屋久島サウスのアトリエです。シャンパンゴールドとプラチナを組み合わせて、2本のリングを紡いでいる。
11月の終わりは、爽やかな海の情景を眺めながら結婚指輪を作っている。その海を越えてお二人とは秋からデザイン作りを続けてきた。新しい発想が生まれると、そこに新しいチャレンジが生まれるので、オーダーメイドの指輪作りではお二人の“好き”だったり大切な想いがデザインに広がりを与えてくれるのだろう。
海の中で目にする、いつもとはまた違った景色が好きだ。波が作るラインはいつも美しいし、夜明けだったり、サンセットタイムだったり、体ごと色彩に包まれる感覚はもう!自然の織りなすリズムはいつも優しく心に響いてくる。
そんな島時間に包まれながらの制作日。波のリズムをテーマとした指輪作りのお話を。
プラチナとシャンパンゴールドをバーナーの火にかけて接続したところまで書きました。工程の一番最初にクリマックスがあるパターンで、なかなか緊張する場面!
綺麗にスクエアに整えられた彼のリングは、ここから丸く柔らかに造形することに。鉄鋼ヤスリの削り出しは一度進むと戻ることはできない作業なので、ここからは一気に、休みなく進めたいところ。
組み合わさる素材の見え方にこだわって。指元すっきりとなるように、シンプルに形を整える。彼が書いてくれた手紙を思い出しながら。
プラチナとシャンパンゴールド。重なり合うラインがすっと浮き上がるデザインに出会えた。お二人との指輪作りにありがとう。きっとこれは偶然のような必然なのだと感激。
お二人がいて、屋久島があって、わたしがいて、この巡り会いもまた自然の一部だとすれば、手の中にある小さなリングが自然のかけらのように思えてくる。
ゆっくりといこう。波のリズムに合わせて作っていこう。
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