屋久島サウスのアトリエです。これから造形を始めるリングを空にかざして眺めている。11月だというのに、夏の余韻はまだまだ無くならない。
生垣のハイビスカスを眺めながら、咲き始めた山茶花だったりツワブキの蕾を気にかけてみたり、南国特有の季節感のなかで作業机に向かっているこの頃。
屋久島よりももっと南、台湾から届いたパイナップルクッキーを食べてさらに南国ムードを盛り上げつつの、今日の指輪作りです。
そういえば、指輪をお届けするお二人も太陽いっぱいに包まれて暮らしているのだろうなあと、瀬戸内の小島に思いを馳せながら。
ゴールドの細い線をローラーで伸ばしてリングにするまでを昨日書きました。
k18イエローゴールドは確かな重みがあって、頑丈で、存在感をうまくコントロールしてあげると、繊細なデザインにぴったりの素材になると思う。
フワリと小さなリングではあるけれど、鉄鋼ヤスリ片手に進めてゆく一度きりの造形なので、丁寧に手を動かしてゆこう。
作業を進めるうちにリングが息吹を帯びてくる場面に出会えるのは何よりも嬉しい。
削り落とした面からキラリと艶やかな色彩が現れる。いまでもずっとこの輝きに見せられている。(実はひかり物好き)
一つ一つ、小さなタッチの繰り返しは、いつしかリングに柔らかな表情を与えてくれる。ゆっくりと歩むように進んだ今日はそのような作業だった。
伝わってくる温かみだったり、一つだけ感だったり、ほんの少しの歪みが生み出す魅力というか、自然性(≒ある意味の完全性)を目指して、手作業のリズムに心を傾けながら、指輪作りの時間を過ごしている。
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