Blog

自然をモチーフに作ること。南国風味の屋久島、イエローゴールド×プラチナ結婚指輪作り。

屋久島サウスのお気に入りの場所です。咲き始めた合歓の木を見上げながら過ごす喜び。

ああ、ずっと見ていたけれど、この花が有名なネムノキの花だったのか。黒いアゲハ蝶がチームを組んで無防備に飛び交っている。

 

屋久島には深い緑の森イメージが強くあると思うけれど、里のエリア、とくにアトリエのあるサウスの夏はカラフルな南国風味に包まれます。

スモモ、パッションフルーツや島バナナにマンゴーもあって、ふんわりした時間の中でジュエリーをつくるようになってずいぶん経った。もう10年以上だと思う。

プルメリアの花は甘い香りも素敵。

そういえば、今日で6月が最後となるのですね。

これから新しく始めるジュエリー作り素材を手にする。

上がイエローゴールドで下がプラチナ。結婚指輪では長い歴史を通じて、世界に広く愛されている金属であります。

植物も金属も虫の音も雨の雫も、どうしてこんなにもフレンドリーなのだろう。グッと胸に響いてくる。

そして、この自然をテーマに指輪を作ることになったのは、きっと似たような心地を共有しているのかなと、海の向こうのお二人のことを考えた。

クワズイモの葉の上で、ときどき小さな雫が斜面をコロコロと転げ落ちる。今日も屋久島にありがとう。

 

さて、リフレッシュしたところで、アトリエに。

お腹がすいてきたところです。

今日のお昼はスパゲッティーミートソースといたしました。

 

ソースには庭で収穫したばかりのトマトを(←自慢)

あとは玉ねぎ、セロリ、人参を細かく切ってにんにく、ひき肉とともに炒めます。オリーブオイルはちょっとたっぷりでいきましょう。

ときどき弱火にしたり、強火にしたり、蓋をしてみたりしながら、水分を出しながら30分ほど煮込んであげると、簡単、ソースが出来上がり。

 

ここからは最近youtubeで学んだ段取りで進めることにいたしました。

固め、結構硬めに茹でたパスタを、茹で汁結構多めに入れたソースに絡めて、半ば煮込むようにクルクルとかき混ぜながら火を通してゆきます。

こうすると麺にしっかりと味がしみ込むのです。

 

まだアルデンテにはなりません。

 

そして、ここでパルメザンチーズを投入。←ここで塩味完成するように持ってきましょう。

さらにクルクルとしたところで、アルデンテ。ソースの水分も程よく残っている状態です。

 

あればイタリアンパセリをのせて、召し上がれ。

 

もし繋がりが不自然でなければ、

スパゲッティーミートソースも、スパゲッティーの世界では長い歴史の中で、広く愛されてきたメニューでもありますね。

 

さあ、作業机に場面を移して、

いよいよお二人の結婚指輪作りです。

皆さま、7月もよろしくお願いします。

 

イエローゴールド、プラチナ、カラフルな夏。お二人の結婚指輪作りが始まる日。#屋久島でつくる結婚指輪

一つのジュエリー作りが終わって、次のジュエリー作りが始まる日。

素材となるイエローゴールドとプラチナを手に、咲き始めたプルメリアに会いに行った。

季節の変わり目にある屋久島サウスです。

 

屋久島には森の深い緑のイメージ強いと思いますが、とくに南部のエリアではプルメリアやハイビスカス、蝶々も飛び交って、カラフルな夏になります。

春先のギャラリーにきてくれたお二人の結婚指輪作りの時間も、南国風味たっぷりに包まれるだろうなあ。

 

出会い編

素材選び、お二人の時間、大切な思い。屋久島しずくギャラリーで春の結婚指輪相談会

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

 

アクアマリンのしずく。屋久島の雨。 お手持ちの天然石をお預かりして、小さなペンダントにリメイクしました

アクアマリンのしずく。

お手持ちの天然石をお預かりして、小さなペンダントにリメイクしました。水色もしずく型も、雨の季節にはぴったりだなと思う。

2020年の6月を感じながら。

 

アクアマリンとシルバーでしずく型のペンダント。自然から生まれるデザインのこと。 #屋久島 #オーダーメイド

 

天然石も金属も、適度なタイミングでメンテナンスやリメイクを繰り返してあげると、何百年も使うことができるのがジュエリーの素敵なところだと思う。

自分のものを自分に、あるときは家族が長年使ってきたものだったり、バトンを渡すように受け継ぐジュエリーだ。

 

