去年の秋にアトリエに来てくれたお二人の結婚指輪作りが始まることになって、その前に島の西側まで車を走らせて海を眺めて、お二人が大切にしている海にまつわる想いや物語を語ってくれたのを思い出した。
海も、これからお作りする結婚指輪も。お二人のこれまでと、今と、そしてこれからを確かに繋ぎ合わせてくれるような存在というか。
「二人にとって大切なことはいつも海の情景とともにあるようで」そんなふうに語ってくれたような気がする。たしかに島で暮らしていても、眺めるというよりかは、海はいつもそこにあるような感覚がある。寄り添ってくれたり、包み込んでくれたりする、ふくよかなフィーリング。そんなリングになればいいと思っている。
さて、まずは最初の第一歩。お二人の結婚指輪はすっきりと細身で軽やかに。
削り出した表面が、その小さなかけらがキラキラ。18kシャンパンゴールドの輝きにずっと魅せられている。
くるりと巻いたリングを作業台の上に置いて、なんとなくお二人のことを思い出しながら。
休暇の日にはアウトドアでよく遊んで、毎日ライフワークに没頭して。とてももの静かな印象なのだけど、お二人からはそのずっと奥に熱いエネルギーを感じたのをよく覚えている。
確かな造形があるから、軽やかさを感じられたり。
シンプルだからこそ、作り手のスタイルが現れたり。
長く使ううちにできる小さなキズも含めて装飾になるような。
日々の暮らしに馴染んでくれる何気ない造形の、私もまた、そのずっと奥の方を眺めていきたい。
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