屋久島サウスのアトリエです。ゴールドの破片に火をかけ続けると、溶けていながらにキューっと丸く形を留めるのだけど、液体になったゴールドはどこか水滴のようにも感じられて、好き。
ゴールドのしずくは同じくゴールドで作ったリングの一部に宿ることになるので、今からドキドキしながら作業机に向かっている。
不思議と夏の余韻漂う指輪作りの日々。
ご結婚10周年のリングとセットになるようにと進めてきたリング作り。セットリングはペアリングと合わせると、3本で一つになるような感覚が素敵だなと思う。ペアのリングはとてもシンプルなデザインとしたので、ゴールドのしずくやダイヤモンドはリズミカルに彩りを与えてくれるだろう。
ときおり出来上がったペアのリングを眺めてバランスを取りながら、夏から長く続いた指輪作りもいよいよ終わりなのかと、しみじみ。きっとお二人はオリーブの収穫期と重なり合った指輪作りだったのかな。気がつけばこちらはポンカンが色づく季節になりました。
ゴールドのリングと小さな粒。そしてダイヤモンドを用意して、いよいよ最後の工程だ。シンプルに、爽やかに最後のタッチを施してゆこう。
夕暮れ時、作業の手を止めて、いつもの散歩道へ。
ツワブキの花が咲いて、あたたかな冬が近づいてきている。
冬が近づくと、光が暗くなるので海のキラキラが際立って見えるようになるらしい。ツワブキも山茶花も、海のきらめきも、今ここにある。散歩道の情景を眺めているとジュエリー作りはいつも賑やかな仲間に囲まれている気がしてくる。明日もまた、島の季節とともに歩んでいこう。
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