その中には形を超えた大切な想いや絆なんかも含まれていることが多くあるし、クラッシックなデザインなものがほとんどかも。

大切なのは毎日の暮らしで使うことができるように、今のデザインで、使う方の暮らしにフィットする、軽やかなスタイルにリメイクすることを心がけています。

aquamarine drop necklace in silver

アクアマリンの透き通るブルーにはやっぱり水を連想します。

ちょうどしずく型ということもあって、つぶつぶを装飾してクラッシックなスタイルで仕上げる。

水にちなんだジュエリー作り。

きっと同じ石は手にすることは何のだろうなあ。

「気に入っている石があって、ペンダントを新しく作って欲しいのです」と彼女からメールをいただいた時、新しい石との出会いにドキドキしたのを覚えている。

 

シルバーの塊を溶かして伸ばし、しずく型に切り取って枠を作る。

その作業工程もまた、一度きりのものとなりました。

アクアマリンとシルバーと屋久島の雨。天然石をお預かりしてつくる、リメイクジュエリー 制作編。

 

あれだけ降り続いた雨もようやく一休み。蝶々も飛び交い始めてきた。

アクアマリンは空のブルーにも似ていると思う。日常的で親しみのあるブルー。

雨上がり、庭に出来上がったばかりのネックレスを持ち出してみる。散りばめられたしずくとともに。

シルバーとアクアマリンの組み合わせはなんとも爽やかな佇まいですね!

リフレッシュしたアクアマリンとともに、訪れる日々もフレッシュな時間に包まれますように。

大切なリメイクの作業をお任せいただいてありがとう!

まだ少し続きそうな2020年 梅雨の屋久島サウスより。

 

 

制作のご相談、ご依頼はこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

pink gold and champagne gold with rice plant pattern

material: 18k champagne gold, pink gold
size: left 2.0mm , right 2.5mm

Delivery time is within 2 months.
Make by custom, One-of-a-kind .

こちらの作品はサイズを合わせてオーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約2ヶ月。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

お問い合わせ
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

オーダーメイドならではの掛け替えのない時間。お二人の暮らしを映し出す、稲穂模様の結婚指輪。#屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドならではの掛け替えのない時間。お二人の暮らしを映し出す、稲穂模様の結婚指輪。#屋久島でつくる結婚指輪

屋久島のアトリエより、仙台のお二人に届ける結婚指輪が出来上がりました。

素材はピンクゴールドとシャンパンゴールド、2種類の18kゴールドを使った、ラウンドシェイプ のリング。

表面に施した稲穂模様が木漏れ日に照らされてキラキラ輝いている。新しいデザインが生まれたお二人との指輪作りにありがとう!

 

ちょうど梅雨の入り口から始まった制作。

色濃くなるアジサイも、ハイビスカスも、指輪のピンクゴールド、シャンパンゴールド、艶やかな色彩に満ち溢れた時間だったなあ。

結婚指輪+好きなこと。お二人の時間がデザインになる「屋久島 ジュエリー制作記」

紫陽花とシャンパンゴールドとピンクゴールド。屋久島の雨と共にお二人の指輪を作る。

 

そうそう、あの時まだまだ小さかったトマトも収穫できるようになったのですよ!

畑といえば、

農作業をライフワークとされて、お米を育てるお二人の暮らしを映し出すようにと進めてきたデザイン作りでは、

「稲穂の彫刻模様はどうでしょう?」とアイデアが生まれたり、お二人に合わせたサンプルリングを作ったり、つけたところの動画を送ってもらったりした。

最初の電話をいただいてから、小さなリングが出来上がるまで3ヶ月半ほどかかったけれど、それもまたオーダーメイドならではの掛け替えのない時間だったなと思う。

彼のリングが2.5mmピンクゴールド。彼女のリングが2.0mmシャンパンゴールド。

そっと手に乗せてみると、とても軽やかに。

彫刻模様のないシンプルな表情もシックで素敵。

クローズアップすると稲穂の彫刻模様がはっきりと確認できて、つけた時はまるでアンティークの複雑なテクスチャーのようでもあります。

あとはこれから時を経て深みを増してゆくのが楽しみ。

 

それにしても、稲穂にはなんとも豊かな印象を感じるものですね。

お二人の幸せを感じながら過ごした素敵な指輪作りでした。

ご結婚おめでとうございます。

楽しい時間をありがとうございました!

