバーリングが世界に一つの結婚指輪になる物語 #屋久島でつくる結婚指輪

おかげさまでアトリエのある南部は停電もなく無事に過ごすことができました。

台風は去り、気がつくとお二人の結婚指輪作りは佳境へと時を進めている。

 

丸く端正な輪郭を得たリングは石膏でできた窯の中に収めて低温で1時間ほど“焼き”を入れて、その組成を硬くさせた。

窓の向こうから聞こえてくる蝉の鳴き声がなんだか少し懐かしく感じられる。

いよいよあと少しだ。

 

内側にはさらにいくつかのタッチを多く加えておく。

やがてそこに柔らかな光沢とつるりとした質感が現れる。

ここにはお二人の大切な印を刻むことになっているので、できるだけプレーンな状態に仕上げておきたい。絵の具を乗せる前の真っ白なキャンバスのように。

 

もう何ヶ月前になるだろうか。

指輪作りの始まりに、お二人のお名前とお名前と日付を筆記体で綴ったオリジナルの刻印データを送ってきてくれた。

その刻印の向かい側には島の暮らしで馴染み深いリーフの模様を彫刻することになっている。

 

とてもシンプルなシルバーリングはあと少しすると世界に一つの結婚指輪になる。

 

お二人の大切な想い、沖縄での暮らしの中に必要なこと、そして屋久島とわたしと。

今ここにある時間から生まれるデザインがとても興味深い。

 

 

ひさしびりに山々を眺めた。

まだ雨は少し降っている。

それにしてもこの島でしか味わうことのできない日々だったな。

指輪作りの時間を少し振り返りながら。

 

山々を覆う雲の合間を抜けて窓から降り注ぐ光の下でお二人のリングを眺める。

 

彼の3.0mm幅と彼女の2.3mm幅。

その丸いアウトラインが滑らかすぎて!

お揃いの2本のリングがガラスケースの中でゆらゆらと踊っているようにも見えたワンシーン。

 

 

お二人はとてもハードな日々を過ごしたと思うけれど、

偶然にもお互いの島に台風がやってきて、なんだか強い引力のようなものを感じながら作業机に向かう日々でした。

 

それでもわたしたちを惹きつけてやまない南の島暮らしなのかもしれませんね。

いつもあたたかく見守っていてくれてありがとう!

 

沖縄と屋久島を紡ぐ指輪作りはまだもう少し続いてゆくのだが。

けれど、これはまだ少し先のお話に。

夏の終わりに完成編を語ることにしよう。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

今この瞬間を大切に。今日も作業机に向かっています。 #屋久島でつくる結婚指輪

今この瞬間を大切に。今日も作業机に向かっています。 #屋久島でつくる結婚指輪

 

この深まり感がすごい。

それでも作業机に向かって手を動かしていると心安らかになる。

今、この瞬間を大切に。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

オーダーメイドの素敵なところ、屋久島と沖縄をつなぐシルバーの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドの素敵なところ、屋久島と沖縄をつなぐシルバーの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

シルバーでお作りするお二人の結婚指輪はいつもよりもほんの少しだけボリュームをアップさせて、コロリとした表情に仕上げていく。

つけた時にある程度の確かさを感じることができる重みをリングに与えなくてはならない。

 

まずは彼女のリングを丸く削り出し始める。

彼女は柔術をされているというので、つけ外しも快適な方が良いだろう。

 

お二人との何気ない会話だったり、島での暮らしからイメージは生まれてくる。

必然に導かれるようなデザイン作りはオーダーメイドの素敵なところだと思う。

 

おそらく長い歴史の中で最も広く世界の人たちに愛されているだろう、ラウンドシェイプのアウトラインを作っていくことになる。

お二人にも安らぎに似た柔らかさを感じていただけると、とても嬉しい。

 

鉄鋼ヤスリを荒いものから細かいものへと持ち替えながら少しずつ造形を整えていき、一番目の細かい精密ヤスリでのタッチが終わるまでは休まずに一気に手を動かし続けた。

小さなリングの中に留まることのない“流れ”を与えたかったからだ。

 

もちろん完璧ではなくて、造形にはほんの少しの揺れはあるかもしれない。

けれどもその揺らぎに私たちはどうしようもなく惹きつけられてしまう。

手作業には数字では表すことのできない魔法のようなものがあるように思う。

 

庭先では相変わらず風が強く吹いている。

ハイビスカスはまだ少し残ってくれていた。

 

2本のリングを削り終えるのはちょうど台風が過ぎ去った頃になるだろうか。

季節はまた新しくなりつつある。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

屋久島から沖縄へ。南の島のリズムで結婚指輪をつくること。#屋久島でつくる結婚指輪