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屋久島を感じて作りたい。ハイビスカスと青空、シャンパンゴールド結婚指輪 

生垣にピンク色のハイビスカスが咲き始めた。

今日もアトリエに佇んでの制作日。

窓の向こうではダイナミックに季節が巡っている。

女性の手のひらくらいある大きなハイビスカスが元気になってくるのは夏の勢いが上昇してきた合図なのです。

青空に包まれた1日だった。

 

ジュエリー作りに集中してると、どうしてもアトリエに籠りがちの生活となるけれど、こうして周りを見渡しては、ぐるぐると変化する様子を楽しんでいます。

 

花も咲くし、猫も現れるし、料理を作って、ジュエリーを作って、海にも行く。

ちょっとした変化に気がつくと、自然の一部になれたような気がして嬉しい。

 

ジュエリーのインスピレーションはいつもそんな暮らしの中で生まれていて、

散歩道で、海の中で、キラリと佇んでいるジュエリーがあって、それを手にとって身に纏うようなイメージ。

さて、今日のアトリエです。

三重に暮らす彼と彼女からお便りをいただいて、お二人の結婚指輪を作っています。

 

6月、指輪が出来上がる頃に島に受け取りに行きます!と言ってくれていたのだけど、それはどうも難しくなってしまった。

 

なので、ここ最近はいっそうこの島を感じて作りたい気持ちが大きくなっているのかなと思う。

 

作業台にはシャンパンゴールドの硬くて細い線を。ハンマーを手にして叩き始める。

 

コンコンコン。

気持ちの良いラインを作り出すのは、コンコンとリズムよく叩くのがポイントであります。

彼女のリングには細いところと太いところ、抑揚をつけて繊細な仕上がりと致します。

 

叩いて、削って、火を当てて、くるり。

こちらもリズムよく。

少しずつリングのイメージが見えたきた。

 

それにしても、削る作業でこんなにもゴールドの粉が出るものだなあ。

この金属粉はきちんと集めて保管→精製→再び配合

という手順をとって、また次のジュエリーの素材となるのですよ。

 

素材もまた、共有しながら、次へとつながっていて、

このリングと同じゴールドを遠く離れた誰かも持っているかもと想像すると、果てしない気持ちに包まれる。

シャンパンゴールド、9.5号、幅1.3mm-2.0mm

 

1日の終わり。夕暮れ時。

彼女のリングを眺める。

小さくて、キュッとまっすぐな佇まいだなあと思う。

楽しい指輪作りはまだまだ続きます。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

制作編

結婚指輪作り、大切なこと。シャンパンゴールド、屋久島時間、柔らかなつけ心地。