 

久しぶりの晴れ間、庭先でリングを眺めていた昼下がり。夏を感じさせる虫の音がリングに響く。屋久島からお二人に。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

好きな色、好きな素材に出会うこと。ホワイトゴールド×プラチナで結婚指輪作り。屋久島夏の花レポート

自然から生まれる色にずっと魅了されている、屋久島サウスのアトリエです。

左側がホワイトゴールド、右側がプラチナ 。夏が近づいてきたこの頃に、佇まいが涼やか。

作り進めてきた結婚指輪の造形がひと段落したので、2本のリングを並べてみた。

 

お二人の指輪を作っている間はちょうど梅雨真っ只中の屋久島だったなあ。

雨の中色濃くなっていたアジサイのブルーがずっと印象に残っている。

屋久島から東京へ。ホワイトゴールド×プラチナ、夏の結婚指輪作り

プラチナ、ホワイトゴールド、夏の気配。新しい結婚指輪づくりが始まります。#屋久島でつくる結婚指輪

 

そして日差しもずいぶんと強くなってきた。暑かった日。

アジサイからヒマワリへ、そろそろ季節もバトンをタッチです。

 

 

 

金属もまた、この大地から生まれた天然の物質なのだと思うと、花と同じように、その色調や質感を近しく感じるようになった。

好きな色があって、好きな花を手に取るように、結婚指輪もそれぞれにフィットする素材があると思う。

 

お届けしたサンプルリングを前にしたり、画像を眺めたりすると、すっと手が伸びたり。あ、とひらめいたり。

ずっと前から知っていたような素材との出会いを前にしては、わたしも喜びに包まれています。

偶然のような、必然のような、確かな何かを感じる出会いってあるものですね。

デザインや素材もそうですし、お二人がいて、わたしがいて、そんな出会い全てが奇跡のように感じています。

彼女が選んでくれたホワイトゴールド。落ち着きのあるグレーのダークトーンが心地よい。

リング幅が2.3mm-1.5mmと繊細なボリュームだけど、しっかりとした質感や重さを感じられるのがゴールドの素敵なところだと思う。

表面に切り込み模様の装飾を施したり、サンプルリングを作って細かいサイズを決めたり、楽しかったデザイン作りの日々も懐かしい。

ちょうど世界が大変な渦中でもあって、不安の中、なかなか慣れない作業に付き合ってくれてありがとう! わたしもずっと忘れない指輪作りになりました。

そして、彼のリングはしっかりボリュームのストレートライン。切り込み模様は彼女のものと少しリズムを変えてみた。

 

「素材やデザインの細部をお互い少しずつ変えて作りましょう。」というのが今回の指輪作りで3人が一緒に抱いたテーマでありました。

違うが重なり合って、一つになるようなイメージ。

 

ここからさらに彫刻などの工程へと進み、出来上がる頃にはもう夏になってるだろう!

この続きは少し先のお話に。

楽しい作業はまだまだ続きます。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

 

屋久島から東京へ。ホワイトゴールド×プラチナ、夏の結婚指輪作り

夏がもうそこまで近づいている。屋久島サウスのアトリエです。

もう外を散歩するだけで汗ばむほどに暑い。

梅雨も、夏も、本土よりも早く訪れるのが南の島の特徴だろう。

この夏の気配が数日、数週間ののちに届くのだろうと、お二人のことを思っては山際のずっと向こうを眺めたり。

このリアルな距離感もなかなか心地よいものだなと思う。

 

屋久島から東京のお二人に、アトリエでは結婚指輪づくりが進んでいます。

屋久島の祝福。雨、ハイビスカスとプラチナリング。 #屋久島でつくる結婚指輪 #制作編

 

 

彼のリングに続いて、今日は彼女のリングの造形を始めることに。

サイズ10号で、2.3mm-1.5mmのリング幅を目指すホワイトゴールドの輪っかは繊細で、手に取るととても小さい。

 

彼と少しだけパターンを変えて表面に切り込み模様を施して、リングにリズムと抑揚をつけるように。これから始まる作業の流れをイメージしています。

 

あともう一つ、ホワイトゴールドの素材づかいも楽しみにしていたところなのです。

鉄鋼ヤスリを入れた瞬間、彼のプラチナとは別の手触り感が伝わってきて驚いた。

ホワイトゴールドは優しい金属だなと思う。

芯は強いけれど、手触り感がとてもデリケートで、ほんの少しのヤスリの角度を、ほんの少しの手の力具合を、ダイレクトに造形に響かせてくる。

作業はいつもより少しだけ柔らかに。手の中でふわりと覆うようなタッチを心がけている。

 

彼のプラチナと比べて、色の違いはどうだろうか。

屋久島の雨と “プラチナ×ホワイトゴールド”お二人の結婚指輪作り。

ベースは18kゴールドなので、その奥にイエローを感じることができる、銀白色のホワイトゴールド。

造形が終わって磨き仕上げを経て、二つのリンングを並べてみよう。また違った色合い表情が生まれるはず。わくわく。

 

そんな造形を続けながら、休憩時間にはサンカラホテルさんのケーキをいただきました。

キューっと集中続く細かい作業なので、時々こうしてふわりと緩めるスタイルでやっております。

6月のフルーツソートケーキが好評だったので、7月のバスクチーズケーキから月替わりの恒例となるらしい!これは魅力。

最近はなかなか外出することが減って、家でパンケーキなどを主に焼いていたけれど、やっぱりふわりとしたケーキは最高ですね。

皆さま、そちらの甘いもの事情はいかがですか?

 

造形がひと段落すると、太陽の光の下で眺めることにしています。

夕暮れ時、木々の間から差し込む光をスポットライトがわりにして、アウトラインをチェック。

こうすると、自然との距離感というか、ナチュラルな造形のバランスを確かめることができる。

日々の暮らしにスーッと溶け込んでくるようなリングになればいいと思う。

ずっと長くつけていただく結婚指輪だから。時には小さな傷もつくし、それもまた思い出深い装飾になるような、楽しい余白を残しておきたい。

白いキャンバスのようなシンプルさも。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

屋久島の祝福。雨、ハイビスカスとプラチナリング。 #屋久島でつくる結婚指輪 #制作編

 

プラチナリングを窓際の光で眺めている。

梅雨真っ只中の雨と夏を予感させる虫の音が入り混じる屋久島サウス。

お二人との指輪作りもそろそろ折り返し地点なのかと、ほんの少し名残惜しくなりながら。

毎日つける結婚指輪だから。大切なつけ心地、オーダーメイドで柔らかに。#屋久島でつくる結婚指輪 #制作編

 

ジュエリー作りの間はずっとアトリエにこもっているので、雨はいつだってウェルカムだ。

雨の音や虫の音を音楽がわりにして、作業机に向かって、

今日は彼のリングの造形がひと段落したので、そのお話を。

プラチナは鏡のように、その表面に世界のいろいろを写す。

雨の緑の中ではいっそう深い印象を感じる。

そんな輝きや色彩の移ろいを自分自身で眺めることができるのが、指輪の素敵なところだと思う。

お二人の手に届いたリングには、これからどんな色彩が映し出されるのだろうか。

 

 

まだプラチナの塊のようだったリングを、鉄鋼ヤスリを片手にて、削り出しの作業をはじめた時は空はどんよりと重たかった。

ここは手を止めずに一気に作業を進める。

スクエアのリングにスロープを施すように。やわらかくラウンドさせながら。

リングの表面に波模様を描くような感覚だ。

一度進むと後戻りできない緊張感が心地よい。

 

「スクエアも良いけれど、ラウンドシェイプ も迷っていて。。」

迷っていた彼がかけてくれた言葉から今回のデザインが生まれる。

ストレートなアウトラインに、シンプルな波の切り込み模様。

やはりここも、彼女のリングと繋がりをもたせたかった。

 

 

気がつくと、窓の向こうに青空が。

雨の時間を楽しみつつも、夏の到来をどこか待ち続けているなあ。

これはいいタイミングだと、光の下で彼のプラチナリングを眺めてみる。

白が飛んで、さっきよりもコントラストが高くなっている。

その中にしっかりと黒を感じることができるのがプラチナの特徴だなと思う。

リング表面のスロープに跳ね返る太陽の光が眩しい。

それが面白くてくるくるとリングの角度を変えて、面の仕上がりを感じてゆく。

 

ハイビスカスの生垣の下で、木漏れ日に溶けていきそうだった彼のプラチナリング。キラリと輝くとグッと心に響いてくる。

 

雨上がり、しずくを纏ったハイビスカスも同じように輝いていて、

指輪と世界がどこか繋がって、祝福し合っているようにも感じられた。

毎日つける結婚指輪だから。大切なつけ心地、オーダーメイドで柔らかに。#屋久島でつくる結婚指輪 #制作編

夏の音が聞こえてきた。雨上がりのアトリエです。

リンリンリン、チチチチチ、虫の音や雨の香りに包まれて、今日も結婚指輪を作っています。

 

屋久島から東京のお二人へ。

島の気配も一緒に届けたい。

 

 

葉っぱやしずく、かたちあるものは質感が好き。

同じ自然の中にある金属もそう。

つるりとしたり、ざらついたり、柔らかだったり、硬かったり、

とりわけ毎日つける結婚指輪ではその質感が心もちにグッと響いてくる。

快適なつけ心地、というテーマはデザインの中では少し目立たないけどとても大切。

 

 

さて、アトリエです。

ジュエリーでいうと、リングの内側部分は、魅せるためというよりか、自分に向かうような。毎日使うお気に入りのお箸や、お気にりの靴下みたいな感じかもしれません。

リングの内側を鉄鋼ヤスリで丸く造形しているところ。柔らかい指あたりを目指している。

夕暮れ時、窓際の光でカーブを眺める。ホワイトゴールドに島の緑が溶け込んでいくような。

 

色といえば、

彼女のホワイトゴールド、彼のプラチナ、今回は同じ白色系の素材を使って作り進めているのも楽しいところ。

屋久島の雨と “プラチナ×ホワイトゴールド”お二人の結婚指輪作り。

 

 

 

造形のひと段落したリングを重ね合わせてその色を眺めてみよう。

上がホワイトゴールド。下がプラチナ。

むむむ。これが組成の異なる素材の力なのだろうか。

まだまだ造形の途中だけど、それぞれにキャラクターが際立っている。

こうして手を加えるたびに息吹を帯びてくる様子と対面できるのは作り手ならではの幸せだなと思う。

 

屋久島でつくる結婚指輪

 

 

週末となりました。

みなさまこの6月をいかがお過ごしですか?

日もずいぶん長くなって来たので、最近は夕方6時くらいに作業を終えて海で7時半くらいまで過ごしています。

1日のどこかに自然を感じる瞬間があると、ふと力が抜けるものですね。

みなさまもどうか緩やかな週末を♪

いつもここに来てくれてありがとうございます!!

屋久島の雨と “プラチナ×ホワイトゴールド”お二人の結婚指輪作り。

6月の雨に包まれて、お二人の結婚指輪を作り始めた。

ふと手を止めて我に帰ると、ざあざあと激しく重たい音に包まれていることに気がつく。そしてまたいつの間にかその音に溶け込んで境目がわからなくなる。

2020年、梅雨の真っ只中にいる。屋久島サウスのアトリエです。

 

 

いよいよ最初の第一歩を踏み出すことになり、指輪作りの工程をイメージしながらホワイトゴールドとプラチナを眺めている。お二人と数ヶ月かけて一緒に作ったデザインを置き換えた数字を並べて。

 

プラチナ、ホワイトゴールド、夏の気配。新しい結婚指輪づくりが始まります。#屋久島でつくる結婚指輪

 

ホワイトゴールドとプラチナの輝きが共鳴して近しい色調に感じられますが、二つの金属は組成が全く異なる素材なのです。

作業の温度や削り出しの力の加え具合、磨き方、、その工程の微妙な違いがあって、そこから生まれる表情や質感にもそれぞれの個性がある。

お二人のデザインと組み合わさると一層オリジナリティーを感じられるのが面白い。

一つの個性でもあり、新しい息吹のようでもある造形と、じっくりと触れ合いながら指輪を作っていく。

 

ホワイトゴールドはダークトーンの中にふわりと明るいゴールドの陽気さを抱いている印象だろうか。

バーナーで使う火も800度前後と比較的穏やか。

 

一方プラチナは1500度前後の作業温度で、酸素トーチを使って力強く工程を進めていく。

こんなにも真っ赤になっても溶けないプラチナ。

どんなときもポーカーフェイスの質感にはシャープでクリアな輝きを纏っている。

 

 

絶妙な配合から生まれた硬さも色合いも、生み出すためのトライアンドエラーが続いてきた長い歴史の延長線でこの指輪を作っていると思うと、果てしない気持ちに包まれる。

コンコンと木槌でリングを叩く。ゆっくりとした手作業の時間が流れている。ずっと昔から変わらない手作業の時間だ。心がシンプルに、平らになっていく。

 

雨の日の結婚指輪づくり 

雨上がり。

 

ホワイトゴールドとプラチナは造形を重ねるごとに、デザインと相まって、それぞれの素材の個性を帯びてくる。

個性が際立つほどに、お互いが近しくなるものだなあと不思議に思う。

二つで一つみたいにマッチしている。

 

ここから少しずつ、それぞれにデザインを加えていくけれど、この親しみ深いフィーリングを大切に作業を進めていこう。

 

屋久島でつくる結婚指輪